おてんばな赤ちゃん
どうやら私は結構おてんばな子どもだったのかもしれない。こんなことを思ったのは小さい時のホームビデオを観た時だ。
顔に対して大きな瞳。いつもびっくりしたような表情。しっかりとした毛量の髪の毛。人は自分が赤ちゃんの時の写真を見てかわいいという感情を抱くことが多いだろう。しかい私は違う。「おもしろい」の一択だ。髪だけ残して顔をパパにすり替えたらなんの違和感もないくらい、セットしてないパパの髪の毛を持つ赤ちゃんなのだ。近所の方も男の子だと思っていたらしい。納得しかない。
目はママ譲りなのかとても大きな瞳だ。映画『ハリー・ポッター』シリーズのセリフで「お父さんによく似ている。目はリリー(母)のだ」というのがあるがこれと共通している気がして私はうれしい。
さて、私は幼少期のホームビデオを観ているとたまらなくパパとママが愛おしくなる。
慣れない手つきだが安心感のある手でママにお風呂に入れてもらっている様子。小さい机の周りをパパと追いかけっこしている様子。一緒に『だんご3兄弟』に合わせて踊っている様子。そこには紛れもなく家族の愛に溢れた時が流れていたのだ。
ちなみに私は幼少期に一度やらかしている。なんと豆電球を食べたのだ。
どうやら何かのリモコンの中から取り出したのか赤ちゃんなりにちょっと悪いこととわかっていたのだろう。静かにいじっていたらそれに気づいたママが大きな声で
「ああぁぁぁぁぁっっ!!!!」
気付かれたことよりも、この声に驚いてそのまま口に入れていたものを呑み込んでしまったのだ。ママはどんなに焦ったことだろう。お風呂の入れ方は祖母から教わっていても豆電球を呑んだ時の対処法は知るはずがない。
結局のところこの事件は病院に連れて行ってもらい、小さな手術で取り出したようだ。
私はこのエピソードが地味に好きなのだ。ここですでに好奇心と食いしん坊な性格はもう表れていたのかと感動してしまう。当時のママの気持ちを考えると申し訳ない気持ちではあるがこのエピソードは私の記憶にはないが大切な思い出だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?