『ノータイ』で行くなら『スーツ』ではなく『ジャケパン』にすべき件
水曜日はオヤジの、もとい新入社員のファッションについて語っています。
ネクタイを締めずに出勤するのが普通になって、随分と経過しました。
念の為に調べてみると、2005年の第1次小泉内閣にて、小池百合子環境大臣が『夏場の軽装による冷房節約』を目的に『ノーネクタイ・ノージャケット』キャンペーンとして始まったのが最初のようです。
『クール・ビズ(COOL BIZ)』という表現は、『涼しい』や『格好いい』という意味の COOLと、仕事や職業を表す businessの短縮形(BIZ)を掛け合わせたもの。2005年のユーキャン新語・流行語大賞のトップテンに選定されています(以上、Wikipediaからの受け売り)。
それ以前から『カジュアル・フライデー』(金曜日はスーツではなくカジュアルでラフな服装で!)と言われていたものが、曜日を問わず『ビジネス・カジュアル』として定着し始めていた時期でしたが、それに環境庁お墨付きの『節電=環境保護』という大義名分を得て、金融業界等を除く多くのホワイトカラーに浸透していきます。
『オフィス・カジュアル』の段階では、『滅多に買い替えてもらえないスーツの代わりにお洒落なジャケットやパンツも売れるぞ!』と歓迎ムードだったアパレル業界でしたが、当時のオジサンはスーツ以外にはポロシャツとゴルフスラックスという着こなししかできない。
結局、ゴルフウエアで出勤するのにも限界を感じて、いつもどおりのスーツ姿から上着を脱いでネクタイを外すだけというお手軽な方向にみんなが進んでいってしまいました。それでも暑いものだから、ワイシャツの袖をまくっていたのが今度は半袖のワイシャツに…。
政府は政府で、『かりゆし』をイメージしたワイシャツというか、いわゆる『開襟シャツ』を推奨してくるし、羽田首相(1994年)に至っては『省エネルック』と称してまさかの『半袖スーツ』を披露されていました(苦笑)
かくして、高温多湿の日本に於けるビジネスマンのサマーウエアは、明治維新以降せっかく欧米に学んで大正期に確立したダンディズムを捨て去り、『紺スーツのスラックスに白いワイシャツにノーネクタイ』というとってもダサい着こなしを、昭和後期~平成のスタンダードにしてしまったわけです。
いろいろ文句は言われるのを覚悟で、私は声を大にして言いたい。
スーツを着るなら、ネクタイ締めて上着も着よう!
ネクタイを外すなら、『ジャケパン』スタイルを身に付けよう!
『ジャケパン』スタイルは、シャツとジャケットとパンツの組合せです。
TRY & ERRORを繰り返し、自身に似合う色の組合せがきっと見えてきます。
見えてこなければ、ショップのスタッフに訊きましょう。
広い売場にレジのオバサマが1人居るだけのような、スーパーの紳士服売り場ではダメです。広域大型量販チェーンで構わないので、ちゃんとスーツ姿の男性スタッフがしっかりアドバイスしてくれる店で買いましょう!
大事な主張なので、もう一度書きます。
スーツを着るなら、ネクタイを締めて上着もちゃんと着よう!
ネクタイを外すなら、『ジャケパン』スタイルで!
『ジャケパン』の時は、ポロシャツでもTシャツでも構わないけれど、ワイシャツ(ドレスシャツ)を着るならBDシャツか、或いは襟が広く広がったワイドスプレッド、ないしはホリゾンタルカラーシャツで。
そこんとこ、よろしく!です。
※トップ画像は、いつもお世話になっている GROBAL STYLEさんから借用しました。