ゲイの生き辛さを知ればボヘミアンラプソディがもっと心に沁みるようになる話⑦
□さらっとインデックス
- 身勝手な他者への怒り
- 差別と闘う無力さ
身勝手な他者への怒り
So you think you can stone me and spit in my eye
俺に石を投げつけて唾を吐き捨ててもいいって思ってんだろ
So you think you can love me and leave me to die
俺を愛したり見殺しにしたり好き勝手にしてもいいって思ってんだろ
Oh baby - can't do this to me baby
そんなことさせてたまるものか
Just gotta get out - just gotta get right outta here
もう出ていくしかないんだ。こんな場所から出て行かなきゃ
友情や愛を誓い合った人々が掌を返すように、同性愛者と成り果てた自分に好奇の視線を浴びせ、そして拒絶する。その途端に、彼の謝罪の気持ちや申し訳なさは、次第に怒りへと変わっていく。他者の軽薄さや自分を受け入れてくれない社会に対して、やられっぱなしではいられないと声を荒げて反発しているのだ。
差別と闘う無力さ
Nothing really matters
もうどうだっていいんだ。
Anyone can see
もう分かりきってることさ
Nothing really matters to me
俺にはなんも関係ない
Anyway the wind blows
どこに風が吹こうともな
どんなに良い人でも、誰かしらに対して偏見や差別的な感情を持っているのは当然だ。実際にそういう人々の話に真摯に耳を傾けたり、十分な知識を身に付けていなければ自然と他者に身勝手なレッテルを貼ることで「あいつはこういう人間だ」と一面的に捉えてしまうものだと思う。男性同性愛者が一人の人間として公平に扱われ、彼らの声が社会に広く浸透していなかった時代において、人々が同性愛に対して無理解で攻撃的だったのは仕方のないことであり、それは当時の男性同性愛者達も感じていたはずだ。どれだけ頑張っても差別的な扱いや声は止むことはない。だから、自分自身が場所を変え交友関係を変えて生きていけば良い(=Easy Come Easy Go)のだと思ったのだ。「Nothing really matters(=もうどうだっていい)」と、フレディは自身の無力さを呟くように歌う。風任せのように生きていくのだから「Anyway the wind blows(=どこに風が吹こうとも)」どうだって良いと言葉を残し、悲しげに告白を終えるのだ。
ここまで長い間、お付き合いありがとうございました。ボヘミアンラプソディを語る上でフレディマーキュリーがゲイであったことや当時の時代背景などは欠かすことのできない重要なものだと思います。歌詞の意味を知った上で映画やライブでのパフォーマンスを見直してみてください。ボヘミアンラプソディはもっと心に沁みるようになっていると思います。
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