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私の英国物語 Broadhurst Gardens NW6 (83) Abercorn Place, St John's Wood
寒さも一段と感じられる季節、しかし、次のフラット探しも本格的にしなければと、駅のキオスクで Classified advertisement 専門紙 "Loot" を買って "Room to let" のページに目を通した。
Accommodation には、Homestay や Student hostel 以外にも Flat (ベッドルーム、リビング・ルーム、キッチン、バスルームが付いたアパートメント)、Studio (ベッドルームとリビング・ルームが兼用、キッチン、バスルーム付きのワンルーム)、bed sitter (ベッドルームとリビング・ルームが兼用、キッチン付きだがバスルームは共用)、Flat Share がある。
これからは、食事や生活の時間に制約されないものにしようと考えたが、Flat や Studio を借りるのは費用がかかりすぎるので、Flat Share を中心に探すことにする。
"Room to Let" のリストには、地域名、ストリート名、ポストコードと連絡先電話番号、最寄りの地下鉄や鉄道等と共に “single room” や “double room” という部屋のサイズ、“microwave” や “washing machine” 等の共用家電の情報の他、大家さんとのシェア、他のテナント何人とのシェア等の詳細が書いてある。
"clean" と書いてあるのもあり、掃除が行き届いた部屋?と思ったけど。。
住み慣れた West Hampstead を中心に部屋探しをしようと思ったものの、なかなか希望の物件がない。
それから数日が経った頃、クラスメイトの KSさんとランチタイムに一緒に食事をし、それから帰りにちょっと彼女のフラットに寄ることになった。
KSさんは、ロンドン北西部の高級住宅街のひとつ、St John's Wood (NW8) の Abercorn Place のアパートメント・フラットの4階でイタリア人と中国人の flat mates とフラット・シェアをしている。
ロンドン北西部の高級住宅街 St John's Wood は、the London Borough of City of Westminster に属する。
かつては Great Middlesex Forest の一部で、後に the Knights of St John of Jerusalem によって所有された。
St John's Wood は、19世紀前半の都市開発によって発展する。
ロンドンの標準住宅であった Terraced House とは対照的に、「郊外型住宅」というスタイルで開発された。
St John's Wood には、"the Lord's Cricket Ground" があり、"the Middlesex County Cricket Club" と "the Marylebone Cricket Club" のホームとなっている。
"The King's Troop, Royal Horse Artillery" は、St John's Wood に兵舎をもち、定期的に St John's Wood の通りでパレードの練習をしている。
"The Abbey Road Studios" と "Abbey Road" は、The Beatles がレコーディングしたアルバム "The Abbey Road" で世界的に有名になった。
スタジオ前は、いつも国内外からの観光客で賑わっており、サインやメッセージでいっぱいの塀は、今や名物。
地下鉄 Jubilee Line の駅 St John’s Wood では、"The Beatles" のグッズが売られている。
Paul McCartney は、他の著名なクラシックの音楽家やロック・ミュージシャン、映画スターたちと同様に、1960年代からこの St John's Wood に邸宅を所有している。
The Rolling Stones は、1965年にリリースした "Play With Fire" という歌の中に St John's Wood を歌っている。
Keith Richards は、1960年代に St John's Wood の北、Carlton Hill に住んでいたことを自叙伝 "Life" に書いている。
フラット・シェアは楽しいけれど、光熱費の支払いや共用消費財の購入、共用部分の掃除などのルールを予め決めないといけないし、掃除に関しては「どこまで許容できるか」が問題だと、電子レンジや洗濯機の完備したキッチンでお茶を淹れながら KSさんは言う。
ドイツ人と日本人は好まれるテナントだといわれる。部屋を綺麗に使うし、騒々しくなく、部屋代も滞納なく支払うから。。
キッチンの窓から、梁と漆喰が特徴のテューダー様式の大邸宅が見えた。