わたしが旅に出てよかったと思う10の理由-Good bye 2024-
今日で1年が終わる。人間が決めたただの暦上のルールだから、普段の1日と何ら変わらない1日ではある。だけど、やっぱり節目の日であることは確かだ。
今年は色々とあった年だった。毎年色々あるし、みんなだって色々あるけれど、今年は自分にとっては、本当に変化の大きい年だったのだ。
何より大きなイベントとしては、世界一周旅行に1人で行ったこと。行く前には全く現実味が帯びてなかったこの企画が、実際に現実になって、手触り感のある体験として相対することができて、そして自分の中に染み込んだ。毎回何かをやる前はとても怖いし、何がどうなるかなんて予想できないものだけど、大体はやってよかったとなる。やってよくなかったことなんて、殆どない。
行く前は、40カ国10ヶ月を予定していたけど、最終的には33カ国を9ヶ月で回ったというのがハイライトだ。かなりタイトなスケジュールで回ったこともあるし、行きたかったアフリカに行けなかったことや南米の時間が短かったことなど多少の後悔はあれど、とても濃く充実した日々だった。
自分が何のために生きているんだろうかとか、たまに思うことがある。家族を作って幸せになるためだろうか?後の世代に命をつなぐことだろうか?人によってそれぞれだけれど、少なくとも私は自分が大義のために生まれてきたと信じたくて、社会をよくするために少しでもその一端を担えること、そしてそんな中で、自分にしかできないことを模索することが人生のテーマだと思っている。そういう意味で、今年の世界一周旅行は自分にとって意味のあるものだった。
以下に、旅に出て良かったこと、自分自身が変化したことをまとめる。
①素敵な友達ができた
世界旅行に行って当たり前だけど、いろんな出会いがあった。飛行機の中、泊まったホテル、ツアー先、たまたま行ったレストランやバー、そんなところに出会いは溢れていて、誰にでも話しかけられる勇気があるわけではない私ですらも、10の機会があれば3くらいは何かしらのコミュニケーションにつながる。そこから、盛り上がって仲良くなる人もいれば、そうならない人もいる。連絡先を交換して、日本に帰ってからも繋がりがある人もいれば、連絡先もわからないし、もう会えない人もいるけど、それでも出会えて良かったという人もたくさんいる。
そして元々知り合いだったけれど、この世界旅行をきっかけに改めて縁が生まれた人もいる。自分が好きなことや何かチャレンジをしていれば、それに共感してくれる人は必ずいるのだと実感することができた。
日本で生活をしていて、大人になって新しい友達を作るというのはハードルが高いと思う。そういう出会いの場所に行かないとそもそも機会がないし、そこで出会った人を好きになれるかはわからない。昔からの学生時代からの友達はライフステージが変わって、価値観がどんどん変わって行くことも多い。そんなつもりはなくても、ちょっとした心の距離を感じたりすることもある。それは当たり前の変化でしょうがないことなのだ。
だけどこの世界旅行を通じて、なんか夢が似ていたり、新しい価値観を教えてくれたり、分かり合える感じがしたり、そんな友達との縁をたくさん作ることができた。20代の頃は1人で生きていけるみたいな顔をしていた私だけど、いろんな経験を経て大きく考え方が変わった。友達は本当に何にも変え難い財産だと思う。
今回それを改めて感じたし、素敵な出会いがたくさんあってよかった。もし今日本で暮らしていて孤独感を感じている人がいるとしたら、旅に出るのを心からおすすめする。
②いろんな価値観や生き方を知れた
①に通じる部分もあるけれど、海外の国で出会う人と話すと、当たり前のようにいろんな人がいていろんな生き方があることを知る。
旅をしながらYoutuberとエンジニアの仕事をやっているフランス人、自分の国にはもう住めないと移住を決意したロシア人、国際結婚をして韓国に住んでいるドイツ人、たくさんの犬と暮らしてるアメリカ人の保険マン、人生に悩んでなぜかジョージアに来た日本人女性、旅行するために英語の教師の仕事を頑張る韓国人女性、、、
よく考えたら当たり前に、日本は小さい島国で、同一民族で、周囲との調和をすごく大事にする文化があるから、価値観が同一化しやすい環境にあるのだ。それがもちろん独自の文化を形成していて良い部分もあるけれど、そこから少しでもはみ出すと生きにくさを感じやすいというデメリットもある。まあそんなの自意識の問題だから、いくらでも変えられる。だけどちょっと変な生き方をしているだけで、変なやつ認定をされるみたいな文化は多少なりともある。
そんなどうでも良い固定概念に、少なくとも振り回されなくても良いくらいの自分の生き方に対する自信が前よりついた気がする。それは、①も大きく関係していると思う。
③世界の素晴らしい場所をたくさん知れた
言わずもがな、旅路の中で日本で見れない景色や空気感をたくさん体感することができたのも、自分にとっての財産だ。
