旅の記憶を現像するもの~カーニャクマリで読んだ”四月になれば彼女は”~
1月末から10日ほど、研究を放り出し、南インドへ一人旅に行っていた。
筆を執るまでかれこれ一か月を要してしまったのには訳がある。
帰国直後、Google photoに保存した約700枚の写真やEvernoteに記録していた思い出をスクロールする。
旅の途中で出会った様々な人の顔が、アナログ写真を現像するかのようにぼんやりと浮かんでくる。
すぐにnoteに纏めようとキーボードを叩くが、どこか覚束ない出来栄え。
どうにかして自分の体験を加工なしで文字に落とせないものかと悩んでし