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「かつめ」をみつめる#1 

「かつめ」とは、こちらのエッセイマガジンのことです。

ルールは、月ごとに決められた単語2つを必ず入れること。1つは最初の段落に、もう1つは最後の段落に入れます。この2つ目の単語が、次の月のエッセイへのバトンとなります。

エッセイってわかんね~と思っている私がやること

①『かく、つなぐ、めぐる。』の記事をじっくり読む。
②キーワードが書いている文を抜き出してみる。
③全体の感想を書く。

8月のキーワードは「Tシャツ」と「台風」です。

まず、プロフの写真が女性の生活を感じて素敵だと思った。ホワイトニングの歯磨き粉と普通の歯磨き粉と舌用のジェルもあるんだーとか、「N.」のヘアオイル持ってて良いな~とか、ケア用品の充実具合に頭下がる。見習おう……。

コロナによって、予期していなかった居候生活のはじまり。このエッセイでは、1人暮らし、居候、実家暮らし、3つの南凪子さんの様子を知ることができるけど、どの生活もそれぞれの良さがあって、実家暮らししか経験がない私はひとつちがう世界を覗かせてもらっているようだった。友人との同居は、したいかしたくないかで言えば、したくないかもしれない。ただ、生活を共にすることで得られた2人だけの思い出が、自分のピースになるという経験は少し羨ましい。

ベランダから取り込んだばかりのTシャツを握りしめて、「一緒に、住んでもいい?」とかつての同居人に電話をかけた時のことを今でも思い出せる。

最初の段落より

最初の段落の最終文に入れられた「Tシャツ」。私だったら、Tシャツと聞くと着ている(着られている)所を想像してしまうので、洗濯物の1つとしてのTシャツ、物体としてのTシャツが描写されている所にリアルな生活を感じる。

どうして南凪子さんがTシャツを握りしめることになったのかは、ぜひ本文を読んで欲しいのだが、不安に満ちた声で「一緒に、住んでもいい?」という言葉が再生された。

ついさっき、今週末は台風が上陸するというニュースをアナウンサーが読み上げていた。

最後の段落より

このエッセイで美しいと思ったのは、コロナに関するニュースへの不安から始まり、台風に関するニュースへの不安で文章が終わるところ。後者ももちろん不安ではあるんだけど、最後の段落の南凪子さんは前を向いていて、コロナで先が見えなくなった時の不安とは全く違う感情だ。「ついさっき」という繋ぎも個人的に好きでした。

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