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作家ー詩、短編、詩小説、ブコウスキー翻訳

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  • 狂った足音に引き裂かれた夜

    the night with mad footsteps Charles Bukowski

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『詩 ロクデナシの1人』

寡作だがそこそこイイ詩を書くカビ 素敵な1軒家に住むカビ 年に数回ガールフレンドに会うために南国へ出かけるカビ ロクデモナイ詩人たちの中では生活にゆとりがあるカビ 数万円はするTシャツをいつも着用し、 ピカピカの高価に見える革靴を履くカビ 髪はサーファーのようにセクシーで、 歯は天然塩を使って磨くので歯茎は乙女のピンクのカビ 「どうやってそううまくやってるんだ?」ロクデナシの詩人の1人が言う 「赤い封筒とピカピカのコインさ」カビは言う 伸びた前髪を耳にかけるカビ 鏡に映る自

    • 『後任者たち』

      the replacements Charles Bukowski ジャックロンドンは奇妙で勇敢な男たちを書きながら 酒で自身の命をすり減らしていった ユージーンオニールは暗く詩的な文章を書きながら 酒で我を忘れていった 現在の作家たちはネクタイを締めスーツを着て大学で講義をする、 若い男たちはしらふで勤勉で、 若い女たちは目をキラキラさせ 将来に思いを馳せる、 芝生は濃い緑色で、書物は退屈だ、 人生は渇望で 死につつある

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        • 『これだ』

          this Charles Bukowski タイプライターを前に酔っ払っているほうが これまでに見たあるいは知り合った あるいは話しに聞いた女たちと過ごすよりもよっぽどいい ジャンヌダルク、クレオパトラ、ガルボ、ハーロウ、マリリンモンロー、 その他何千のスクリーンに映る女たちよりもだ あるいは時に目にする素敵な女たち 公園のベンチで、バスの車内で、ダンスパーティーで、ビューティーコンテストで、カフェで、サーカスで、パレードで、デパートで、スキート射撃で、熱気球飛行、カーレー

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        『詩 ロクデナシの1人』

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        記事

          『小さな試みでは何も得られない』

          Short non-moon shots to nowhete Charles Bukowski オマエらのことだ まったく 薄っぺらで 腑抜けた面 笑いたくもないのにヘラヘラ笑いー オマエらに言わせてくれ オレはスラムの安宿で頭のイカれた酔っ払いどもと 飲んだくれていたことがある やつらの大義は立派なものだったし 目にはまだいくらか輝きが残り 声にはある種の感性さえあった、 朝になっても オレたちは酔ってはいても落ちぶれてはなく、 カネには困っていたが思い違いはしていなか

          『小さな試みでは何も得られない』

          『漁師』

          The fisherman Charles Bukowski その男は毎朝7時半に漁へ出る バターサンドイッチ3つに、 餌を入れた容器にビールを1缶浮かべる 埠頭から少し沖合のところで マス用の竿を携え何時間も格闘する やつは75歳で強い陽射しもやつの皮膚を焼くことはない たとえどれだけ暑くても 茶色と緑色のランバージャケットは身につけたままだ やつはヒトデや子ザメやサバを釣る: 何10匹も釣り上げる 口は決して開かない 日中になると やつはビール缶を開ける 6時になるとや

          『漁師』

          『暴動』

          riots Charles Bukowski オレは生涯で2度この街が 焼け崩れていく光景を見た この出来事で最も興味を引くのは その後の政治屋たちの反応だ やつらはシステムの不公平性を訴え 無力で貧しい民衆に新しい政策を打ち出した 前回はそれによって何も是正されることはなかった 今回も何も変わることはないだろう 貧しいやつらは貧しいままで 仕事にありつけないやつらは街をうろつき ホームレスはずっとホームレスのままだ やつらは、 地上に君臨し肥え 永遠に繁栄し続けるだ

          『暴動』

          『青い鳥』

          The Bluebird Charles Bukowski オレの心には外に飛び出したがっている 青い鳥がいる オレはやつには厳しくしている、 オレは言う、そこでじっとしてろ、誰にもオマエを見せるつもりはない オレの心には外に飛び出したがっている 青い鳥がいる オレはやつにウイスキーを注いでやり タバコの煙を味わせてやる 娼婦たちやバーテンダー 食料品店の店員も オマエのことは知りもしない オレの心には外に飛び出したがっている 青い鳥がいる オレはやつにはタフすぎる、

