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パソコン直した息子がミラーウインカーも弄ってくれた件

いい歳こいて、クルマ好き。
久々に、自動車関連の話題です。

愛車のフォルクスワーゲン Tiguanティグアンが、2回目の車検でした。初回車検が新車購入後3年、2回目以降は2年毎ですので、購入から丸5年経過したことになります。

購入後にいろいろいじってはいますが、見た目で一番大きなカスタマイズとしてはドアミラーのサイドウインカーを『シーケンシャルウインカー』に換装しています。
いわゆる『流れるウインカー』ですね。

クルマのカスタマイズというと、子供っぽかったりセンスを疑われたりガラが悪い改造と、大人らしい上品な改造がありますが、『流れるウインカー』はすっかり前者の安っぽい改造に分類されてしまいました。

本来は、『LEDの魔術師』と定評あったAudiが先行し、LEXUS/TOYOTAやHONDA等もすぐに追随したものでしたが、ドイツ2強であるメルセデスとBMWは興味を示さず、今や時代はDRLがウインカー代わりに瞬く『マルチファンクションライト』が主流となりつつあります(なんのことか理解できない方にはゴメンナサイ…)。
それでもなお、私個人的には子供っぽい『流れるウインカー』への憧れが捨てきれないわけです。

とはいえ、VW Tiguanの場合はヘッドライトやテールライトが流れる仕様ではなく、換装できるパーツも発売されていないので、苦肉の策として、ドアミラーのウインカーをシーケンシャル(流れる)化してみたという次第です。

問題は、車検制度です。

2年前の初回車検の時には、正規ディーラーさんが『一応、大丈夫みたいですよ』と車検を通してくれましたが、今回は『昨今、運用が厳しいもので』と受け付けてくれません。
『少し前は検査員によっては通してくれたが、去年くらいからなかなか通してくれなくなった』とも。
『流れるウインカー』だけでなく、前回通過したはずの運転席・助手席の透明フィルム(紫外線・熱線カット)も、全て剥がすように指示されました。

フィルムを剥がすのも辛いけど、流れるウインカーを外して純正品に戻すのはもっと辛い。そもそも、検査員によっては通る場合と通らない場合があるというのも妙な話しなのですが…。運用が厳しくなったと言われれば仕方ありません。

正規ディーラーさんに駄々を捏ねても仕方ないので、なんとか対応してくれる車検代行業者はないものかと、ネットで探してみることに…

まずは、購入店とは別の正規代理店さんへ。

お問合せいただきました車検の件でございますが、誠に恐れ入りますが判断させて頂くには実際に弊社自動車検査員が車両確認をさせて頂く必要がございます。ご多忙の中とは存じますが、もしご足労いただけましたら、確認をさせて頂いた上で正確なご回答させて頂きたく存じます。
ぜひ一度ご検討頂けますと幸いです。

ゴモットモな回答を受けて早速に足を運び、もといクルマを走らせましたが、やはり正規ディーラーとして木で鼻を括ったような回答しか得られず、わざわざ走った時間とガソリン代を返してよ~!と言いたい気分に(苦笑)

次に、『フォルクスワーゲン専門店』を標榜し、ホームページには幾多の新旧のワーゲン車の修理・改造・検査実績の写真が並ぶお店にお問い合わせ。

当社の見解を結論から申し上げますと、ドアミラーのウィンカーが流れるタイプだと車検の検査に適合するのは非常に難しいようです。
流れるウィンカーだとサイドマーカーの役割を果たせず、その為にフロントのウィンカーがサイドマーカーの代わりまでできないといけないようです。側面から後方に対してのウィンカーの視認の基準をフロントウィンカーが満たしている車両であれば可能ですが、ティグアンに詳しいディーラーさんがその基準を満たしていないという判断だとすると難しいかと思われます。
車検の基準の中でウィンカーが確認できなければいけない基準、角度があって、それを満たさなければ車検を検査できないのが私ども自動車屋になります。
非常にわかりにくい文章で申し訳ございません。

いえいえ、よく理解できます。
昭和の時代に当たり前であったサイドマーカーが消滅した今、ボディサイドから見た時にサイドミラーのウインカーがサイドマーカーの役割を果たすべきという理屈は理解しております。
私が換装したサイドミラーは、前方からだけではなく、横からも斜め後方からもちゃんとウインカーの点滅が見えるように工夫されているんですが…
『ディーラーさんがダメというなら、うちでも難しいですね~』という感じなら、ゴテても無駄でしょうね。

次に、『外国車の修理・検査はお任せください!』と謳う地場のオートショップさん。

ご質問の件ですが、正規ディーラーさんから純正ウインカーに戻すように指示されたとの事なので、おそらく現行の法律に照らし合わせて、保安基準が満たされないという事かと思います。
弊社でも保安基準を満たさない場合は改善作業を実施していますので、そのまま車検を通す事は難しいと思います。
宜しくお願いいたします。

やはり同じですね。
正規ディーラーで無理と言われたとしても、うちでなら通してみますよ!なんていう『お客様志向』のお店はなかなかないようです。
いや、真のお客様志向だからこそ、グレイゾーンの対応はできないのでしょうけど…(苦笑)
つまり、グレイゾーンである限りはもう断念した方がよいということか。

