✨ひとり旅小豆島編2 フェリーに初乗船の幸せ✨
🌟1日目 🌟
🍀このお話は、小豆島編1からの続き。ここから初めての方は先にそれを読んでいただけると嬉しいです☺️💖
ある平日の午後、神戸港から乗船し、目指すは小豆島、坂手港へ。
看板に出て、海風を受けながら眺めていると、船はどんどん美しい神戸の街並みから離れていく。この高揚感がたまらない。
この度でルールを決めた。
✨一日ひとつ、楽しみなことを決めて、実行すること✨
なので今日の楽しみは、瀬戸内海をフェリーに乗って、明石大橋を海から眺めること。
瀬戸内の海を堪能するのである。
平日のシーズンオフのため、運よくボックスシートも空いていて座れた。
船内は撮影禁止でお見せできないのが残念。
生まれて初めてのフェリー乗船!
3時間半ほどかかるようで、ゆっくり海を眺めながらの移動。
フェリーに乗船して意外にステキなことに気がついた。
✨それはフェリーのトイレ✨
個室に入ると、そこは普段では体験できない世界が待っていた。
腰から上の高さが壁いっぱいにはめ殺しの四角い解放感ある窓で、そこから見えるもの、どこまでも広がる海と空、本当に明るくて気持ちいい。
2階の座席は、人もさほど多くなく、1時間ほどすれば、隣の座席にゆったりと足を伸ばし、男性たちは皆ごろりと横になって気持ちよさそうなスースーという寝息と共に、船内に優しい静寂が訪れた。
外を見れば、海が午後の明るい日差しを受け、キラキラと反射し輝いている。
知らないもの同士がほどよい距離感を保ちながら、言葉を交わさずとも、心安らぐひとときを共有し合うなんとも不思議な空間。
さてみなさん、仏教には「籠山行」(ロウザンギョウ)という難行があるのをご存知です?
千日回峰行に並ぶ大変な修行で、簡単にいうと長い時をかけて部屋に篭り修行をするのである。
この穏やかな空間を眺めていると、なぜか真逆のこのことを思い出した。
(もうみなさん、すでに極楽へいってるみたい)
なんだか面白いなと思いながらも、皆につられて私もひとりだという緊張が解けてきて、極楽域への気持ちのいい睡魔がやってくる。
後もう少しで極楽の入り口というところで
チャララッチャチャ〜〜〜
携帯の着信音が、大きく船内に響き渡った?!
近くで鳴ったので慌てて携帯を見てみるが私ではなかった。
さらに鳴り響き続ける着信音、どうやら左斜め後ろの方なのでそちらに振り返ってみれば、おじいさんの携帯だったようだ。
電話にその場でて、なんだか真面目に
「それは部屋の〇〇に置いているから、それから他の〇〇は、、、」
大きな声で電話相手に指示している。
おじいさんだし、仕方ないなと、また寝直し、うつらうつらと
再びああ、、もう少しで極らく
その時!
チャララッチャチャ〜〜
いい加減マナーモードにすればいいのに、これが何度も繰り返される。
人は気持ちにいい眠りについている時に起こされると怒りが湧いてくるもの。
だが船内の人は誰もおじいさんに注意しない。
とうとう眠れなくなっってしまった。
イライラしている私の脳裏に、これと似たある情景を思い出した。
昭和の関西人は、テレビで吉本新喜劇を子供の頃から見て育つ(笑)
あの、ここぞというタイミングで同じネタを繰り返し、繰り返せば繰り返すほど、観客の笑いが起こってくる鉄板ネタ!
まるで船内の様子を電話をかける人がどこからかみていて、みんなの眠りが深くなりかけたタイミングを狙って、かけているかのよう。絶妙なタイミング!
いつの間にかイライラよりも、おかしさがすり替わり、しばらくするとまた鳴り響いてくる着信音に、ひとり笑いをこらえていた。
小豆島が見えてきた。船内アナウンスがあり、さあ、いよいよ下船。
数名の人たちと船から降りてみると、みんな迎えの人たちと合流し、数分後に
ポツン
ひとり港に立っていた。
迎えのない自分が少し寂しい、、、。
フェリーの待合所は夕方のこの便でおしまいらしく、係の人があっという間に入り口の鍵を閉めてどこかへいってしまった。
ここからオリーブバスに乗り、50分ほどかけてここより賑やかな土庄港そばのホテルに泊まる予定。だがそのバスが来るのは今から30分後。
どこか座るところはないかとキョロキョロ周りを見渡せば、少し離れたところに藤棚が見え、そこにベンチがあった。
キャリーバッグをコロコロ引っ張っていきそこに座った。
ふうっ
2人ほど釣りをしているらしいを発見、その様子を眺めながら一息ついていると、そこへサアッと爽やかな風が吹いてきた。なんとも心地いい。
まるで小豆島の土地神さまが
✨ようこそ✨
暖かく迎えてくれたような気がして元気が出てきた。
ふと頭上を見上げてみれば藤の実発見❣️
いくつもぶら下がっていて鉈豆のように大きい。
(藤の実は、煎じると下剤にもなるんだよなあ)
頭上の実を眺めているうちに、向こうからバスがきた!
優しい風に背中を押してもらいながら、バスの方へ急いで向かった。
※ 次回は2日目を明日または明後日に投稿予定。
そこには一人旅のはずが全然ひとりではない、いろんな体験が待っていた。