褒める_2

大切な人、褒めています?

FROM ボブ・バーグ

私たちは人をたたえる力とこき下ろす力の2つを持っている。そして、そのどちらでも選択し行使することができる。

私が最もお手本にしているのは父、マイク・バーグである。私の父は、常にポジティブなことしか口にしない人で、他人の「良いところ」ことしか口にしない人だった。母や友人、あるいは他の多くの人からの評判が悪い人たちであっても、父は常に何か良いところを口にしていた。時にはわざわざ探して、あるいは少し誇張して、誰かに話したものだった。

父、マイク・バーグが教えてくれたこと…

父がしていたことで私がいつも思い出すことの1つに「家族の誰かが、別の誰かを褒めていたら、その言葉を必ず本人に伝える」というものがある。何かと兄弟というのは、お互い面と向かっては、悪いことしか言わないものであったりしないだろうか。だが、父は、兄や妹の良いところを私に尋ね、それを本人に会った時に伝える…ということを繰り返していた。

私の兄や妹が「ボブのこんなところを褒めていた」と父から聞かされた時、私はなんだか気恥ずかしいながらも自分自身に誇りに感じたことを覚えている。そう、父は必ずそういったことを私に伝えてくれる人だった。父はいつも人を励まして、自信を与えることのできる素晴らしい才能をいかんなく発揮していた。私は、少しでもそれを見習おうと努力してきたが、いまだに父のレベルに到達することができないものだ。

さて、私たちの誰しもが何かしら褒めるべき点が見つかるはずだ。そしてそれは、誰かに伝えたいと思えることではないだろうか。実際、その場にいない第3者を褒めることで、私たちには2つの良いことがある。

第3者を褒めることのパワー

1つは、その話がきっと誰かを通じて本人に伝わり、良い結果に繋がるだろうということ。もう1つは、目の前の相手が、あなたのことを「この人は、他人を褒める人だ。決して陰口を叩いたりするようなことはしないんだな。」と周囲が認識してくれるようになる。もちろん、人は陰口を言う人より、誰かを褒める人を好きになるものだ。

たとえ、目の前の相手が人の悪口ばかり言う人であっても、あなたが他人を褒めていればその姿勢に敬意を払うだろう。こうした事実は、あらゆる状況や場面であなたに有利にはたらく。職場の人間関係はもちろん、友人関係でもそうだ。そして、私が先ほど紹介した「家族」の間柄であっても。

父から学んだ本当の人生の成功とは?

さて、世の結婚男性が自分の妻の悪口を周囲の人々に言いふらす…なんて場面を遭遇したことがあるかもしれない。もしかすると彼らはそれを冗談めかして言っているつもりかもしれない。ただ、ここまでお読みいただいているあなたならば、これは決して良くないものだともうお分かりだろう。特に子どもがいる場合であれば、自分自身の言動が適切だろうか考えてみて欲しい。

そう、私の父は妻の悪口などひと言もいわなかった。それどころか、私が子ども頃、父が母のことを誇らしげに語っていたことを今でもはっきりと覚えている。同様に、母もまた父のことを誇らしげに語っていた。父は貧困から身を起こし事業を成功させた。父は人前に出て、母は裏方に徹していたが、いつも父は母が真の功労者であることを周囲の人々に伝えていた。

世の中の夫婦には、結婚してから2人の間の愛は冷めきってしまい、お互いに敬意が払われなくなってしまった…といったことがよく起こる。しかしながら、私が思うに、多くの夫婦は、お互いに良いところを言い合ったりすることが少な過ぎるではないであろうか?

私の両親は、いつもお互いの「良いところ」を言い合っていた。2人は、今だに手を取り合い、変わらずにお互いを愛し、そして何より、「親友」のような存在であり続けている。私は両親…とりわけ父のやり方にこそ、本当の人生の成功たるヒントが隠されているのだと考えている。さて、あなたはどう思うだろう?

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愛に溢れた幸せな家庭を築く秘訣もまた普遍の人間心理です…

ボブ・バーグに学ぶ対人関係の改善法とは?


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