見たことのない色、地形、建築物、アート、音楽、ダンス、それらは、地球が作った素晴らしい建造物もあれば、人間の努力や創造力の賜物もある。
どこの国が1番よかった?ってよく聞かれるけど、そんなのは愚問だと
思う。どの国もまた行きたいって思うし、それぞれ違う良さがある。だけど、その時のシチュエーションから頭の中に印象に残っている景色はいくつかある。
ベトナム鉄道の車窓の景色、キルギスの違う惑星みたいな景色、カザフスタンの何もない大地、スイスで見た星空、ブルガリアのひまわり畑、オーストリアで見たクリムトの絵、チェコのチェスキークルムロフの街並み、ポーランドのクラコフの並木道、アイスランドのゴーザフォス、キューバの色彩豊かなハバナの街、大雨からの晴れ間が見えたマチュピチュ、パタゴニア地方の国立公園に潜むグアナコたち、、、
これ以外にもたくさん素晴らしい場所はもちろんある。もう書ききれないから、興味がある人はブログをぜひ読んでいただきたい。
④自分が恵まれていることを知れた
日本に帰ってきて毎回思うことは、やっぱり食事は日本が1番美味しい。自分が日本の食事に慣れているからというのももちろんあるし、あくまでも個人的な意見だけど、食材の質や水、味付け、見た目のクオリティも日本が1番だ。そして、そんなご飯を外食しても1,000円前後で食べられるってどういうこと?!って思う。
本当に農業生産者の地道な努力から物流や流通の仕組み、そして飲食店の工夫はすごい。
同じように正確で信頼できる交通インフラや、安定している水道電力、ネットワーク、どこにでもあり美味しい食材が手に入るコンビニ、ファーストフード、夜道も1人で歩ける安全な街、それら全てが日本に帰ってきてありがたいと思うようになった。
もちろん機能的すぎて美的センスや余白に欠ける部分もあるけれど、それでも何の不自由もなく快適な生活が送れることが当たり前じゃないことは、世界を回っている中で感じたことだ。自分の生まれた国に普通に住めないと思っている人もいるし、実際に住めない人もいる。
自分の国の価値をこれからも維持し続けられるよう、そしてより素晴らしい国としてアップデートできるよう、社会の一端の人間として頑張ろうと思った。
⑤1人旅も友達との旅行もどちらも素晴らしいと知れた
旅に行く前は、1人旅に対して不安が大きかった。治安的な意味合いもあったし、寂しくて涙が止まらない日があるんじゃないかと。
結果、1人旅って本当に最高だよね!!と皆んなに言いたい。私みたいに若干の根暗でも、オープンマインドと前向きな気持ちと多少の言語力さえあれば、1人旅は最高のものになる。
これは前も書いたけれど、そもそも忙しくて寂しいなんて考える暇もないし、旅をしていれば出会いの機会なんていくらでもある。人間ってすごい。言語や文化の壁を越えてでも、人と人は繋がる力があるのだ。
もちろん1人で物思いに耽る時間もとても自分にとって意味のあるものだと思うし、たまには落ち込む日もあって良いと思う。
同時に、何カ国かは友達と一緒に回った国もあった。それはそれで、見たものに対する意見を言い合えたり共感し合えたり、1人じゃなかなかできないことにチャレンジできたり、お互いに助け合うことができたり、1人旅じゃ感じられない別の素晴らしさがあると思う。
どちらの素晴らしさも身を持って感じることができたのは、自分にとっての財産だと思う。
⑥自分のアイデンティティを確認するきっかけになった
旅行をしている中で、いろんな人と話していると、自分が何者で、どんな仕事をしていて、どんなことが好きなのか、などを話す機会がたくさんある。
まだまだ言語能力が言いたいことに対して追いついていない悔しさはたくさんあるのだけども、でもそれを口にする度に「自分ってなんだっけ?」って考えるきっかけになる。
②の「いろんな価値観や生き方を知る」という考え方とは逆に、自分が日本人で、生まれた顔も体型も生きてきた文化も歴史も変えられないことを改めて思う。それに興味がない人も、好きじゃない人もいるだろうし、好きな人もいるだろう(実際日本人っていうと、「日本の文化が大好きなんだよ!」と言ってくれる人がたくさんいて、本当に嬉しかった)。逆に、アジア人というだけで拒否反応が出る人もいるだろう。もちろんできる限り自分のことを知ってもらう努力はするけれど、それ以上は私にはアウトオブコントロールなのだ。
だからこそ、自分の生きてきた国や見た目、カルチャー、価値観に誇りを持って、自分らしくいるということをどこにいても忘れないようにしたいと思った。逆に海外に行ったおかげで、日本文化にもより興味を持てるようになった。
⑦書くという表現方法を手に入れた
前から書くことは好きで、自分のメモ帳に書きたいことを書き殴るということはやっていたけど、今回人が読む前提で文章を書いたのは初めてだったから、今回この世界一周旅行をきっかけにブログを始めたことは大きな一歩だった。
