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お客さんが語るニーズを全部無視してなぜモノが売れるのか?
お客さんの課題を解決する。
私がコンサルしたり、
イベントを企画したり、
戦略を立案するときに強く意識すること。
それが
「お客さんの課題を解決する」
です。
■では
課題はどこにあるのか?
お客さんはどんな悩みを抱えているのでしょうか?
社会を見て、
人々を見れば
その答えが浮かび上がってきます。
現代社会は成熟期を迎え、
ある程度のことだったら
なんでも気軽に手に入れることができます。
あらゆるモノがコモディティ化し、
不毛なスペック競争は
消費者に飽きられています。
役に立つ商品ではなく、
「意味のある商品」へ。
品質、価格、納期というニーズ
を満たす
「モノの生産性」
という前世紀における
ビジネスの常識は
「知恵の生産性」
に移り変わりました。
■ビジネスの本質は
「需給ギャップを埋めること」
顕在化している
需要と供給のスキマもあれば、
顕在化していないスキマ
もあります。
そして
ビジネスにおいて意識すべきは
後者。
潜在ニーズをみつけ、掘り起こし、
お客さんにお伝えすることだと思います。
潜在的需給ギャップを見つけて、
言葉によって需要を顕在化させることによって、
お客さんの行動を喚起する。
これができるようになると、
おそらくビジネスで困ることはありません。
営業しなくても
モノが売れるようになるはずです。
■顕在化
してしまっている需要は、
見えているがゆえに多くの企業が殺到して、
競争が激化。
利益が圧縮されて
全然もうかりません。
一方、お客さまご自身ですら
気づかなかった
「それがほしかったんだ!」
という隠れたニーズを見つけて、
それがお客さんの問題を
どのように解決できるかを丁寧に説明できれば、
売り込みは不要になります。
誰よりもはやく
潜在ニーズを見つけた人が
先行者利益を享受でき、
圧倒的シェアを獲得できます。
落ち葉を拾いに行くようなビジネス
には創造性がなく、
誰でもできるがゆえに
激戦区の価格勝負。
差別化は安さで決まる
体力勝負でもあり、
体力がある大企業が
市場を制するのが理(ことわり)です。
■とまぁ、
こうやって口で言うのは簡単で、
えらそうなことを書いている私も
どこまでできているのか甚だ怪しい。
そこで冷静になって、
上記のような世界を見るためには、
どんな成長プロセスがあるのか
考えてみました。
①自分都合
②ニーズの言語化(精度低)
③対話を通してニーズの精度アップ
④洞察を通して潜在ニーズを明らかに
③までは
誰でも到達できるレベルだと思います。
私もサッカークラブで働いているときは
ファンと対話をくり返しました。
②にいるときに考えていたもの
とはまるで違うニーズがあることに気づき、
言語化して戦略を練り直してから
徐々に結果が出るようになりました。
そして④にいく
という感覚はいまだつかめていません。
キングコングの西野亮廣さんは、
お客さんのニーズや社会の要請をいったんすべて調べて理解して、「そのうえで」全部無視した商品やサービスを世に送り込む。
ということをよく話していますが、
一見すると①のような
自分都合でモノを作っているように感じられなくもありません。
ですが圧倒的な成果
をあげている西野さん。
おそらく③を通過するときに
顕在化しているニーズを
確認すると同時に、
どんなニーズが隠れているかを
洞察しているはずです。
つまり洞察をとおして、
「お客さんはこれがほしいはず」
という隠れたニーズを言語化して、
マーケティングをして
私たちに商品を届けようとしている
のではないでしょうか?
■自分の売りたいものを売る。
それがお客さんの潜在ニーズ
を満たすものであれば
イノベーションが起きるでしょう。
ビジネスの現場で
あくせくしている一人として、
顕在ニーズはフル無視してでも
金鉱脈を掘りあてるがごとくに、
これからも人を見て、社会を見て、
顕在化ニーズの輪郭を明らかにして、
潜在ニーズを
洞察していきたいと思います。
コップに入っている水が
8割なのか9割なのか。
それが分からなければ、
あとどれくらい水が入るか分かりません。
刻一刻と変化する人々のニーズ。
徹底的な調査、
ヒアリングが欠かせません。
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。
それではまた明日。
おつかれっした!