太陽のような人
太陽のような人。
小説や映画などでそんな表現をされる事がありますが、現実に出会える事はあまりなく。
家族にも、友人にも、職場でも出会った事がありませんでした。
いるだけで周りをぱっと明るくさせてくれる人なんているのかな。
あくまでもフィクションの中の住人だと思ってました。
お店を始めて7年が経ち、様々なお客さんと出会いました。
一見さんと常連さん。
社会人と学生。
お客さんの分け方は幾つかあるんですが、完全主観の分け方があって。
元気を貰える人と、元気を奪われる人。
これはきっとどこのカフェの店主も言わないと思うんですが、どこの店主も思い当たる節があると思います。
言わずもがな、貴重なのは元気を貰える人で、こんな人はほとんどいません。
冷静に考えると分かりますが、なぜ金を払って店主を元気にせねばいかんのだとなると思います。
もっと言うと、人を元気にする事の難しさにも気づくと思います。
「元気だしなよ」
この言葉の空虚さに大人は気づいていて、じゃあどうすればいいかとなると、手法に走りがち。
でも、人との関係性はパターンに落とし込むには複雑怪奇で、その時の気分によって正解不正解が分かれる始末。
ようするに、大変に難しい。
だから元気を貰える人は貴重なんです。
うちにはそんなお客さんがいて。
ただ、その人はひとまず昨日が最後の来店となりました。
勤務先が変わってしまったのです。
それはそれはショックで。
週に1〜2回、いつ来てくれるのかなと待つ楽しさが無くなってしまいました。
特別何かを話す訳ではなく、お互いにそこまで個人的な事は知らないのですが、それでも楽しい人で。
持ってる正のエネルギーが強いのか、人柄では片付けられない魅力のある人でした。
やはり一番しっくりくるのは、太陽のような人。
生まれの火の国とも関係してるのかな。
とりあえず、寂しい。
今日から新天地で初出勤という事で頑張ってください。
いつでも帰ってこられるように、僕はお店で待ってますので。
また会える日を楽しみにしています。