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100人以上の要望を受け行政に働きかけ!「issuesがなければ実現しませんでした」 ー板橋区議(自由民主党)・田中やすのりさんインタビュー

くらしの悩みを地元の議員に届け、「みんなで解決」していくサービス『issues』。2019年3月のサービス開始以降、地域住民の声が政策として実現されはじめています。

そこでこのマガジンでは、issuesを通じて様々な「くらしの悩み」に取り組んできた、議員の皆さんにお話を伺います。

この記事に登場するのは、板橋区議の田中やすのりさん。民間企業の出身で、「ごく普通の生活をしている人たち」の視点を大切に活動してきた田中さんは「issuesを活用すれば、住民の皆さんの日常の声を拾えて、政策実現の『最後のひと押し』にもできる」と語ります。

欠席届のオンライン化、公衆喫煙所、学童での昼食提供……issuesを活用して、地域の身近な課題解決をいかにして推進しているのかを聞きました。

聞き手: 廣田達宣(株式会社issues 代表取締役)/文: 小池真幸

日経新聞をみて登録


──まずは、簡単に自己紹介をお願いします。

田中 板橋区議会議員の田中やすのりと申します。民間企業の出身ということもあり、企業勤めをしていたり、子育てをしていたりする人たちの視点を重視した議員活動をしてきて、今年で15年目になります。そうしたごく普通の生活をしている人たちの感覚を、議会でしっかり伝えていくことが、私の活動の土台になっていますね。

──issuesには、どのような経緯で登録していただけたのですか?

田中 2020年4月、日経新聞の記事に取り上げられていたのを目にして、issuesを知りました。「普段吸い上げられない人たちの声や感覚を聞き取れそうだ」と思い、すぐに登録しましたね。

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インターネットだけど「荒らし」がない!?

──ありがとうございます! 登録にあたって、不安な点はありませんでしたか?

田中 利用を始める前に使い方をしっかりとご説明いただけたので、そこまで大きな懸念を抱いた記憶はありませんでしたね。

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 強いて言えば、「癖の強いユーザーさんが多いのでは?」という懸念は持っていたかもしれません。インターネットで政治的な意見を言ってくる人と議論すると、エンドレスに続いたり、言葉尻だけで炎上したりすることも少なくない。そうした人たちと距離を置きたくて、インターネット活用をやめていた時期もあるくらいです。

 でも、実際に使ってみると、癖の強いコミュニケーションを取ってくるユーザーさんは、本当に一人もいなくて。支持政党にかかわらず、お互いに信頼感を持って住民の方とやり取りできるメディアだと実感していますね。ユーザーの方と一対一でコミュニケーションする仕様になっているからこそ、荒れにくいのかもしれません。

──n対nで議論をする場だと、コンテクストが十分に共有されず、言葉尻だけ捉えて揚げ足取りになってしまいがちですものね。ですから、一対一でやり取りするという点には、かなりこだわっています。

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もちろん、トラブルが起きないようにこまめなパトロールも欠かしませんし、何よりも「政治のサービスではなくて、日常の困りごとを解決するためのサービスです」と押し出しているのが大きいと思います。

担当エリアを超えて区内全域の課題を把握できる

田中 それから、さまざまな住民の方々が抱えている課題について知ることができてありがたいというのも、issuesを使ってみて抱いた印象です。

私が所属する自民党では所属議員それぞれに板橋区内の担当エリアを割り振っているということもあり、私自身は板橋区の全域の住民の方々とくまなくコミュニケーションが取れているわけではありません。でも、issuesを使えば、エリア問わず、板橋区民の皆さんがどんな課題を持っているのかがわかります。

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100人以上のパパ・ママとやりとりしながら政策提言

──そう言っていただけて嬉しいです。issuesを使って、実際にどのような課題解決に取り組んでいますか?

