見出し画像

『ワゴン車』は商用車っぽいのに『アヴァント』とか『ツーリング』ならカッコよく聞こえる件

木曜日はクルマのお話し。
先々週は上方に開くドアの種類と呼び方のご紹介。先週は、オープンカーの種類と呼び方のご紹介。
さて今週は…?
ワゴンタイプのクルマのご紹介をさせていただきます。

2000年から2019年まで、VOLVO V70 =いわゆるボルボワゴンに乗っていました。
現在の VOLVO はSUVタイプの XC90・XC60・XC40 ワゴンタイプの V60・V40 ですが、当時の VOLVO はワゴンタイプの V90・V70・V50 かセダンタイプの S90・S70・S60 というラインナップだったと記憶しています。
つまり、車両形状のトレンドはSUVの流行でセダンタイプが減りつつありますが、ワゴンボディは健在です。

1980年代から、ボルボワゴンが世界的にヒットしたことにより(当時の型番は 960・850・240等)、国産車でも既存のセダンの屋根を後方に引き延ばして、派生ワゴンが多数リリースされました。

富士重工(現SUBARU)については早くからワゴン車に注力しており、スバルレオーネの商用車を 4WDエステートバンとして発売。その後、レオーネツーリングワゴンと名称を変え、名作レガシーへと発展。レガシー・ツーリングワゴンレヴォーグに進化し、米国仕様がアウトバックとして日本でも発売されています。
スバル以外では、トヨタ『クラウンエステートワゴン』、『マークⅡワゴン』、『カルディナ』、日産『サニーカリフォルニア』・ステージア』、三菱『レグナム』等がありましたが消滅してしまい、今はスバル『レヴォーグ』の他はトヨタ『カローラツーリング(旧カローラワゴン)/フィールダー』、ホンダ『シャトル』、マツダ『MAZDA6』くらいになってしまいました。

SUBARU LEGACY OUTBACK

先ほど、VOLVO ではワゴンタイプが健在と申し上げたのですが、欧州のようにバケーションに国境を越えてロングツーリングに出る人達にとっては、流行りのSUVの利点である着座ポジションによる見晴らしの良さ大径タイヤによるロードクリアランスの良さよりも、重心が低いことによる高速走行安定性こそが重視されることを示しています。
重心が低いとなればスポーツカーですが、家族4人を乗せる為にはセダン。そしてその荷物を載せる為にはセダンのトランクよりも荷室の広いワゴンタイプが最適だったわけです。
(1つの示唆として、国産車のカタログでトランク容量を示すのにゴルフバッグを積んだ写真がありますが、輸入車では旅行用のトランクを積み込んだ写真が多用されます。)

そんな欧州のワゴン車ですが、またややこしいことに呼び名が幾つかありますので紹介しておきます。
例によってオタクの世界です。ご興味ある方だけご一読くださいませ(笑)

ステーションワゴン(Station wagon)
ワゴン車の正式名称。セダンのルーフを後方まで伸ばし、広い荷室を持たせたもの。列車から降りた客の荷物をタクシーの前身である荷物用車両に運んでいた事が由来でstationとしている。国産車ではStation WagonではなくTouring Wagonを名乗る場合が多い。
エステート(Estate)
田舎にある広大な所有地(カントリー・エステート)を見回る事が語源と言われる。ESTATEには地位との意味もあるが…。ジャガー、サーブで使われる。メルセデスは日本向けにステーションワゴンだがドイツ本国ではエステート。かつてトヨタクラウンでもエステートが使われていた。
ブレーク(Brake)
プジョーとシトロエンで使われる。フランス車だが英語。かつて、馬車の客室を広く改造する際に客室を切って繋いだことから、切断=brakeになった模様。シトロエンは今でもBrakeだが、現代のプジョーではbrakeではなくSW(Station Wagon/Sport Wagon)を使っている。
ツーリング(Touring)BMWで使われる。いかにもハイウエイツアラーらしい名称。
アバント(Avant)
Audiで使われる。ドイツ車なのに、何故か『前へ』というフランス語。
ヴァリアント(Variant)
Volkswagenで、GOLFとPassatのワゴンタイプに使われる。かつてはGolf Wagonと呼ばれていたが、2006年頃からは Variantで統一。英語でいうとvariation(派生)。
シューティングブレイク(Shooting Brake)
Mercedes Benzでは、一般的なワゴン車はStationwagonだが、リアウインドウが寝ているクーペベースのモデルを特にShooting Brakeと呼んでいる。1960年代、イギリスの貴族が余暇に狩猟(shooting)を楽しむ際に、その道具などを積む為にクーペを改装して広い荷室を与えたクルマを作らせたのが起源。ベンツの他、英国のジャガーやアストンマーチン、或いはボルボでも使用。フォルクスワーゲンの新車アルテオンでもシューティングブレークが発売された!
トラベラー(Traveler)
かつての英国製ミニのワゴンボディ。因みに現在のドイツBMW製ミニのワゴンボディはCLUBMAN。
お読みいただき、ありがとうございます。
『♡スキ』いただければ励みになります!
フォローやコメントも、さらに嬉しいです!
曜日ごとにテーマを決めて毎日書き綴っています。ご興味あるカテゴリーのバックナンバーも是非ご一読ください。下線部をタップいただければ各マガジンに飛びます!
(月曜日)キャリア・定年・週末起業
(火曜日)音楽・ギター・楽器
(水曜日)オヤジのファッションウォッチング
(木曜日)ええ歳こいてクルマ好き
(金曜日)グルメとお酒のお話し
(土曜日)徒然なるままにノンジャンル

いいなと思ったら応援しよう!