わかりやすい「作業」をがんばって、「仕事」をした気になって安心する愚
■「仕事」と「作業」の違いって何?
若いころ
上司に聞かれて戸惑いました。
そしてそのときに
教えてもらったことは
今でも大切に、
常に自分に問いかける質問になりました。
■朝、
電車に揺られてオフィスに向かう。
出社して書類を作成したり提出したり、
電話に対応したりメールに返信したり。
会議に出席したり、先輩に指導されたり。
気づいたら定時になって
家路につく。
会社とは
労働の対価として
お給料をいただく契約をしています。
つまり労働によって
会社に生産性をもたらすことを
期待されているということ。
テンプレート上の「作業」は、
なんとなく
がんばっているように見えるし、
なんとなく人に見せられるような
アウトプットもできる。
そしてなんとなく疲労感もあって
「仕事」をしたように見えるけど、
それが本当に
期待されていることなのかどうか。
■「大学を出たばかりだから仕方ないよね」
今はそんなゆるい雰囲気が
まったく通用しない現代。
AIが進化して、
作業系の業務が全部なくなってしまったら
何をするのか?
何ができるのか?
会社に利益をもたらす戦略を考え
仕組み化することができたり、
顕在化していない問題を発掘して、
課題解決を具現化して世に出せるということは、
一年目であろうと
十年目であろうと
社歴にかかわらず、
誰もが求められる
「センス」
があるということでもあります。
■「作業の誘惑」
っていろんな意味で吸引力がある。
「仕事」はできなくても、
とりあえずできてしまうのが「作業」です。
会社によっていろんな役割があったり、
業界によって作業と仕事の区別がしにくかったり、
世界は僕の知らないことがほとんど
なので適当なことは言えませんが、
自分の「土俵」がどこにあって、
これは自分の仕事なのかそうじゃないのか、
直観的に見極められることが大事
だと思っています。
経営者ではなくても、
ひとりひとりが会社の全体構想を
理解し、把握して、
極端に自分の活動が
局所化、部分化しないように。
そのあたりの勘所がわかっている人が、
会社に貢献できるとして
評価されるんだと思います。
■弊社には
お笑い芸人がたくさん所属
していますが、
彼らの「努力」にも
差があると思っています。
専門的なことは分かりませんが、
「どうやったら売れるのか」
をひたすら考え続けたのが
島田紳助さんでした(著書に書いてありました)
「笑いの戦略」
を立てたことが
彼を稀代の芸人にした大きな要因。
戦略なき努力は不毛です。
何も考えずに努力だけしていれば、
なんとなく前に進んでいる気がするし、
安心してしまう。
そんな分かりやすい努力ではなく、
売れる戦略を考える努力をしろ。
島田紳助さんが言いたかったことは
こういうことではないでしょうか。
■サッカークラブで働いていたころは、
とにかく「作業」ばっかり。
コスト削減が独り歩き
していたこともあって、
自分でできることは自分でやる。
だから常に時間が足りませんでした。
休みもなく、疲労感もあって、
「やってる感」はハンパなく、
なんとなく成長している風を吹かして
満足していたように思います。
試合日なんて
重たいテントを運んで組み立てて、
フェンスみたいなものを延々と運んで設置して、
強烈に重たい遊具を運んで準備して。
ジムなんかに行かなくても
常に筋肉がついて引き締まって、
おまけに真っ黒に日焼けして。
それでもって
お客さんがスタジアムに来るころには
ぐったり。
まともな接客なんて
できるはずがありません。
でもどっちが「仕事」なんですかね?
今考えるととても恥ずかしいです。。。
■今、
吉本興業のスポーツ事業センターも、
変革を迫られています。
「スポーツ=リアル」
が今までの常識であり、
オンライン化に意識が向かず、
遅れに遅れたデジタル戦略を
今さらながらなんとかせねばと焦る毎日。
YouTubeがマネタイズできるからといって、
拙速に局所化した作業に没するのではなく、
どんな目標をもって、
誰に対して
どんな楽しみや笑いを提供できるのか。
全体構想をストーリーにみたてて、
戦略的に構築していきたい。
作業はがんばらなくてもいいから、
がんばらなくても売れる仕組みをがんばって作る。
がんばります!
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました!
それではまた明日。
おつかれっした!
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