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音楽業界社会主義化論 (じぶんメモ)

タイトルで漢字10文字ならべると、とんでもなくかた苦しくなりますね。
なんとなく、かたいタイトルにしただけです。

内容はそんなに堅苦しくないです。

でも、先にちょっとだけ、かた苦しいお話

ここだけがんばって読んでくれ。

資本主義と社会主義というのがある。

それの説明。

ああ、閉じないで。

むずかしい話じゃないから。大丈夫。

本当にむずかしい話だと、僕がわからなくなるから(笑)。

超かんたんに書くと

「資本主義」
みんなで自由に、お金もうけしようぜ!
がんばっただけ、いっぱいお金かせげちゃうぜ!
だからみんなでがんばってお金いっぱいかせげるように競争したら、お金もいっぱい!豊かな社会!イエーイ!!

みたいな感じ。(僕は専門的に勉強してる人間ではないので、くわしい人に厳密につっこまれると困るのでつっこまないでください)

「社会主義」
いやいや、資本主義ってお金かせげる人はいいけど、かせげない人はどうすんの?
金持ちと貧乏人に差がつきすぎるだけじゃない?貧乏人かわいそうやん!
一回、フラットにしません?国がお金も仕事も一回ぜんぶ預かるよ!
預かったお金と仕事を平等にみんなにわけるよ!そしたらみんな幸せじゃない?

みたいな。(僕は専門的に勉強してる…以下略)

僕らが生きてるいまの社会は資本主義社会です。

でも、ぶっちゃけ行き詰まってます、資本主義。

あんまりこういう話に興味がない人でも、不況よね~どうなるんだろうね~なんて、なんとなく思ってると思います。

「じゃ、社会主義の方が良くね?」

となるかもですが、1991年に社会主義をがんばってたソ連が崩壊してます。

国が滅びました。

そう。すでに社会主義は失敗してるんですね。

社会主義じたいはちょっと古いというか過去の考え方になってしまってます。

僕は「みんなで平等にわけあって幸せになろうよ!」って社会主義の考え方は良いと思うんですよ。けっこう好きです。

でも、何がダメだったか?

答えはシンプル。

がんばって働いてる人と、適当に働いた人のもらえる お金が一緒

え?そんなかで自分だけがんばるのって馬鹿らしいよね

…と、がんばらない人が増えてしまった。

そりゃ、そうだ。

競争する必要がないなら、がんばらん。

僕もそんな環境で生きてたら、家でずっと寝てる気がする。

理由は他にもいっぱいあるんでしょうけど、理想的で新しい考えに思えた社会主義もそんな感じで失敗に終わりました。

(僕は専門的に…以下略)

堅苦しい話おわり。

さてここから音楽ビジネスの話です。

僕らは資本主義社会のなかで生きています。

だから、音楽業界、音楽ビジネスってのも資本主義のなかで成立しております。

でも、ふと思ったんです。

音楽ビジネスっていつのまにか社会主義的に変化していってないかな?

あらすじ

①音楽(バンド)ってお金になるやん!と頭の良い人がビジネスにする→やがて100万枚CDが売れたりする絶頂期をむかえる

②大きなレコード会社から、独立して小さなレコード会社(インディーズ)をつくるバンドが増える。100万枚なんて売れなくなる。
そんななか小さなレコード会社は小さくは稼げてるが、大きなレコード会社は稼ぎが少しづつ減っていき、業界としては行き詰る

③ファイル交換ソフトが流行りmp3の違法ダウンロードが流行る。ネット上で楽曲を無料公開する人も増える。
オフィシャル、アンオフィシャルに限らず「曲をネットで共有する」という考え方が生まれる。

