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『だらし内閣』の着こなしを政治観点とは切り離してこき下ろしたい件

先週に引き続き、『オヤジのファッションブログ』です。
元々、前回の『ビジネスバッグあれこれ』の続編として、出張用の『ガーメントバッグ』についてご紹介する予定でした。
そこに…
これまで地道に啓蒙を続けてきた『オヤジファッションについての持論』を覆すような、最悪の緊急案件が発生!
今回は予定を変更して、その件について糾弾しておかねば私の気が納まりません!(笑)

その前にお断りしておきますが、私自身はノンポリであり、特に支持する政党も政治家も持たず、ここであげつらう政治家諸氏の政治能力や人格を否定・誹謗する気は毛頭ありません。
『罪を憎んで人を憎まず、センスを憎んで人を憎まず…』
その着こなしの醜悪さによって、どれだけご自身の評価と品格を貶めているかに気付いてもらえれば、との願いで記しています…

2024/10/1 石破新内閣発足

タイトルにもあるとおり、『だらし内閣』とも揶揄される石破茂内閣が発足しましたが、2024/10/1に撮影された閣僚全員集合の記念写真について、その見た目の『だらしない』印象からSNSで大いにバズってしまいました。
その『だらしなさ』の要因は、①石破茂氏個人の着こなしによるものと、②石破氏を含む20人全員の映り方によるもの、そして③それを容認した取り巻きによるものもあるかと思います。
それぞれについて、私なりに考察してみます。

① 石破茂氏個人の着こなしによるもの

総理大臣たるもの、始動早々から順風満帆な方などそういらっしゃらなくて、なんだかんだと国民の批判やヤジを受けながらのスタートとなりがちですが、石破さんも相当の逆風を受けながら選出された方。それだけにちょっとした『失態』で揚げ足を取られて総スカンを喰らいガチですが、それにしても、このスラックスの裾丈のダブらせ方は酷い。
どうすれば、これだけダブダブ・ヨレヨレのスラックスを、内閣の船出というハレの日に平気で着用できるのか?

加えて、そのだらしない腹回り。
いや、お腹が出ていることを批判しているわけではなく、お腹のせいでベルト位置が下がっている為に余計にスラックスにシワが入り、かつベルトの上にワイシャツが見えてしまっている…
(このチラ見えワイシャツについては『もしかして素肌か?』との批判もあり、後日公開された公式写真では黒くレタッチされています…)

ベルトが下がってスラックスにシワが入り、かつワイシャツが見えてしまう件については、石破氏右隣の(防衛相)中谷元氏も同様の問題。偶然にも、中谷氏と石破氏とは背丈・体格・ベルト位置=股下長さまで一致しています。

殿、殿中でござる!

ここで基本理論を挟むと、こうした公式の場で男性陣が着用しているのは『モーニング』と呼ばれるフォーマルスーツ。政治家のみならず、一般の男性でも結婚披露宴で新郎新婦父親として参列する時や、大学の教職員が入学式や卒業式等で着用する機会があります。
上着は前裾から後ろ裾にかけて曲線的にカットされたコート状で、ネクタイは無地のシルバー系。シャツは、本来は立ち襟スタンドカラーが望ましいと思われますが、内閣記念写真ではレギュラーカラーのワイシャツで揃えられています。
下半身は『コールパンツ(コールズボン)』と呼ばれる白黒縦縞柄のスラックスを合わせます。
折角ですので、政界のお洒落番長=麻生太郎御大にモーニングのサイズ感のお手本を示していただきましょうか…

『モーニング』の名の通り、午前中~昼間の正礼装。因みに夜18時以降に着用する礼装は、本来なら『燕尾服テールコート』、現在では一般的に『タキシード』とされています。

『コールパンツ』の特徴は、まず裾処理が『モーニングカット』と言って、裾の前方と後方とで約10ミリの傾斜をつけて縫製します。これにより、後ろ姿は充分な裾丈を維持しつつ、前からは野暮なクッション(だぶり)を軽減させます。
フォーマルですので、裾仕上げはシングルです(ダブルはドレッシーな意味合いがあります)。こだわりの職人さんの場合、裾の前部に『ダック芯』を仕込んで、さらに美しいシルエットを作ります。

かかと側を10mm長く仕上げる

加えて、『コールパンツ』は古式ゆかしく『サスペンダー』で吊るすのが本来であって、通常のベルトは使いません。サスペンダーを使えば、腹回りに貫禄ある男性でもズボンがズリ落ちることなく適切な高さにキープできるはず。それを用いずにいつものベルトを腹の下に締めてしまったことが、石破氏と中谷氏の悲劇(当人はそう感じていないが)の要因でした。

スボンが落ちる ⇒ シワが寄る ⇒ 裾がダブる ⇒ だらしなく見える
このことは、一般のサラリーマン諸氏であってもよく理解しておくべきと思います。
解決法は、『ローライズのスラックスを腰骨で履く』か、『ベルトを諦めてサスペンダーで吊る』かどちらかだと思いますが、『出っ腹のローライズ』ほど醜悪なものもありませんので、思い切ってサスペンダーを試してみましょう!

② 閣僚全員の映り方によるもの

さて、上記のだらしない着こなし石破氏一人のことであれば、『だらし内閣』とまで揶揄されなかったかもしれません。兎に角、閣僚の皆さん全体にレベルが低過ぎるんです。

『戦犯』は最前列5人のうち4人!