田中 まず、メッセージをいただく頻度が最も多いのが、欠席届のオンライン化です。issuesで100人以上からの要望が届いたのを受けて、水面下で役所への働きかけをはじめました。

すでにトライアル運用をはじめた小学校も出てきましたし、この問題を取り上げてくれている他の議員の頑張りもあり、板橋区全体での実施も間近です。

これはissuesがなければ推進できなかったと思います。issuesを通じて住民の方々の課題を吸い上げることと、議会の内外で役所の方々に働きかけていくことを組み合わせれば、住みよい地域を着実に作っていけるでしょう。

小さな声を拾い上げて運用を改善

 また、要望が多い課題だけでなく、普通だったらこぼれ落ちてしまう小さな声を拾い上げることにも、issuesが役立っています。

たとえば、学童保育における昼食提供の問題。親御さんが弁当を手作りする負担を減らすため、板橋区のほとんどの学童保育では仕出し弁当を導入しています。ただ、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、仕出し弁当を停止しているところが1か所だけあったんですよ。

issuesでいただいた問い合わせを通じて、この事実を知り、改善に向けて担当課の職員と動いています。issuesがなかったら、「もう解決している課題だ」と見過ごしていただろうと思います。

 それから、私は公衆喫煙所の問題にも取り組んでいます。公園における禁煙化が進んでいくのにあわせて、煙草を吸いたい人も共生していけるように、公衆喫煙所もしっかりと整備・維持していかなければいけません。吸わない人と吸う人、双方の意見をしっかり理解してメッセージを伝えていくために、issuesの投稿は大いに参考にしていますね。

行政を説得する武器としての「当事者の声」

──あらためて利用議員の方々にとってのissuesの価値はどのような点にあると思いますか?

田中 やはり、住民の方々の日常の声を拾えるという点が一番ありがたいですね。くらしの身近な課題に取り組むのが、私たち地方議員の役割。先ほどもお話ししたように、欠席届のオンライン化や学童保育の仕出し弁当といった問題に関する声を、地域内の全域にわたってきめ細やかに拾えるのはとてもありがたい。

 課題に取り組んでいくことで、「ありがとうございます」と住民の方からダイレクトに感謝の言葉をいただけるのも嬉しいです。

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行政を説得する武器としての「当事者の声」

──今後の活用方法についてのお考えはありますか?

今後は拾い上げた課題を実際に解決していくプロセスでも、issuesをもっと活用していきたいと考えています。

たとえば、欠席届のオンライン化に関しては、50件以上の悩み事相談を、具体的な体験談つきでいただきまして。もちろん個人情報はしっかりと隠す前提で、こうした生の声も役所の人に届けられると、より課題解決がスムーズに進むのではないかなと。

──実際、生の声をすべてそのまま文書化し、役所の担当者に見せながら相談している議員さんもいらっしゃいますよ。私たちにご連絡いただければ、「匿名で公開してもOK」と許可をいただいているコメントだけを抽出してお渡ししますので、ぜひご活用ください。

田中 そうなんですね! ぜひお願いしたいです。住民の方々のリアルな声を見せられると、役所への提言に、大きな説得力を持たせられるでしょう。しっかりと議論を重ねたうえで、生の声をたくさん見ることは、最後のひと押しとして重要だと思います。

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田中やすのり区議(左上)

──最後に、issuesの利用を検討している方へのメッセージをいただけると嬉しいです。まず、住民の方に向けてお願いできますか?

田中 issuesのようなサービスを活用したほうが、皆さんのお悩みが解決しやすいのではないかと思います。

やっぱり、議員に直接電話するのはハードルが高いですよね。「根掘り葉掘り聞かれそうで嫌だな」というイメージもあるかもしれません。ですから、まずはissuesのようなサービスを活用しながら、インターネットでお気軽に問い合わせをしてみてください。議員の皆さんは、問題意識を持って、真剣に取り組んでくれると思います。

 議員であっても、地域の具体的な課題をすべて熟知しているわけではありません。「こういう問題があるんだ」と私たちにとっても気づきが得られて大変ありがたいので、どんどんお声をいただけると嬉しいです。

多くの地元住民と効率的に、深い信頼関係を築ける

──続けて、まだissuesを登録・利用していない議員の方々に向けても、メッセージをお願いします。

田中 インターネットやITに違和感なく接している方であれば、どんどんissuesのようなサービスを活用したほうがいいと思います。

たとえば、住民の方々と直接電話で話すと、15〜30分ほどかかりますよね。もちろんそうして丁寧に声を聞くのも大切なのですが、issuesなら住民の方々のリアルな課題を、文字情報で効率良く拾い上げられます。

より多くの住民の方々のくらしの悩みを解決していくために、issuesはとても役に立つと思っています。

──今日はありがとうございました!

※他の板橋区議にもインタビューしているので合わせてご覧ください

※議員向けissues紹介ページ

※住民向けissues紹介ページ


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