超簡単に書くとこんな感じだと思うのですが

「曲を共有する」という考え方

これって、社会主義的な考え方じゃないかな?と思いました。

ネット(国)に、強制的に曲(資本)を取り上げられて再分配される

みたいな。

国とネットは違うだろ!?とツッコまれそうですが、

国って要はシステムのことだと思うんです。

その国に住んでる人間からお金を徴収して、生活できるサービスを提供するシステム国

インターネットもシステムなんで、国もネットも強引に考えると同じなんですね。

システムに搾取されて均等に再分配される…みたいな。

さて、社会主義が失敗したと堅苦しいコーナーで書きましたが、こうなるとおんなじ事が起こります。

「え?一生懸命つくった自分の曲を、勝手に共有財産にされたら、やる気が起きないよ…」

ごもっとも。

おれが作った売り物を勝手に無料にして くばるなよ!

曲を作っても、勝手に共有されたら、ミュージシャンやってられないっすよね。

さらにCDが売れなくってきた時期と、この音楽社会主義化が進みだした時期が重なったもんだから、音楽業界の偉い人は

「きー!!最近、CDが売れなくなった原因はインターネットのせいだ!」みたいにムキになりだすんですね。

(僕的にはネットが直接的な原因とは思ってなくて、ライフスタイルの変化が原因と思ってるのですが、この話はまた別の機会に)

で、違法ダウンロードを取り締まったり…とイタチごっこがはじまるわけですが、あまり成果はでず。

しかし

しかし

このあたりでターニングポイント

Apple が音楽業界に進出。

ゆるやかに革命はすすみました。

Apple のやり方は巧妙でした。

① iTunes というパソコンで音楽を聴くためのフリーソフトを提供
② 自社で音楽をデータとして販売

この①と②が巧妙につながってるんです

iTunesは音楽プレイヤーソフトとみせかけて、ネットにつながっていればそのままiTunes 上でmp3の音楽データが買えてしまう。

プレイヤーと思ってたら、お店も兼ねてたんですね。すげー!!

さらにここからが巧妙でした。

そもそも、なんでパソコンメーカーのAppleが音楽ビジネスにいっちょかみしてきたのか?

無料でソフトを提供して、mp3で音楽を聴く文化を根付かせたのか?

はい。

Apple社製の携帯型音楽プレイヤー

i-pod が登場。

そうなんです。

勘のいい方はもうお気づきと思います。

Appleさんは、この i-pod を売って儲けるために、i-podをみんなが使いたくなる土壌を耕してたんですね。

このi-pod はさらに電話と合体して、iPhone という製品になってその土壌は盤石のものになります。

ストリーミングサービスも開始

そして月日は流れ

「違法ダウンロードされるぐらいなら、定額の聴き放題サービスやっちゃいましょ!月額¥980ぐらいなら払ってくれるっしょ!?」

と、ストリーミングサービスも開始

ここ数年で日本でも当たり前のサービスになりつつあります。

もちろんApple さんも、5000万曲が聞き放題!と銘打って Apple Music というサービスを提供してくれてます。

もう、音楽を聴きたいのなら、まずはAppleに挨拶してから行きな!と言わんばかり。

CDやレコードに思い入れのある人も多いかとは思いますが、それも好きな人だけが買う趣味性の高いニッチなものになってしまいました。

聞き放題サービス Apple Music と、iPhoneという電話とくっついたプレイヤーの二つをおさえた Apple さん。

ここに、Apple の音楽ビジネスの支配が完了したわけです。

独裁です。

iTunesストアでの販売に最後まで NO をつきつけて、最後まで抵抗していたソニーミュージックが落ちた、あの時に支配は完了していたのかもしれません。

かくして、Apple が音楽のいろいろを並列化してくれて、音楽業界の社会主義化をおしすすめてくれたわけです。

所有より共有ってわけですね。

めでたし、めでたし

…とは、なりませんよね。

まず、ミュージシャンの儲けが少ない。

ぶっちゃけ、昔のやりかたで儲けてきた、レコード会社の偉い人の儲けが減るのなんて、知ったこっちゃないんです。

でも、ただでも稼げてないミュージシャンがさらに稼げなくなり

制作費が削られて、安あがりで音楽を作らなければいけない環境が当たり前になっていくというのは、時代の流れとはいえ、僕はあまり良い事とは思ってません。

最終的にどこが得するのか?って考えたら、やっぱりサービスを提供してる元締めなんだと思います。

某レコード会社の人と話した話

日本でもストリーミングがはじまる直前ぐらいのタイミングで、某レコード会社のけっこう偉い人とお食事しました。(たまにはそんな仕事もしてます 笑)

