【め #43】視覚障害のあるキャリコンの第一号
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たっふぃさん
2019年のクリスマスイブの夜中。たっふぃさんは倒れた。
病院で、脳の前頭葉付近にゆで卵サイズの腫瘍があることがわかり、「翌日目を覚ますと、右目が見えず、左目だけが見えた」
頭蓋骨を開いて視神経を圧迫する腫瘍を摘出する手術は19時間にも及んだが、「次に目を覚ますと、両目とも見えなかった」
たっふぃさんは、その日を境に視力を失った。「思考回路が追いつかない」「現実がわからない」状況だった。
そんな不安の大波が落ち着いたとて、続けて「仕事や生活をどうしようか」という漠然とした将来への不安が押し寄せてくる。
当時、たっふぃさんは夜の業界でキャバクラ店舗を4つ統括する立場にあった。「仕事、終わったな、、」と諦めたたっふぃさんに、お見舞いに来た上司から投げかけられた言葉は「体は動く?話はできる?じゃあ問題ないね」だった。
決まった時間に出退勤しない裁量労働という形で、これまでと同じ人材の手配や育成の仕事をしてくれれば何の問題もないと言われ、店舗で働く女性も皆、接し方は視力を失う前と変わらなかった。
「仕事は大丈夫だなと。だったら、復帰するためにリハビリを頑張ろうと前を向けた」
そうして、視覚障害者のための自立訓練(機能訓練)を提供するリハビリテーション施設に入所したたっふぃさんは、放っておけない光景に出会う。
以前の仕事に復職できる自分に対して、一緒に訓練する他の視覚障害になった方々は「これから将来どうなるのかわからず、気持ちも整理できていない」ままだ。そんな中で、視覚障害者の典型的なキャリアとされるあん摩鍼灸師や、事務職につく前提でのパソコン訓練などを勧められ、将来に向けて「提示されるカードが少ないように見えた」
あん摩鍼灸師や事務職を否定するわけでは決してない。ただ、「まず視覚障害者になった自分を理解して、これからありたい姿を考えて、前向きに選択できる環境や仕組み」の必要性を感じた。
実は、たっふぃさんが働いてきた夜の世界でも似た光景があった。華やかに見えても、実際には「めちゃくちゃ過酷な世界」。そんな中で、「ここまでいったら、次はこうしよう」という目標がないままに、結局「何のために頑張っているかわからなくなって、メンタル不調になる」女性たちを見てきた。そして、そんなサポートに力を入れたいとも思ってきた。
視覚障害者も同じ。単に「あん摩鍼灸師の資格を取り、それで就職しました」ではダメ。どんなマッサージ師を目指すのかという目標がないと「いつか他人と比べたりしてしまう」
そんな時にたっふぃさんが知ったのが、『キャリアコンサルタント』という国家資格だった。資格試験団体の一つから「視覚障害者で取得した方はこれまでにいない」と聞いたたっふぃさんは、視覚障害のあるキャリアコンサルタントの第一号になった。
視覚障害者でも、情報を取りにいくだけなら、教えてくれる人はいる。でも、「困りごとは同じでも困り方は違う」。それを踏まえずに情報だけ取りに行って「他人と比べて劣等感を感じるなど、迷子になってしまう」方も見てきた。そんな視覚障害者に対して、まず自分の気持ちを整理するケアと、目指す生き方へのモチベーション向上の力になりたい。
「仕事だけじゃなく、生き方の支援なんですよ」と話すたっふぃさんが一番訴えたいのは、「視覚障害者だからといって、夢とか諦めずに、生き生きとして歩める世の中にしたい」。そして、ご自身のカウンセリングを通じて「障害者でも主体的にありたい姿を築くことができる人が少しでも増えたら、嬉しい」
障害のある方、特に困難に直面したばかりの方にとって、同じ経験をした専門家から支援を受けられることは、とても重要だろう。しかし、たっふぃさんのような方がおられることはまだ広く知られていない。気軽にそういったコンサルタントに相談できるシステムもまだない。
たっふぃさんの経験や取り組みからは、視覚障害に限らず、多様な障害を通じて求められるインフラのヒントが隠されている。
たっふぃさんのMyhappy・障がい者の何でもお気軽相談室
たっふぃさんの問い合わせ先
ここまで読んでくださった皆さまに‥
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