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絶景 × DJ KENSEI | 猊鼻渓 舟下り

9月29日に、風光明媚な渓谷の景観で知られる、岩手県一関市の猊鼻渓でアーティストのKENSEIさんを迎え撮影を行なってきました。
周辺には、2011年に世界遺産登録された「平泉の文化遺産」〜仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群〜もあり、大変見所の多いエリアです。
普段は観光客が風光明媚を楽しむ舟下りの舟の上にブースを設置し、渓谷の景観をバックに船頭さんの歌う「げいび追分」とのコラボレーションも収録しました。

夕景の迫る中、この日最後の観光客を乗せた舟が出発するのを見届けて、いよいよ撮影のスタートです。舟は船頭さんが刺す棹一本で操られ、川面をゆったりと進んでいきます。水は美しく澄み渡り、舟の下をハヤや鯉といった魚が追いかけてくる様子もよく見えます。また水鳥も泳いだり飛び交ったりしながらついてきます。

そんな景観の中、KENSEIさんの奏でる重くノリの効いたビートや、美しかったり幻想的だったりする挿し音が、周囲の岩壁に反響しなんとも言えない異空間を旅している気分です。音に合わせるように水鳥が羽ばたいたり飛び立ったり、少し音量が下がると水のせせらぎが聞こえてきたり、船頭さんの棹が舟にギコギコとあたる一定のリズムも又相まって、一つの不思議な世界観を作り出してくれました。

船頭さんが歌う「げいび追分」にもビートを合わせ、民謡とダンスミュージックのコラボレーションも収録しました。当初舟の上にブースを設置すると言う事で、揺れなどの中でDJがプレイできるか心配もありましたが、舟はかなり大きく船底も平らなため無事に完了することが出来ました。

猊鼻渓について

猊鼻渓は、日本百景にも選ばれる、岩手県を流れる一級河川、北上川の支流である砂鉄川(さてつがわ)沿いの渓谷です。全長2kmほどの曲がりくねった河川の両側に、高さ50mを超える石灰岩の岩壁が連なり、その所々に奇岩や滝が点在し美しい景観を成しています。雨や雪でもそれはそれで水墨画のようなしっとりとした美しい表情を見せてくれます。猊鼻渓と言う名前の由来は、渓谷の奥の岩壁に突き出した岩が獅子の鼻に似ている(猊=獅子)ことから名付けられたと伝えられています。

猊鼻渓が知られるようになったのは明治時代になってからで、それ以前は秘境として周辺に住む人々の中にも知らない人がいたほどと伝えられています。また、旧藩時代に藩の役人が視察などに訪れると、地元の人たちが駆り出され労力を強いられたので、そのような負担から逃れるために、藩に提出しなければならない風土記や絵図にも表さず存在は隠されていたそうです。

猊鼻渓舟下り

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船頭さんが棹一本で巧みに操る舟に乗り、四季折々の景観の中、手漕ぎ船でゆったりと渓谷を楽しむことができるのが猊鼻渓舟下りです。舟下りと言っても、約2kmの工程を上り下るスタイルで、国内の河川観光地の中では大変珍しいものとなっています。さらに船頭さんの解説や、途中で歌う民謡も見どころ・聞きどころのひとつです。また、桜やお月見を楽しむイベントや船上での結婚式なども行われ、冬には木流し鍋(伐採した木を筏にして、川に流して運んだ昔の人々がその合間に食べたと言われる地元の伝統食)を食べながら、こたつに入って舟下りを楽しめる「こたつ舟」も登場します。

平泉と世界遺産

平泉には、仏教の中でも、特に浄土思想の考え方に基づいて造られた多様な寺院や庭園、及び遺跡群が良好な状態で現存しています。
浄土思想とは浄土教とも言われ、阿弥陀仏の教えを信じ、念仏を唱えることで、幸福な死後の世界である「極楽浄土」に往生しようと言う考え方です。また阿弥陀仏の力によって、全ての無力な人が救済されると考えるのが特徴で、そのため民衆からの人気も高く、日本で仏教が広く知られるようになったきっかけでもあると言われます。

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平泉の世界遺産として有名なのは、中尊寺や毛越寺ですが、例えば中尊寺建立の由来について公式ホームページには、

嘉祥3年(850年)比叡山延暦寺の高僧慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)によって開かれ、その後、12世紀のはじめに奥州藤原氏初代清衡公(きよひらこう)によって大規模な堂塔の造営が行われたとあります。またその建立の趣旨は、11世紀後半に東北地方で続いた戦乱で亡くなった、生きとし生けるものの霊を敵味方の別なく慰め、「みちのく」といわれ辺境とされた東北地方に、仏国土(仏の教えによる平和な理想社会)を建設するというものであった

と記されています。

つまり、浄土思想に基づいた、平等で平和な理想世界を、当時の人々が自分たちの生きるこの世界にリアルに実現しようとしたものと言えます。金色堂も富を誇示する目的ではなく、極楽浄土の様子を表現するために、当時の工芸技術の粋を広く国内外から集め造られたもので、そこには戦乱で家族を亡くした清衡公の平和への思いが込められていると考えられます。

この浄土思想に基づき、当時の人々が自分たちの生きるこの世に理想世界を創り出そうと考え、寺院や庭園などを造営したもので、海外からの影響を受けつつも日本独自の発展を遂げ、平泉に花開いた仏教的な平等主義・平和主義の理想を表現したものだと言えます。

まとめ DJ BAR ABANZALE

ロケハンの時も同様、岩手での撮影の締めはいつもDJ BAR ABANZALEと決まっています。同様にいつも宿泊させて頂いているサンルート一関の斎藤賢社長に連れられてお店を訪れるとオーナーの千葉さんが大喜びで迎えてくれました。実はこちらのお店、KENSEIさんに縁が深く、以前こちらの関係のイベントでプレイされたこともあったそうで、千葉さんにとってはレジェンドでありアイドルなのだそうです。
おかげでいつも以上によくして頂き、テキーラを何倍もご馳走になり、楽しく夜は更けていきました。もしかしたらロケハンで来たときに、飲みすぎて我を忘れ、上半身裸になって踊りまくり迷惑をおかけしたことも、これでチャラになったかもしれません。

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DJ BAR ABANZALE 

風光明媚な曲がりくねった渓谷を、重いビートにノセてまるでアメ車かなんかを転がすみたいに舟下り、THAT IS GOOD 第三弾 「 絶景 × DJ KENSEI | 猊鼻渓 舟下り 」皆さんぜひお楽しみください!

著:THAT IS GOOD 編集部 中村

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