続いて、整然としたホームページで直観的に信頼できそうなショップさん…

当社ではユーザー車検を推奨しております。
ユーザー車検にて陸運支局検査官の判断をお受け下さいませ。
検査不適合と判断された場合、車検対応と販売されていた部品メーカー様と前回合格と判定されたディーラー様へ確認連絡お願いします。ドアミラーのウインカーレンズ形状などで判断基準が設けられている筈です。

いやいや、ユーザー車検が面倒だから、車検費用を支払ってでも融通を利かせてくれるところを探してるんですよね~(苦笑)
しかも、ダメだったら部品メーカーやディーラーに問合せてくれって言われても…

さらに、横文字表記のカッコよさげなショップさん。

社外品のシーケンシャルウインカーはおそらく車検に通りません。
検査官のチェックは必ず入ります。
以前はグレーな部分も多く、極端に言えば球切れしてなければOKくらいの感じでしたが、最近は限りなくブラックに近いグレーという扱いになってきてます。
毎年車検の基準や点検項目が厳しくなってきてますので、前回通ったのに今回はダメなんて事が増えてきています。

やはり、そうなんですね。
『前回はOKだったけど、最近はダメ!』
哀しいかな、これがなんとなく一番正しい状況のような気がしてきました。

もう1軒、
輸入車一筋ウン十年!と謳う小さなショップを見つけたので、一縷の望みを抱いてそこにも問合せ。

えーと、まずですが、『交換されたパーツが車検対応と謳っているので車検が通る』は間違いで、カー用品屋さん的にはそういってるだけで実は根拠がない品物がほとんどです。
まぁ、ディーラーさんの場合、けっこう不正も多く発覚したりして、今は襟を正しているんでしょうね。
で、たぶんなんですけど大丈夫だと思います。
うちの場合、30ウン年もやってきていて古いアメ車とかで、悪質な違法改造ではないけど検査基準に微妙な車とかもあるので臨機応変に対応はしています。
メカニックに話したら念のため仲のいい検査員に聞いてみるとのとこですので、念のためできれば写メ送れますか?
角度を変えて数枚送ってもらえると助かります。
また輸入車一筋30ウン年の熟練車検で尚且つディーラーに比べたら格安ですのでそちらもご安心、ご期待ください。

メール文章の軽さに苦笑、
前半では無理そうな表現をしておいて、『で、たぶん大丈夫!』との切替えのすごさにまた苦笑…
『臨機応変』の言葉にかなり揺れましたが、そんな時にたまたま私の人事異動の内示があり、これ以上、この件で頭を悩ませ時間を費やす余裕が一気になくなりました。

結果、ここまで頑張ったけど結局はデフォルトのサイドウインカーに戻さざるを得ない状況を覚悟したものの、やはりその工賃が惜しい。
また、折角購入したシーケンシャルウインカーが無駄になってしまうのも悔しい。
で、半ば諦めながらも、年末年始にパソコンを修理してくれた長男に声を掛けてみました。

長男の回答は、
『分からんけど、やってみるわ』

回答は嬉しかったのですが、パソコンと違って全く扱い慣れていないクルマに関するコト…
学生の頃に少しはクルマを弄った経験者として、諸々の注意点をLINEします。

●外したパーツを落としたり当たったりするので、ボディを養生し地面にはクッションを敷くこと
●プラパーツは爪が折れたら終わりなので、専用の樹脂ヘラを用意し、なるべく暖かい日の日中か、ドライヤーで温めながらゆっくり作業すること
●YouTube等を見て、作業の全体像をシミュレーションしながら取り掛かること
●配線を終えたら、カバーを戻す前に『アクセサリーモード』で正しく作動するかを確認すること

言葉自体が通じるか不安でしたが、案の定、『アクセサリーモード』が通じない。
エンジンを掛ける時に、フットブレーキを踏みながらエンジン始動ボタンを押しますが、フットブレーキを踏まずにボタンを押せば『アクセサリーモード』です。
その際、バッテリーに負担が掛かるので、エアコンスイッチはOFFが鉄則。そんなことから説明が必要でしたが…

結果的には、車検ギリギリ前日の昨日、見事に純正パーツへの換装作業を成功させてくれました。
長男いわく、暖かい日を待っていたそうです。

パソコンを修理してくれた時にも何某かの小遣いを渡しましたが、今回もまた、『最低賃金以上の時給×作業時間数』程度の小遣いは渡してやらねばなりませんね。

車検前までは『正規ディーラーを通じて車検合格したシーケンシャルウインカー』でしたが、今後は『違法なシーケンシャルウインカー』扱いになりますので、純正で我慢です。
そういえば純正でサイドミラーウインカーが流れるタイプってあるのかな?と思って調べてみたら、NISSAN Note Auraと ARIAには、オプションではあるがシーケンシャル・サイドミラーウインカーの設定がありました。
設計者の意地で、細かい工夫を凝らし当局の承認を得たようです。
子供じみていてもオシャレで視認性の高いシーケンシャルウインカー、まだまだ、オワコン化して欲しくはありません…

最近増えてきた流れるウインカー 後付けは違法にはならないのか? - 自動車情報誌「ベストカー」 (bestcarweb.jp)

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