”Ti si moje sunce!”アドリア海と太陽が眩しいクロアチア滞在【DAY91-95】|働きながら世界一周
ヨーロッパは、ブルガリア、ルーマニア、ハンガリーと来て今回4カ国目となる。クロアチア。アドリア海に面したこじんまりとした国。
その美しい街並みから、新婚旅行などの旅行先としても人気。1人で旅行している人はあんまりいない(笑)今回滞在中に何回か日本人に会ったな。ヨーロッパの国は、国や場所によって、やたらめったら日本人に会う国と、日本人には全く会わずに韓国人や中国人ばっかり会う国とある。クロアチアは前者。比較的親日なことや外交関係も良好なことが関係しているのかな。そういえば、2022年のW杯でのクロアチア戦も熱い戦いだった。
クロアチアは居心地がよすぎて、もっと長くいても良いと思った。外食はヨーロッパ価格だけど、ハンガリーより良心的な感じもしたし、何よりクロアチア料理が美味しいし、人も温かい。
そんなこんなのクロアチア滞在記。
1.ハンガリーから列車でクロアチアの首都ザグレブへ
ハンガリーのブダペストからクロアチアまで列車で向かう。
ブダペストを15時過ぎに出発して、その日の22時にザグレブに着く予定だ。
列車の座席タイプは色々あるけど、今回は6人座席のコンパートメントでの移動になる。同じコンパートメントには、ノルウェーから来たお父さんと息子2人、男性と女性がそれぞれ1人ずつで、6人席は満席だった。
こういうヨーロッパでの列車移動は、同じコンパートメントになると軽く雑談したりする。私は英語にも自信がないし大人数の場で積極的に話すのが少し苦手で、座席の隅で小さく縮こまっていた。
あと列車によっては、電源が座席にないものも結構あって、今回はそれだった。途中から洗面所でずっと充電していた。
列車のチケット上はザグレブまで直通だったけど、途中で1回謎の乗り換えが発生した。駅員さんがザクレブまでは乗り換えが必要だとお知らせしに来た。未だ乗り換えの仕組みが難しすぎる。
それで新しい列車に乗り換えた後、列車は少し遅れて、クロアチアの首都ザグレブについた。
ザグレブは首都のメイン駅とはいえ、こじんまりとした駅だった。ホステルまでは路面電車で行くことができたが、そのためにはチケットが必要だった。夜遅く、チケット売り場はあいておらず、おまけに持っている現金も少なく、携帯の充電も少なく、途方に暮れた。
駅をうろうろしていたら、駅の中に入っているバーみたいなところで飲んでいたクロアチア人の男性が「なんか困ってる?助けようか?」と話しかけてきてくれた。うわー、ハンガリーでは絶対なさそうな展開。それで、「ATMがないか探している」というと「それは難しい質問だなー、、うーん」と笑顔で困っていた。優しいけど解決能力は低い(笑)「路面電車のチケットを買いたくて」と事情を伝えていると、その人の彼女らしき人がお手洗いから戻ってきて、マウントをとるかのように彼に無理やりキスをした。おお、なんだか怖い。彼も少し焦ったのか、「多分そこらへんにあるよ!」とすげー適当な解決策を提示してきたので、私も「It'OK.Thank you」とその場を立ち去った。
結局ATMは駅の中にあった。そして、夜も遅かったのもあり、めんどくさくなってタクシーに乗った。そしたら例のごとく50ユーロと訳がわからない金額を提示された。駅とか空港のタクシーはこういうものなんだよね。もういいやと思って、そのまま払ってホステルにチェックインした。
2.ザグレブをさくっと散策
今回のホステルは、屋上にバーがついているホステルだった。ヨーロッパのおしゃれなホステルはそういうところが多い。
チェックインする際に1ドリンク無料チケットをもらったので、せっかくということで行ってみた。金曜ということもあって、なんだか少しだけ開放的な気分でもあった。