特に最前列の5人は、若手の(官房長官)林芳正氏を除いて、さながら老人ホームの様相。特に写真右端の(総務相)村上誠一郎氏の立ち姿にはツッコミが殺到しています。
何故か両足を広げて首をかしげ、そしてベストの位置が低過ぎてVゾーンにも違和感が…

因みに、最前列の5名で言えば、4人が両手に握りこぶし。
ここは写真左端の(国土交通省)斉藤鉄夫氏のように、指を閉じつつ拳を握りしめないのが正しく上品なスタイルです。優しさや余裕ある印象にも繋がりますね。

あと、女性閣僚を除いて18名の男性閣僚のうち、ネクタイの結び目に『ディンプル』を作っている人が、目視できた限りで4名ほどだけ?
最前列は林氏のみ、2列目は(外相)岩屋毅氏のみ。3列目も真ん中の方だけですね。これが欧米の政治家の記念写真ならば、ディンプル率は7割程度になるはずです。
あぁ、毎日美しいディンプルを見せてくれた安倍晋三さんや岸田文雄さんが懐かしい…

この方は美しいディンプルを欠かさなかった…
そしてこの方の結び目も美しい…

③ それを容認した取り巻きによるもの

そもそも、こうした恥ずかしい記念写真になってしまったのは、閣僚当人だけの責任なのでしょうか?

自宅を出る時には平服とはいえ、過去の記者会見の写真を見て奥様は助言したことがないのか?(おそらく助言を無視する方々でしょうが…)
モーニングに着替えたボスを見て、ちょっとでも助言する秘書は居ないのか?
これくらいの社会的地位の高い方々なら、既製服ではなくテーラーやデパートで誂えていらっしゃると思われるが、そこの職人はどういうポリシーで仕立てて、着こなしを助言しているのか?
加えて、これくらいの地位の高い方ならそれぞれに『イメージコンサルタント』や『スタイリスト』がついていらっしゃると思うのだが、そういうスタッフを雇っていないのか?
(今や欧米は兎も角として日本でも、その日の商談相手や会議内容に応じてシャツやネクタイを選んでくれる『パーソナルスタイリスト』を雇う企業経営者も多いと聞いています…)

そして…
閣僚全員を階段に並ばせた後で、全体を見ながら一人一人の立ち位置や表情を指示できたはずの『党の広報担当者』や『公式カメラマン』は、何をしていたのか?
もうまるで『中高生の修学旅行の集合写真よりも酷い出来栄え!』に思えてならないのです。

ロストニ@Orisikini3さんのXより

④ 過去の内閣組閣記念写真との比較

まぁ、いろいろ言ってもキリがないので、幾つかの事例だけ挙げときます。
繰り返しますが、私はノンポリシーであって特定の政党や政治家の人格に好き嫌いはありません。ただし、個々の政治家の品格やファッションセンスには多大な関心を持っています。

左より安倍内閣、石破内閣、岸田内閣

正論として、『見た目なんかを気にするよりも、本当に国民の為になる政治をしてくれたらそれでよい!』というのはあります。
『見た目がいいから政治力が素晴らしい!』という理屈は成り立ちません。
ただし、『その見た目では政治に関してもなかなか信頼できないわ…』という声もなきにしも非ずです。
『人は見た目は9割』とまでは申しませんが、3割は影響するのではないか?(だから新次郎さんがあそこまで得票できたのではないか?)とも思ったりしています。

⑤ 諸外国トップとのルッキング較差

裾丈を含めてサイズ感が不適切な方は、石破氏だけではありません。
2年ほど前に有志に向けた『オヤジの着こなし講座』の中で、『サイズ感の重要性』を示した資料です。

もちろん、体格差や筋肉の付き方といった民族的ハンデはあるにしても、『ジャストサイズ』と『時代に即した』スーツを着用しないと、諸外国の中で見劣りが否めないという事例です。
あと、『姿勢』も大事であることを感じさせる1枚です。


⑥ 番外編

今回の一連の『だらし内閣』に関する記事の続きで、石破氏が新調したメガネに関するトピックスがありました。
元々、コンタクト着用派の石破氏ですが、国民の印象として『怖モテ顔』が選挙に不利とのことで、選挙の度に柔らかい印象のメガネを掛けています。
そして今回の記者会見で、新しいメガネのレンズ部分にメガネメーカーのブランドシールが貼ったままであったとの写真が拡散されていました。

よく見つけるなぁ…

そのブランドは国産、しかも眼鏡の聖地・鯖江産であり、妙な海外ブランドでなかったことは救いでしたが、SNSではいろんな声が飛んでいます。

・レンズのシールも剥がすヒマがないとは、よほど忙しかったんだなぁ
・ふつう、シールが視界に入って気付くでしょ?
・シールにも無頓着って、石破さんの鷹揚な性格を表してるね

ただ、私個人としてはこの一件に大きな疑問を持っています。
メガネのブランドって、例えば鯖江産といってもフレームだけのことであって、レンズはレンズメーカーで度入りのものを装着してシールは貼らないので、果たしてこの貼りっぱなしのシールは何なのか?
眼鏡店の店頭の陳列品には確かにこういうシールが貼ってありますが、これってダミーレンズであって、度入りに仕立てたものにシールって貼ってたかなぁと…

まさか、実はこの記者会見ではコンタクトを着用していて、TVカメラが回っているのを見つけた石破氏が慌てて印象操作用に伊達メガネ着用を希望し、秘書に買いに走らせた(別の記事では奥様が選んだと書いてあるので、奥様が走った?)。そこで、店頭にあった陳列品を買ってきてそのままシールも剥がさずに記者会見に臨んだ…

これはちょっと穿った見方に過ぎますかね?(笑)
そもそもそこまでルッキングに気を遣えるのならば、もう少しマシなモーニング姿が期待できそうですね。

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