名古屋で見つけた『きしころ』が意外と美味しい件
金曜日は、グルメ関連のお話しを。
タイトルにある『きしころ』と聞いて、何を想像しますか?
金曜日なのでグルメ系だろうし、『美味しい』と書いてあるからには食べ物ですよね。
名古屋で、ということですので、『きしころ』の『きし』は『きしめん』です。
名古屋に住む前から『きしめん』は大好物で、JR名古屋駅の在来線+新幹線の各番線の全ての『名代・住よし』を制覇して食べ較べするくらいの好物です。
『きしめん』の定義としては幅4.5mm以上、厚さ2.0mm未満の帯状と定められているものの、単に平たい形状のうどんを『きしめん』と呼んでいるのが一般的なようです。
ただ愛知県には『きしめん普及委員会』があり、独自の基準を満たすもののみ、『名古屋きしめん』と表示することが許されています。名古屋城築城の際に労働者に手早く食事を提供するため、麺を平たくし茹で時間を短縮した事がきしめんの始まりだとも…
問題は、『きしころ』の『ころ』の方です。
Wikipediaでは『香露』という漢字が当てられており、『うどん、きしめん又はそばに冷たい汁をかけた料理。主に中京圏で食べられる』とされています。
ところで、『ころ』の起源ですが…、
『現在は岐阜県多治見市にある信濃屋の初代店主が戦前、名古屋市中区にあったうどん屋を任されていた際、当時まかないとして食べられていた冷たいうどんを「香露かけ」と名付けて客に提供したことが「ころ」の名称の由来である』とされています。
東海地区にしては珍しいやや関西寄りの、かつおベースのキラキラと輝く冷たい出汁を、『香る露』と表現したとしたら、なんとも風流ですね。
他にも、『丸い麺を石ころに見立てた』等の説もあるわけですが、やはり『香る露』説を推したいところです。
名古屋の庶民は、夏場でも汗を流しながら『味噌煮込みうどん』をハフハフと掻き込み、凍えるような真冬でも、冷たい『きしころ』をズルズルと掻き込んでいます。
余所者の私でも、その両方ともが愛おしくて堪らなく思えてきます。
名古屋にお越しの際は、ぜひ街中の『きしめん』屋を探して、『きしころ!』と注文してみてくださいね。
因みにJR構内でも冷たいきしめんは食べられますが、1分を競う立食店で、『おばちゃん、コロって何?』とかいう面倒なやり取りを避ける為か、『きしめん(冷やし)』・『冷やしきしめん』と書かれているようですよ。