チケットではソフトドリンクかショットと言われたので、迷わずソフトドリンクを頼んで、その後お酒も1杯頼んだ。飲んでいたら、向かいのテーブルにいた人が話しかけてきて、一緒に飲んだ。ハンガリー人だけど仕事の関係でパナマに住んでいて、バイクでクロアチアやイタリアなどを回っているんだって。楽しそう。職業は弁護士らしい。旅行や自分の人生について話をして、自分の意見を英語で言う練習にもなった。パナマの魅力も教えてくれて、行く国の候補に入れても良いかも。
次の日、ザグレブ市内を軽く散策した。ザグレブはクロアチアの首都とはいえ、都会感はあまりなく、ほどよく栄えほどよく落ち着いている。ザグレブ旧市街と言われる少し高台のエリアに行くと、ザグレブ市内を見渡すことができるのだが、1番高い建物が「ザグレブ大聖堂」と言われる教会。最初タワマンかと思って、この街には超絶違和感!と思っていたら、いま修繕工事中でそういう風に見えただけだった。105m。ちなみに、虎ノ門ヒルズのレジデンスは255mだって。
ザクレブはそんな風に、近代的な建物がほとんどないのと、路面電車が走っていたり、緑が多かったりで、首都にも関わらず癒される街だった。あと気候も涼しい。夜なんか、少し肌寒いくらいだった。
お昼にクロアチア料理店に行った。私はグヤーシュ(ハンガリー料理だけどクロアチアでも定着している)と言われる牛肉煮込みを頼んだ。めっちゃ美味しかったー!!
レストランで日本人の若い夫婦と4歳くらいの男の子がいた。子供がうろうろしようとしたり、「おうちに帰りたい」と言い始めたりで、奥さんはイライラしていた。小さい子供を連れて海外って、なかなか大変だよね。
3.列車で海沿いの街、スプリットへ
その日の夜中の1時と言う絶妙な時間に、ザグレブの駅からスプリットという海沿いの街へ移動する。次の日の朝に、スプリットに着く予定。ザグレブは週末だからなのか、0時台にも路面電車は動いていて、駅に向かう。
深夜時間ということもあり、さすがにスプリット行きの列車内の乗客は少なく、6人コンパートメントは私1人しかいなかった。
スプリットはアドリア海に面するクロアチア第二の都市。古代ローマのディオクレティアヌス帝が建造した宮殿と中世以降の建造物が混在する世界遺産の街。
列車の車窓から、だんだんオレンジ色の屋根の家々と、海が見え始める。アドリア海だ。美しい景色に思わず車窓に釘付けになる。
そんなこんなで朝の8時くらいにスプリットについた。スプリットには今回泊まらず、日帰りで軽く観光してからドゥブロヴニクに移動する。
駅のロッカーは埋まっていて、駅の近くのラゲッジサービスにバックパックを預ける。目の前には青い海と大きな船が並び、港町という感じだった。
そして朝市をやっているエリアを抜け、駅から歩いて5分くらいで早速遺跡エリアへ。
4世紀に建てられた巨大な遺跡の中に、カフェやお店が立ち並んでいたりもして、不思議な感覚。遺跡は地下やドームがあって、歩いていても楽しかった。
ただとにかく暑かったのと人が多かった。たくさんのツアー客もいた。シーズンということもあるだろう。どうしても人が多すぎるところは耐えられなくて早く逃げたくなってしまう傾向にある。まだ午前中はそれでもよかったけれど、午後になるとさらに人は増えた。
午前中観光をして、その後クロアチア料理屋さんでごはん。イカ墨のリゾットとマグロのステーキを食べた。このレストランは居心地がよくて、店員さんもフレンドリーだった。
午後どこかで仕事をしようと思っていたのだけど(リゾート地だろうとなんだろうと場所を選ばない仕事スタイルw)さすがに仕事できそうなカフェが全然なくて困った。良さげなコーヒーショップに行って、座ったのはよかったけど、私の座った席はWifiが全然届かない席。。そして、そのカフェも遺跡エリアの中心にあったため、激混み。なんだか居心地が悪かった。
