「I'm in love with you」について
こんにちは。シンガーソングライターの野口純史です。
先ほど、第6回ヤンサン主題歌決定戦に応募した新曲「I'm in love with you」のアートワークを公開しました。
主題歌決定戦も終わり、ヤンサン本編での振り返りが終わったこのタイミングで、改めてこの曲で語り残したことを書いていきたいと思います。
1. 楽曲について
この曲は、ヤンサンへの応募メールでも書いたように、今の彼女と、彼女と過ごす日々について歌った曲です。彼女とデートし始めた昨年の10月くらいに、まずサビを思いつき、そこから頭の中でたまに思い出しては、ゆっくりAメロやBメロの肉付けをしていきました。なので今年の6月くらいには、1番までの構成はなんとなくできていたと思います。
同月にヤンサン主題歌の応募の知らせがあったときに、初めに思い浮かんだのがこの曲でした。自分の場合、テーマに沿って作るよりも、今1番自分が情熱を込められるもので勝負した方がいい。そう判断し、この曲の制作に本格的に着手し始めました。
1番までは滞りなく進み、6月末にはアレンジまで完成したのですが、その後の2番以降が非常に難航しました。1番の幸せな雰囲気のまま押し通してもいいけど、それだと曲としてのドラマに欠ける。けれど、この曲の通りの今の幸せ以上に、他に歌うべきことはあるのか…?
ノートに歌詞の断片を何ページも書き散らしながら、うんうん考えたら挙句、今の幸せな日々の裏側に薄い影のように張り付く不安に気づきました。それはこの日々がもしかしたら永遠ではないかもしれない、ということ。
小説家の森沢明夫先生がいつかのヤンサンでおっしゃっていたように、究極「全ての出会いは別れとセット売り」。今の関係性も、時を経るごとに抗い難く変化していくもので。でもだからといって今彼女が大切なことには変わりがなくて…。
それを踏まえた上で、自分は彼女との将来をどう描いていけばいいんだ?どんな心持ちで進んでいったらいいんだ?という問いに焦点を置いて、歌詞を書き進めていきました。ピアノと歌のみになるCメロで、その問いに対する今の自分の答えを出せたと思います。
今年1月に出したトガシさんとの曲「若葉」で初めてラップを書くのにトライしたこともあり、今回の曲も歌詞の端々で「韻」をすごく意識しました。伝えたいことと言葉の気持ちよさのちょうどいいバランスをとるのに苦戦しましたが、今の自分のベストな形で提示できたと思います。
そしてこの曲、実は彼女がコーラスで参加してくれています笑。この曲のアレンジのイメージにあったのがゴスペルで、聖歌隊のようにコーラスをたくさん重ねたいと思っていました。以前彼女が車の中で好きな曲を口ずさんでいたときにピンときて、バックコーラスの高いパートや、ハモりの一部を今回やってもらいました。彼女が参加してくれたことで、より想い出に残る1曲になりました。
2. アートワークについて
アートワークは、曲をヤンサンに送った後、9月ごろから考え出しました。なんとなく今回の絵も女の子で行きたいと考えていたのですが、過去の絵とは違うものにしたい。この曲自体が彼女を至近距離で見て、過ごして、感じていることを歌った曲なので、その距離感を感じさせるものにしたい。けどどんなものがいいんだろう…と悩んでいたときにふと思い出したのが、今年5月に彼女と二人で行った1泊2日の九州旅行のことです。
初日はヤンサン九州のしろぺこさんに招かれて、barエデンという場所でライブ。その翌日に様々な観光地を見て回ったのですが、夫婦岩という場所にレンタカーで向かう中で、前日の疲れもあってか、気づいたら彼女がシートを倒して寝てしまっていたことがありました。信号が赤で止まった時にそれに気づき、思わず撮った写真があるのですが笑、それを後で見返した時に、「これって今の俺にしか見れない彼女の姿なんだよな」と思い、「車の中で寝ている彼女」というのをベースにアートワークを作れないか、というアイデアが浮かびました。
そこでアルバム「Sweet Berry Story」や、2020年に発表した「サウンド・オブ・ミュージック」でお世話になったハイテクメロンさんに連絡をとり、上記のコンセプトとともに、新曲のアートワークを描いてほしいと依頼。快諾いただきました。
自分の頭の中にあるイメージをより正確に伝えるために、彼女にモデルになってもらってアートワークのイメージ写真を撮り、それをハイテクさんに送り今回のイラストを描いていただきました。その後もハイテクさんと意見交換しながらリテイクを重ねていく中で、違う構図も描いていただいたり、髪の毛のカラーも何色も描いていただいたりと、今回も最後まで僕の無茶な要望に粘り強く付き合っていただきました。本当に感謝しかありません。
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