          『青い鳥』

          『気分はどうだ?』

          How is your heart? Charles Bukowski 公園のベンチで眠ったり 牢屋に放り込まれたり 娼婦たちと暮らしていた そんなロクデモナイ日々の中でも オレにはいつも確かな満足感があったー それを幸福感と呼ぶつもりはない たとえ何が起こっていようと それを受け入れようとする 内面的なバランスのようなものだった これには工場でも助けられたし 女たちとの関係が拗れたときにも 大いに助けられた 戦争を切り抜けることにも 2日酔いの日々を過ごすことにも 裏通

          『気分はどうだ?』

          3/3 彼らはすでに別の種類の夢、別の種類の戦争に囚われている、 少なくとも肉体的には、それらのものは彼らをすぐには殺しはしないだろう…… Charles Bukowski

          3/3 彼らはすでに別の種類の夢、別の種類の戦争に囚われている、 少なくとも肉体的には、それらのものは彼らをすぐには殺しはしないだろう…… Charles Bukowski

          2/3 そんなことより西部劇を観たりショッピングモールでつるんだり動物園に行ったりアメフトの試合を見に行きたいと思っている、 彼らはもう大学に行くことやどんな車に乗るか郊外の1軒家や休日のバーベキューのことを考えている、

          2/3 そんなことより西部劇を観たりショッピングモールでつるんだり動物園に行ったりアメフトの試合を見に行きたいと思っている、 彼らはもう大学に行くことやどんな車に乗るか郊外の1軒家や休日のバーベキューのことを考えている、

          1/3 今の子供たちは戦闘機のモデルを作ったり稲作の水田で戦うことを夢で見ることもなくなった、 彼らはそんなことが通りを掃除したりゴミを拾い集めるようにありふれたつまらないことだとわかっている、

          1/3 今の子供たちは戦闘機のモデルを作ったり稲作の水田で戦うことを夢で見ることもなくなった、 彼らはそんなことが通りを掃除したりゴミを拾い集めるようにありふれたつまらないことだとわかっている、

          『白い犬』

          White dog Charles Bukowski ハリウッド大通りに散歩に行った 足元に目をやると白い大型犬が オレの側を歩いていた やつの歩く速度はオレとまったく同じだ オレたちは同じタイミングで 信号で停まり脇道へ逸れた オレたちは8ブロックほど 隣り合って歩いたはずだ それからオレは食料品店へ入り 店を出た時にはやつはいなくなっていた あるいはメスだったかもしれない 毛並みに微かな黄色が混じったイカした犬だった 大きな青い瞳は消えた ニタっと笑ったような口は消えた

          『白い犬』

          『郵便受けに告げる』

          Talking to my mailbox…… Charles Bukowski なあ、わざわざここまでやってきて アンタにはできないなんて言わないでくれ、 確かにやつらはオレたちをロクデモナイ状況に陥れる、 策略だって巡らしてくる、 オレたちに必要なのはチャンスだが そのチャンスさえやつらはオレたちには与えない なあ、問題はオマエらがこれっていうことをやっていないんだ、 あるいはもしやっていたとしても、 それはまだ十分ではないんだ なあ、オレだってわかってる: チャン

          『郵便受けに告げる』

          『指導者はいらない』

          No leaders, please Charles Bukowski 自分自身を作り上げろ そして生き方を変えろ 同じような泥沼の中を泳ぎ続けるな 自分自身を作り上げろ そして生き方を変えろ 月並みな群れからは距離を置け 自分自身を作り上げろ そして生き方を変えろ 自分自身を変容させ続けて 誰にもオマエをカテゴライズさせるな オマエ自身を蘇らせ 現実を受け入れろ ただしオマエが作り上げ強固にしてきた掟に 基づいてのみだ 自分自身で学べ 人生を再構築しろ そうする必

          『指導者はいらない』

          『9人のバッドボーイズ』

          9 bad boys Charles Bukowski セリーンは先頭打者だな、 ショスタコーヴィッチが2番だ、 3番はドストエフスキーだな、 ベートーヴェンは間違いなくクリーンナップだ、 ジェファーズは5番 ドレイサーが6番 7番打者には そうだな ボッカッチョだ 8番キャッチャー: ヘミングウェイ ピッチャーは誰だ? まったく、そこのクソボールを オレによこせ

          『9人のバッドボーイズ』