小規模勉強会「基礎から学ぶ これからを勝ち抜くブランディング」
講師:永井高幸さん
今回講師を務めていただいたのは、県内企業のブランディング・リブランディングなどを手掛ける、株式会社エートス 代表取締役 永井高幸さんです。
ブランディングとは
はじめに、今回のテーマであるブランディングとはどのようなものか、PRやマーケティングなどとの違いなどを踏まえてご説明いただきました。
永井さんは、ブランディングとは他社との差別化を図るためのものではなく、自社のアイデンティティを確立するためのものとして捉えていらっしゃるそうで、企業がこれまで培ってきた価値やこれから目指したい姿の解像度を上げることが重要であるとお話しいただきました。
自社のイメージを洗い出す
今回の勉強会はワークをベースに講義を織り交ぜる形で開催いただき、ワークでは参加者自身の企業ブランディングを3つのステップで考えました。
最初のワークでは、参加者自身が自社についてどのようなイメージを持つか、個人ワークで書き出しグループ内で共有しました。
ここでは、主に日頃お客さんから言われることや自身が勤務する中で感じている印象が多く書き出されました。
自社のイメージのイメージを描く
次に、最初のワークで上がった印象に対しその言葉のイメージをさらに書き出しました。これにより、自社の現在の姿をより高い解像度で整理することができます。
インナーブランディング
ここで、永井さんより社内で自社ブランドを共通認識とするインナーブランディングについて、その重要性と考え方をご説明いただきました。
これまでのワークで書き出した言葉からストーリーが生まれ、それをさらに具現化することで各事業部に落とし込むことができ、企業のブランディングとなるそうです。長時間を有する作業ですが、この工程があることで企業のアイデンティティが生まれるとのことでした。
自社は何を大切にし、何を目指したいか
これまで洗い出した自社のイメージを参考に「自社がこれまで大切にしてきたもの」「これからも大切にしたいもの」「これから目指したい姿」を見つけ出し、自社がどんな地域をどんなソリューションでどんな姿へ変える企業となりたいか、個人ワークとグループワークで考えました。
永井さん曰く、本来企業のブランディングは短くても3か月以上かけるものとのことで、今回の勉強会のワークは3か月のエッセンスを凝縮した濃い内容でした。そのため、ご参加くださった皆さんからも「難しい」とのお声が上がっていました。
ブランディングは考え続けるもの
質疑応答の時間では、ブランディングとは設定し作り上げたブランドを維持することか、ブランディング作業を続けることのどちらかという質問がありました。
永井さんは、ブランディング作業を続けることがブランディングであると考え、今後も自社の表現するブランドに少しでも違和感があれば考え直すタイミングと捉えるのが良いとご回答いただきました。
ご参加いただいた皆さんのご感想としても「自社を見直すきっかけになり、“これをやれば良いのではないか”というものを見つけることができた。」「学んだことを基に若い人に知ってもらうための広報を行いたい」など、引き続きブランディングについて考え続ける意気込みをいただきました。
本勉強会が皆さんの企業内でのブランディングを考える機会となれば幸いです。
参加者の皆さん、そして会場であるHARIをお貸しくださいました吉田さん、講師を務めてくださいました永井さん、ありがとうございました。
THE FLAP BASEでは今後も参加者が企画する学びの場を提供してまいります。皆さんぜひご参加ください!