昔のロックにも詳しいし、もちろん流行りものもおさえてて、知見が深い、話してても面白い素敵な方でした。

その時に、その方は印象的なことを言っておられました。

「僕らはね、Appleやamzon から音楽を取り返さないとダメなんですよ」

ああ、なるほどな

そんな風に考えたことなかったな…と妙に納得したのを覚えてます。

その方いわく、Appleやamazonは本当にただビジネスとして音楽を扱っている、と。

たしかに、amazonなんてテキメンで、売れるものならなんでも売るわけですよね。

そのなかの一つに音楽があるだけ

音楽を扱っているけど、どうしても音楽である理由もないし、音楽に対しての愛もない…と。

ただ、あれから数年たちましたが、けっきょく状況が変わってるわけでもない。

僕らが知らない水面下で行われていたであろう、Appleやamazonから音楽を取り返す革命は、残念ながら失敗したみたいです。

Appleが音楽を支配

言葉のとおり本当に支配されてるように思うんです。

そもそも資本主義社会という基本フレームがあって、そのなかに疑似社会主義的音楽ビジネスがまた別のフレームである

…と考えると、けっきょく状況はなにも変わってないんですよね。

一見、「いつでも音楽を手軽に聴ける素敵な世の中」に変わったとは思うし、これはこれで素敵なことなんですけど

けっきょく儲ける人が儲けてるだけ

という当たり前。

根本的な状況は何も変わってないやん!?と気づく。

ああ、稼ぐ元締めが変わっただけで、資本主義の仕組みなかでもがいてるだけなんですね…と。

で、これからどうしよう

考え方によっては、100万枚もCDが売れてた異常な世界が元にもどっただけという気もします。

風通しは悪くはないんです。

ただ変わってく状況のなかで、言葉のうえでは「配信だ」「ストリーミングだ」とは言ってるけど、どこか前のやり方や、考え方から抜け出せずにその延長で、いろんな話をしてしまってる印象もあって。

この感じで続けていくのなら、ジリ貧は否めないな…と、いつも思ってしまいます。

さて僕らは

この状況を受け入れて、このフレーム内でジリ貧で戦っていくのか。

フレームを飛び出して新しいやりかたを考えるのか。

はたまた独裁者となったAppleを倒すべく革命をおこすのか。

独裁者は無視して、小さな村をそれぞれに作ってそこで生きていくのか。

(例えば、僕らはライブハウスという場所があって、小さな村のような場所でそれぞれのある意味特殊なルールのなかで戦ってるので、正直、小さな村だけの話なら、そんなに売り上げが激的に落ちてるってことはないんです)

選択肢は限られているようで、頭を柔らかくしたらきっと無限大。

ここで思考停止させずに、それぞれのやり方を考えていってもらえたら嬉しいなと思います。

「僕はこんな風に考えてるよ」という、自分の話は近いうちにまた書きたいと思います

今日はなんとなく考えたとこを自分メモぐらいに記しておきます。


別に社会学や経済学なんて勉強したこともないので、細かいとこにツッコまないで見逃してね。所詮、わし高卒なんで。

あと、Appleの独裁!みたいに書きましたけど、「え?Spotifyのこと忘れてない?」とか自分でも思ってますから。

昨日、なんとなーく思いついたことの自分メモです。

もうちょっと、ちゃんとまとめて改めて書きたい。

さらば

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