「ソドムの市」…。
なんだか、YouTubeを見ていると唐突に、映画の「ソドムの市」の解説動画(新タニムラ洋画劇場)てのがでてきました。何でなんだろう?
いや、普段はもっぱら「スパイファミリー」のアーニャの動画とか見てるんですけど…(笑)
映画の解説動画とか自体はよく見るから、それでかな?
あと、もしかしたら、松本人志関連の動画を見たからかな?
YouTube的には「映画」+「松本人志」=ソドムの市 ってことなのかな?(笑)
それで、なんだか、懐かしいわ…とか思って結局その動画をみたんですけど…。
この人。なんか、サド侯爵とか、澁澤とかパゾリーニの映画とかに夢を持ちすぎ、なんじゃあないかな?とか思いました。
こういう「悪徳の栄え」とかにロマンを感じるのって、今となっちゃあ中二病まっさかり、って気がします(笑)
私が初めて「悪徳の栄え」「美徳の不幸」を読んだのって、高校生ぐらいのころだったと思うんですけど、当時はなんだかとっても背徳な気分に浸れました。
ただ、澁澤訳が何だかとても「おっさん臭い」と思った記憶があります。要するに、文章が昔っぽくって洗練されていないと思ったんですね。あ、高校時代にね(笑)
内容はよく覚えてないんですけど(覚えてないんかい!)とても退屈な内容だったと思います。
何かっていうと、えんえんと少女とか少年とか騙して連れてきては、性的な暴力を繰り返す、みたいな内容でした。…ひどい。
18世紀とか19世紀とかの時代の秘匿本なので、当時の人が押し入れの中でこっそり読む分には相当ドキドキしたのかもしれません。
サド侯爵自身も、この小説みたいなことを繰り返して、結局投獄されてしまったそうですけど。貴族だったので、さんざんやらかしてから後だったみたいです。
しかし、高校時代の私は、そういう小説が退屈だということよりも「背徳感」って方にロマンを感じていたので、パゾリーニが描いたという、サド侯爵の物語「ソドムの市」は是非とも見たいと思っていました。
時々、名画座で上映会自体はあったと思うんですけど、なにしろ未成年なので行けませんでした。
そうこうしているうちに大学生になって、とうとうその映画を観るチャンスがやってまいりました!
オールナイトでパゾリーニ特集、っていうのがあったんです。
「テオレマ」「アラビアンナイト」「奇跡の丘」「デカメロン」「王女メディア」そして、「ソドムの市」です。
確か8時ぐらいから上映開始で、翌朝までぶっ通しでやるって言う企画で、同好の友達と観に行きました。
しかしま~、オールナイトはきつい(笑)
「奇跡の丘」あたりで、すっかり寝てしまっていました。時折目を覚ましてみるんですけど、ちゃんと内容を覚えてるのは「テオレマ」と「王女メディア」と「ソドムの市」ぐらいです。
「テオレマ」と「ソドムの市」はず~~~っと観たかったのでちゃんと起きて観てたんです。
「テオレマ」っていうのは、ある裕福な家族のおうちに美青年がやってきて、お父さん、お母さん、娘、息子のすべてと関係を持つって言うような、概要から聞くと、とても背徳的な内容です。
しかし、映画自体はとっても淡々としたお話でした。そもそも全員と関係を持つっていうけど、「どうやら持ってるらしいな」みたいな描き方です。つまりエロくもなんともない「芸術映画」でした(笑)
ふ~~~ん。
みたいな感じです。長いこと見たいと思ってたけど、こんなんだったのか。みたいな。ストーリー展開も、あるようなないような、とっても淡々としたものでした。
そして問題の「ソドムの市」なんですけど。
もうね、ぼかしが酷いという思い出しか(笑)
とにかく全編、顔と足元しかちゃんと映ってないんです。はっきり言って、画面の1/3以上が常にぼやけてる状態で、そもそも何してるのかさっぱりわからん!
どうやらエロいことをしてる…に違いない…。…のでは?!
みたいな感じです。ぼかし過ぎで18禁にする意味ないんちゃうん?ぐらいないきおいです。
しかし、これまた非常に淡々とした映画でした。
内容はというと、とある郊外のお城で繰り広げられるそういう乱痴気騒ぎの様子を、そのパーティを主催したおじさんたちが交代で別の塔から双眼鏡で覗く、っていう。
パーティに参加しては、そこから出て塔から双眼鏡で覗く、っていう。
は~?なんじゃそりゃ?(笑)
長いこと見たいと思ってたけど、こんなんだったのか。みたいな。あれ?デジャブ?
しかし、その後色んな映画を観たうちで、ですね。それらの映画の乱交・乱痴気騒ぎの描写が、全部が全部「ソドムの市」みたいな感じなんです。
それって、「ソドムの市」の影響…とかももしかしたらあるのかもですけど、西洋人の描く「性と暴力」のイメージって、全部だいたい似たような感じになってしまうのかな?とか思いました。
天国のイメージが全部似たようなイメージになるのと同じように、地獄もまた、結局全部似たようなイメージになるのかもしれませんね。
ちなみに、「ソドムの市」に関しては、今はぼかしなしのDVDもあるそうです。ぼかしなしだと面白いのかな?
ま。そうでもないような気がします(笑)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?