3と3の倍数の時だけアホになる『世界のナベアツ』が桂三度としてCM出演してる件
2007年頃から『エンタの神様』・『爆笑レッドカーペット』に出演し、2008年には『R-1グランプリ』で決勝3位に輝いた、『世界のナベアツ』というお笑いタレントが好きでしたが、約10年振りに『ドラEVER』のTVCMで姿を見掛けました。
今回のCM出演は、お笑いピン芸人の世界のナベアツ名義ではなく落語家『桂 三度』としての活動となりますが、やっている芸風はおよそ落語家の佇まいではなく、かつての『世界のナベアツ』そのままですが…
多くの方がご記憶かと思いますが、世界のナベアツの代表的作品は『3の倍数と3が付く数字の時だけアホになります』というギャグ。
これ実は、Fizz Buzzといって英語圏で長距離ドライブや飲み会の時に行われる言葉遊びの一種で、Bizz Buzzや Buzzとも呼ばれるゲームだそうです。
遊び方というかルールは、
具体的には下のような順番で発言が進行します。
この遊びを単独で、スピーディーに間違えず、かつ思い切りアホな表情と声色を作ってお笑い芸として成立させたものが、世界のナベアツの『3の倍数と3が付く数字の時だけアホになります』だったわけです。
そんな『世界のナベアツ』ですが、2011年に突然、落語の修行に没頭し、桂三枝(現;六代目文枝)に弟子入りします。元々、ジャリズムというコンビを組んでいたり、放送作家・コント作家としての顔も持ち、ピン芸人や映画監督など多彩な人物ではありましたが、ゆくゆくは落語家になりたいという10年来の夢を42歳で叶えました。
そこで三枝師匠から貰った高座名が『桂三度』。
名付け親であり師匠の三枝に言わせれば、
●『三度』は本名の渡辺 鐘の『渡』を『三』と『度』に分解したもの。
●漫才師としてこの世界に入り、構成作家としても活躍した彼が、『三度目の正直』として成功するように。
●これからの三度三度のご飯がしっかり食べられるように頑張ってもらいたい。
との3つの意味を込めて。
また、『3と3の倍数の度にアホになる』から三度。
さらには、『ら』を抜けば『カツサンド』で食べ物に困らない等と幾つかの意味が重なっていると言ってました。なかなか洒落たネイミングです。
因みに、吉本興業でお笑い芸人から落語家に転身したのは、2008年の月亭方正(山崎邦正)以来とのこと。方正さんも頑張ってはいるのですが、年末恒例だった『蝶野ビンタ』がなくなった今後が正念場です。
桂三度さんも、今回のTVCM出演を機に露出を増やし、落語でもピン芸でもいいのでもう一度一世を風靡して欲しいなと密かに期待しています!