色々紆余曲折あって、結局駅の近くのパブみたいなところで、電源もWifiも確保できて、そこで仕事した。ホテルの部屋があれば別だけど、リゾート地で仕事をするのは大変だ。。
4.ドゥブロヴニク行きの地獄バス
その日18時45分スプリット発のバスに乗って、ドゥブロヴニクに向かう。バスは混んでいて、同じようなルートを辿る観光客がたくさんいた。
運転手やスタッフもめんどくさそうで粗雑な扱いをされる中、バスに乗り込み出発を待つ。時間になってもなかなか発車しない。バスはWifiがつながると書いてありつつ、つながるはつながるが、全然使い物にならない。電源は最初ないと思ったが、探したら座席の下に1つだけついていた。
そして、15分以上待っても出発しないので、なんかがおかしいと思ったら、バスの車体に何かしらの問題があるようだった。それで、しばらく待って、結局別の車体に乗り換えが必要とのこと。1度積み込んだ荷物も全部取り出し、新しい車体がくるのを待つ。
新しい車体に乗り換えやっと発車。もう辺りは暗い中、本当にドゥブロヴニクにつけるのか不安が高まる。
結局2時間遅れくらいでバスは出発し、疲れにも疲れ、ドゥブロヴニクについたのは0時を回っていた。Uberでバスステーションからホステルまで事前にタクシーを呼んでおいた。確か5ユーロくらい。もうタクシーはこういう配車アプリじゃないと信用できない。
ドゥブロヴニクも古代都市の雰囲気満点で、夜はところどころライトアップをされていて綺麗だった。街中でまだ飲んでいる人たちもいた。
しんとしたホステルでレセプションの人に連絡をする。事前に遅れると連絡はしておいたけど、さすがに遅い時間で、ほとんどの人が寝静まっている。
無事にチェックインができて、少しだけベッドで寝たあとにシャワーを浴びて仕事をした。次の日は月曜で、もう日本の月曜は始まっていると思うと、体は疲れていても寝付けなかった。
5.要塞めぐりとビーチを楽しめるドゥブロヴニク
ドゥブロヴニクは旧市街と呼ばれる城壁に囲まれた街が世界文化遺産にも登録されている街。翌朝、仕事をした後、旧市街を散策する。城壁には入場料が必要で、たしか35ユーロくらいだった。
城壁を歩くと、オレンジ屋根の家々や教会などの旧市街と街並みと、真っ青な海が見えて絶景。どの角度から見ても綺麗で、何度も何度も撮影をしても足りないくらいだった。
城壁は一周するのに、余裕を持って1時間くらいあれば回れるだろうか。そして反時計回りに一方通行というルールがある。私は休憩しながら行ったので、もう少し時間がかかったけれど。
ドゥブロヴニクも日差しが暑いのだけれど、ちょくちょく城壁でできた日陰で休むと、風が吹いて気持ち良い。
そしてお昼ご飯にはまたもやクロアチア料理を食べて(今回は海鮮のパスタ)、泊まっていたホステルを移動した。その次の日に大事な商談があったこともあり、個室の仕事がしやすいホテルに泊まることにしていた。
次のホテルは、旧市街からバスで15分くらいの場所にあった。落ち着いた環境で、近くにビーチもある。もともとスポーツの学生寮だった場所をホテルに変えた場所で、施設も綺麗だし、ランドリーやジムなどのサービスもあった。
その日の夕方、ビーチに行った。水の透明度が高い美しいビーチだった。浜は砂ではなく小石になっていて、個人的にはこちらの方が快適。人も多かったけれど、マイペースで過ごすこともできる。少しだけ泳いで、夕方の涼しい風を浴びながらゆっくりした。
その後、海沿いにあったハンバーガー屋さんで、ハンバーガーとクロアチアのクラフトビールを頼んで、最高の1人夜ご飯。夕日が少しずつ落ちていっているのを眺めているのもよかった。
