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戦争をなくすために | SDGs歴史編〜 ストックホルム会議 〜

1972年に人間環境会議(ストックホルム会議)が開催された。国連が主催した初めての大規模な環境に関する国際会議であり、環境保護の必要性が世界中に認識され、国際的な環境政策の基盤が築かれた画期的な出来事である。この会議には世界各地から113ヵ国の政府代表、国連機関関係者など約1300人が参加し、各国政府代表がそれぞれ直面している環境問題の実態と対応策などについて報告した。討議は環境汚染問題をはじめ、人口、食糧、資源、クジラなど野生生物保護問題、南北問題など広範な分野にわたり行われ、国連人間環境宣言を採択された。

人間環境宣言は、1972年6月5日から16日まで開催されたストックホルム国連人間環境会議で採択された環境保全に関する諸原則を示した宣言である。前文7項目及び原則26項目で構成され、「人間環境の保全と向上に関し、世界の人々を励まし、導くため共通の見解と原則」と位置付けられている。

ストックホルム会議は、「かけがえのない地球(ONLY ONE EARTH)」をテーマとし、環境問題を議論する初めての国際会議であった。この会議は、戦後の先進国の急速な経済発展とそれに伴う資源の限界、人口や天然資源、環境など地球上の諸要素の相互依存性、そして途上国における貧困からの脱出という環境問題という新たな問題が浮上してきたことを背景に開催された。
人間環境宣言は、「自然のままの環境と人によって作られた環境は、共に人間の福祉、基本的人権ひいては、生存権そのものの享受のため基本的に重要である」とし、環境の保護改善は人間のそもそもの義務であることを示している。また、環境に関する権利と義務、天然資源の保護、野生生物の保護、海洋汚染の防止、核兵器などの大量破壊からの回避、そして開発の促進と援助などを原則として掲げている。

それ以降、国連主催の会議は数多く実施されている。

1972「成長の限界」発表 国連人間環境会議開催
1973 ワシントン条約採択
1974 フロンガスによるオゾン層破壊の指摘
1979 ジュネーブで第1回世界気候会議、 世界気候計画を採択
    米スリーマイルアイランド原発で炉心溶融事故
1980 米カーター政権 「西暦2000年の地球」 報告書発表
    熱帯林破壊や地球温暖化などを警告
1984 大津市で第1回世界湖沼会議開催
1985 オゾン層保護のためのウィーン条約採択
1986 旧ソ連・チェルノブイリ原発事故
1987 オゾン層保護のためのモントリオール議定書採択
1988 気候変動に関する政府間パネル (IPCC) 発足
1990 地球温暖化防止行動計画策定
1992 気候変動枠組み条約、 生物多様性条約採択
   リオデジャネイロで国連環境開発会議(地球サミット) 開催
1993 北海道釧路市でラムサール条約第5回締約国会議
1994 砂漠化対処条約採択
1995 ベルリンで気候変動枠組み条約の第1回締約国会議開催
1997 京都市で気候変動枠組み条約の第3回締約国会議開催、
    京都議定書採択
1998 地球温暖化対策推進法成立
2001 残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約採択
2002 ヨハネスブルクで持続可能な開発に関する世界サミット(リオ+10)開催
2005 京都議定書が発効
2009 コペンハーゲンの気候変動枠組み条約の第15回締約国会議が決裂
2010 名古屋市で生物多様性条約の第10回締約国会議開催、
名古屋議定書と愛知目標採択
2011 東京電力福島第1原発事故
2012 リオデジャネイロで国連持続可能な開発会議 (リオ+20) 開催
2015 国連で持続可能な開発目標(SDGs) 採択
    パリの気候変動枠組み条約の第21回締約国会議でパリ協定採択
2016 パリ協定が発効
2020 菅義偉首相が2050年の温室効果ガス排出実質ゼロ宣言
2021 英グラスゴーで気候変動枠組み条約の第26回締約国会議開催

つづく…

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