夏の夜に叫べば
夏は暑いのが当たり前だ。
しかし日が落ちれば涼しくなるのが道理だろうとも思う。熱帯夜という言葉が新しくてキャッチーで歌にまでなったあの頃から軽く一時代以上がすぎて、熱帯夜はもはや日常となり誰からも見向きもされなくなった。
暑すぎて、昼間に身体に溜まった熱が抜けきらない。
夜中に冷房で無理矢理冷まし切った身体をまた明日灼熱の大気に晒す。考えただけでうんざりする、そういうのは弁当箱に入れる気休めの保冷剤の仕事だ。
しばらく書かないうちに子は三歳を迎えた。
三歳で言葉を理解し、五歳で知恵がつき、七歳で乳歯が生え変わる。七歳だけなんかリアル。
歯が生え変わって神の子から人の子へとなる。
今になってわかる。七五三は無事に七歳を迎えた子を祝うだけの行事ではない。七歳を迎えられず神の元に帰ってしまう子の親の心に、予防線を張るための風習でもあったんだろう。
我がものと 思わざればまた 耐え難きも…
今はそんな時代じゃないが、進化したのは公衆衛生と医療であって子供の身体が強くなったわけじゃない。現代医療が受けられなければ、なちゅも未だ神の子。昔と同じように、いつあちらさんに取られてもおかしくはないんだろう。
なちゅよ、無事に人の子となり生きよ。
ただ人の子も様々に蝕まれ、いずれは朽ちる
まだ、君は知らなくて良い事だ。
市から葉書が届いた。
三歳から児童手当は減額だそうです。
ハッピーバースデー、なちゅ。