『バッファローチェック』が稲葉浩志のモノマネ軍団とオタクに愛される件
部屋の暖房が20度設定で寒いので、UNIQLOのリバーシブルのフリースを羽織っているのですが、その柄が赤の無地とバッファローチェックです。
よく見る柄ではありますが、最近何かのTV番組でも見たなぁと思い出してみたら、ものまね番組で『B’z軍団』という『稲葉浩志のものまね集団』が、全員揃って赤いバッファローチェックのネルシャツ姿で出演していたわけです。
軍団というからには1人ではなく、時期によって増減しますが約5名ほど。ただし、誰一人として似ていない(笑)
B’zの稲葉さんって、チェックのシャツ着てたかな?と思って調べたら、『イチブトゼンブ』( 2009年)と『HEAT』(2013年)のPVで着用しているシーンが確認できました。
稲葉さんの定番ファッションとまでは言えないかと思いますが、アメリカンロックなイメージから気に入っているのかなとは推測されます。
一方で、ネルのバッファローチェックシャツは、所謂『アキバ系オタク』のアイコンとしても、リュックサックとセットでよく描かれています。
実際には最近の『オタク』はモノトーンでもう少しシンプルな着こなしが多く、チェックのシャツは何処か記号化されたイメージですが、それでもひと世代前の『オタク』はチェックシャツが多かったように思います。
では何故、『少し前のオタク』=『チェックシャツ』という図式なのでしょうか?
あちこち読んでみた説をまとめると、どうやら彼らの『親世代』、即ち私の少し歳上、還暦過ぎ辺りの先輩達の若い頃に アメカジ=アメリカンカジュアルブームが起こり、猫も杓子もチェックのシャツ(&ジーパン)を着ていた時代があったと。
そうそう、『チェッカーズ』に影響を与えた『ベイシティローラーズ』が流行ったのも1975年でした。そんな世代の子供である『オタクな子供達』は、自ら流行の衣服を試すこともなく、親の薦めるままにチェックのシャツを引き継いだのだとか。
で、その親達の少し下、私くらいの世代になるとトレンドがアメカジからDC (Designer's and Character)に変わってきたこともあり(私はアメカジのままでしたが)、その子供世代もモノクロの着こなしをベースにしていると…。
まぁ、検証が必要ではありますが、よくできたお話しですね(笑)
そう、私はずっとアイビー小僧でしたので、『ネルシャツ』という言葉は学生の頃からよく知っていました。
『ネル』は正しくは『フランネル』で、柔らかくて軽い起毛生地。元々はウールですが、綿との混紡、化繊との混紡もあり、特に綿だけで織る生地(コットンフランネル)は『綿ネル』とも。
『ネル』は、シャツ・パジャマ・マフラー等に多用されますが、もっと厚手のものは『フラノ』と呼ばれ、スーツやコートなどアウターに用いられています。お習字の下敷きにするフエルトを厚手にしたような、如何にも暖かそうな素材。
一方で、『バッファローチェック』と呼ばれる柄の発祥ですが…
と諸説紛々ありますが、いずれにせよ、1830年創業のアメリカのアウトドアアパレルブランドである『WOOLRICH』社が、厚手のフランネルシャツのチェック柄を『バッファローチェック』と名付けて売り出したことから一般的になったと言われています。
因みに、『バッファローチェック』は赤×黒が定番ではありますが、青×黒や緑×黒のものもよく見かけます。
その格子は、太線と細線によって幾何学的に描かれています。
大きくは『ブロックチェック』の1つではありますが、2色の正方形を互い違いに並べたものは『市松模様』と呼ばれます。
こちらは赤×黒ではなく、昨今は緑×黒のものが圧倒的に人気ですね。
何の影響で人気なのか、ちゃんと分かってますか?(笑)