『誰からも好かれるコミュニケーション術』を聴講してきた件
先日、機会あって、とある講演会を聴講させていただきました。
タイトルが『お笑い芸人に学ぶ! 誰からも好かれるコミュニケーション術』
お笑い芸人に学ぶのだから、誰か著名な、いや著名でなくても関西ローカルで活躍中の吉本芸人さんでも登壇されるのかと思っていましたら、講師は放送作家の方。つまり、裏方さんです。
な~んや!と思う勿れ、
裏方さんだからこそ、何千というお笑い芸人を目の当たりにし、売れる人と売れない人の違いをつぶさに観察してこられた結果の集大成ともいえるセミナーでした。
冒頭、事務局より、
『本日の講演の撮影・録音は固くお断り申し上げます…』というアナウンスに反して、講師の口からは、
『スライド映しますんで、バンバン、写メ撮ってくださいね~』と、コンテンツお持ち帰りを推奨される形で進んでいきました。
ただ、幾つかのスライドはスマホに撮ってあるものの、この内容をSNSで紹介して良いのか?を確認する前に講師が退室されてしまい、ここにアップする承諾は得られていません。
という訳で、ここは敢えて講師の名前を伏せつつ、また事例として採り上げられたお笑いタレントさん達の名前もボカシつつ、自身の備忘録として内容を回想するに留めておくことにします…
講師いわく、『人間関係の鉄則』として、『人は自分が好きな人のいうことしか聴かない。』
その証拠に、
ネットでおカネをバラ撒いたり有名女優と付き合ったりしてる実業家や、茶髪から黒髪に戻して知事やったりしてた弁護士、或いは『ドラえもん』に似た愛称でロケット飛ばしては失敗してる実業家や『〇ちゃんねる』創設者をまとめて『炎上四天王』と呼び、彼らが何を話してどんなアクションを起こしても、いつも世間の反感を買っている。そして、その炎上の根源は彼らに対する嫉妬であり、総じて彼らが世間から嫌われているからだ!と断言。
一方で、
小太りで金髪のヤンキー顔にも関わらず東北地震で炊き出し等に精を出されていた、好感度№1の漫才コンビは、どんなに下品なネタをやっても炎上しないとも…
そして、好かれる人になる為には ①『挨拶』と ②『会話』が全てだと。
その事例として、
お笑いネタはどれを見てもさほど面白くないのにも関わらず、ゴールデンタイムの番組MCやモーニング情報番組の司会オファーが途切れない芸人を数名挙げて、彼らがお笑い以外の仕事に恵まれて芸能界で一定のポジションを確保できているのは、偏に彼らが好かれている(万人に、なのかプロデューサーになのかは問わず…)からだ!と結論づけています。
で、①の『挨拶』についてのスライドですが…
ポイント① 笑顔を浮かべて挨拶する
ポイント② 相手の目を見て挨拶する
ポイント③ 相手の名前を呼んで挨拶する
ポイント④ あらゆる人に、自分から挨拶をする(それが、自分の事を嫌っている人や知らない人ならなおさら…)
といった項目を、これまた著名お笑いタレント数名の写真を例示しながら解説されていました。
この4点については、全く異議なし!
次に、②の『会話』について…
まず会話の鉄則として、『相手の背景を想像する』。
俗に言う、『空気を読む』ということでしょうね。
そして『会話』を弾ませるのに必要なものは、『好意』と『信頼』と『尊敬』。このうち、『信頼』と『尊敬』は仕事で作られるが、『好意』は仕事以外のところで醸成される。
ちょっと文字だけでは分かりづらいですね…
では、会話・雑談の話題はどうするか?
ポイント① 共感できるか?
大人の我々が共感できる話題は3つ。
『仕事』の話しと『家族』の話しと『食事』の話し。
このうち『仕事』の話しは面白くない。
『家族』の話しは、相手によって続かない。
なので、万人に共通するオールマイティな話題は『食事』ネタ。
『食事』の話題が盛り上がれば、そこから『お酒の話し』⇒『健康ネタ』⇒『運動ネタ』と会話がどんどん展開される。
(これは中高年にとっては容易に共感できますね…)
もう一つのポイント②が、共通点を探る。
よくありがちな共通点は、『趣味』と『出身地』。
『出身地』は自分でなくても配偶者の出身地でもよいし、転勤で経験した土地でもよい。
では、『趣味』も『出身地』も共通しなかった場合はどうするか?
その時は、『悩み事』を吐露する。
・最近、投資に失敗した
・実は離婚したばかりで寂しい想いをしている
・病気を患っていて苦しんでいる
等、自身のマイナス要素を話して共有してみる。
自慢話しは妬みと反感を招くだけだが、ネガティブなカミングアウトは共感を呼ぶ!
そして最後に、
偉くなればなるほど、弱みを曝け出せ!
ここまで述べたようなことを、若い頃からずっと変わらずに実践し、テレビ局や劇場であらゆるスタッフや後輩芸人にも挨拶と会話を励行してきた芸人こそが、今も番組に出演し続け、或いは『大御所』と呼ばれているのだ!というお話しでした。
ま、途中で私見を挟み込んだように、私としては全面的に納得し支持するお話しではありませんでしたが、とはいえ『挨拶』の4つのポイントと『会話』の2つのポイントは、知っておいて損はない、有効なポイントであると理解できました。
この講演、企業研修等でも引っ張りダコのようです。
ご興味ありましたら、冒頭のタイトルで検索されてみてくださいませ…