アジア人っぽい男性がお持ち帰りでハンバーガーを頼んでいたので、思わず「日本人ですか?」と話しかけてしまった。やっぱり日本人だった。仕事でドイツに駐在をしていて、お休みの旅行で来たけど、奥さんが体調崩してしまって、結局何もしていないらしい。クロアチアなら、空気感も含めてそんな過ごし方も良いと思う。「世界一周をしている」と私が話すと、「あーたまにいる、そういう人たちね」みたいな言い方をされて、少し距離を感じた。この一言には、明確に自分とは違いますという線引きと、「そういう人たち」という勝手なカテゴライズを含んでいる気がする。別に良いのだけれど、海外の人に話した時とのリアクションの差は明確にあるなと思う。まあ本人はそこまで意識して発言しているわけではないと思うし、全然意図はないと思うけど。
ドゥブロヴニク3日目は、朝から仕事をして、ホテルの美味しい朝ごはんを食べて、また仕事をして、お昼を食べた。仕事とちょっとした買い物の日だった。
6.ドゥブロヴニクから夜行バスでザグレブへ
ドゥブロヴニク3日目の夕方に、ドゥブロヴニクのバスステーションに移動をして、ザグレブ行きの夜行バスに乗る。
ドゥブロヴニク行きの地獄バスの記憶はまだ新しかったけれど、今回のバスもまあまあカオスだった。事前に指定していた座席に行くと、人が座っている。「私この番号なんだけど、、」と言うと、その人も「私も同じ番号よ」と言われる。そんなことあるんかい、、。乗務員のおじさんに相談すると、「席はどこでも座って良いよ!」と言われる。座席指定の意味(笑)
そして、適当な席に座っていると、そこに人が来て、「ここの席なんですけど」と言われる。隣のおばちゃんが「席は自由らしいわよ」とその人に言ってくれる。でもその座りたい人は「いや、友人と一緒に座る予定だから、ここじゃないと困るんだ」という。
そんなこんなで座席を転々とさせられ、なんとか落ち着いて座ることができた。海外いると、戦闘能力も一定必要だなと思う。
今回のバスは、ちゃんと時間通りに出発した。行きに寄った、スプリットを経由してザグレブへ向かう。座席は狭くてとても座席を倒して寝れる状況じゃない。それでもうとうと寝ながら、移動をする。ネトフリで昔の日本のドラマが結構見れて、最近「タイガー&ドラゴン」をずっと見ていたのだけど、今回最終回だった、号泣した。最近涙もろい気がする。
どうでも良いけど、廊下を挟んで隣にいたカップルの彼女も泣いていた。彼氏がそれを慰めていた。理由はわからない。
朝の4時半に、バスはザグレブに到着した。ザグレブのバスステーションは比較的綺麗で、真夜中でも開いているパン屋さんやバーがある。何ご飯なのかわからないけれど、パンとコーヒーを買う。そして、軽く仮眠もした。そうしていると次第に夜が明けてくる。
朝6時を過ぎて、路面電車も動き始めたので、ザクレブ駅前に移動する。そしてまたもや電源があって、Wifiもあるカフェを探してうろうろ。15分くらい歩いて、やっと見つけた。そうやって仕事をした。
クロアチアは全体的にいわゆるグローバルチェーンみたいなお店があんまり多くないので、やっぱりホステル以外の仕事できる場所を探すのが難しかったな。でもそれが古き良き街の良さでもあると思う。いつまでもこのままでいてほしい。
7.ザグレブからオーストリアへ
クロアチア最終日は、特に何をしたわけでも、公園を歩いたり、クロアチアの日本大使館の前を通ったり、ランチで、最後のクロアチア料理食べ納めをした。
食べたのはザグレブ風カツレツとトマトスープ。トマトスープは、初めて飲んだのだけど、めっちゃ美味しかった。ちょっとだけお米が入っているんだよね。その食感と旨みに感動した。今までのヨーロッパベストグルメかもしれん。カツレツは薄い豚肉に、ハムとチーズが挟まって揚げられている。こちらもB級グルメな感じがして、美味しかった。けどでかい(笑)
ちなみに、クロアチア語で美味しいは「ウクスノ」って言うらしい。店員のおばちゃんにそれ言ったら、笑ってくれた。
クロアチアのお店も街の人も、みんな親切。本当に居心地がよかった。
色々あったけど大満足のクロアチア旅行を経て、次はオーストリアに向かう。
旅はまだまだ続くよ!