どんなに忙しくても、ブログだけはなんとか書き続けて、旅を始めて合計で46本の記事をアップロードすることができた。悲しいことにこの世の中は、数字で判断されることが多い世の中だけど、それでも月に5本ペースくらいでブログを書いていたということになるから、頑張ったと言える方ではないだろうか。
意外と学生時代の友達がブログを読んでくれていたり、いろんな人が「面白い文章だね」と褒めてくれて、少し自信がついた。これからも自分の人生経験みたいなものを文章にしたり、あわよくば小説を書くということにチャレンジするということもやってみたい。
⑧一生もののネタができた
「事実は小説より奇なり」”Truth is stranger than fiction”と言われるけれど、旅の中での出会いや出来事で、ドラマみたいな出来事や感情が揺さぶられる出来事、笑える出来事、悲しい出来事が不思議なほどたくさんあった。
たくさんのエピソードや思い出が私の中で生きていて、自分の胸の中だけで大事にするものがあっても良いし、飲み会のネタにするものがあっても良いし、真夜中の公園で大切な人に明かす話もあって良い。
それなりに時間もお金も投資した価値は、自分の経験という何よりもの価値で何倍にもなって返ってきたと思う。
体験したドラマみたいな出来事を、どこか文章や作品という形でも、いつか表現したいようなこともあるから、それはまた次にチャレンジしたい。
⑨自信に繋がった
旅で得た①〜⑧を総合的に積み上げたときに、今回の体験を通して、確実に自分の自信につながっていると感じる。
「自信を持つ」ということは、私にとっては難しいことだった。別に勉強ができても、仕事ができても、表面的に誰かが褒めてくれたとしても、本来の自分とはどこか違うような気がしてもやもやした気持ちがずっとあった。
多分きっとそれが「自分自身」の経験ではないような気がしていたし、理由を外部に求めていたような気もするし、胸を張って「私これがやりたくてやっているんです!」と言えないような気がしていた。
でも今は、自分の内の声を大事にして生きていると心から言える。そして、それも今までやってきたことが全て繋がって、今があるような気がしている。いろいろ経ていまがあります、楽しく生きています!これからも自分らしく生きます!と今だったら大きな声で叫べる。
⑩夢ができた
これで最後。世界旅行を得て、私は前から考えていたことを改めて形にしたいと思った。
「自分の地元に学校をつくる」こと。
私自身が学校が全然楽しくなくて、学校や家のどこにも居場所がないと感じていた原体験と、これから育つ若者にも、ぜひ前向きに、そして意欲や夢を持って生きられる世の中にしたいという思い、そして自分の地元を盛り上げたいという思いから、以前から考えていた夢だ。
だけど、その実現方法として、世界中のいろんな人と出会って意見を交わしながら、何が良いのか考えたいと思ったときに、やっぱり留学したいと思った。
留学も前からしたいと思っていたけど、お金もかかるし、良きタイミングを見つけられずにいた。だけど、世界一周旅行をして、海外への興味がより湧いたのと、自分の言語能力もまだまだだと思う一方で、それを実現するために頑張ってみたいという気持ちになった。お金も言語能力もちょっと目処がたつかはわからないけど、きっとどうにかなるしどうにかすると思う。
今のところはイギリスの大学院に1年行くことを考えている。2026年9月の入学を目指す。がんばるぞ!
番外編-2025年にやりたいこと!-
番外編だけど、2025年に英語の勉強をしながらやろうと思っていることを羅列する。
・旅のブログを本にする!
これまで書いてきたnoteの旅ブログを書籍化したい。母からの一言がきっかけだが、やっぱり本にすることで届けられない人にも届けやすくなるかもしれないと思っている。ということでクラファンでもやろうかなと、今の所はぼんやり思っている。
・世界一周旅の動画をYouTubeにアップロードする
旅の記録をVlog形式でずっと撮っていたのだが、youtubeにはまだ3本くらいしか動画をあげられていない。動画編集ってこんなに大変なんだ、、と思うくらい本当に大変だということを知った(Youtubeの人尊敬する、、)。ということで、動画作成は誰かに外注する前提だけど、来年以降動画もアップロードしていけたらと思っている。
・学童のアルバイトと放送大学
これは留学するために、これまで教育のキャリアや単位を持っていない私がやらなきゃいけないこと。12月から民間の学童のアルバイトを始めた。自分の経験を積み、考えを深める上でも良いと思っている。
また、教育関連の単位をいくつか取るために、4月から放送大学の単位もいくつかとりたいと思っている。
・サルサの発表会に出たい!
今年友達とロンドンに行ったときに、たまたま行ったサルサクラブで、踊るのがとても楽しいと思った。それで実際に日本のサルサ教室にも通い始めたのだけど、2025年は何かしら発表会みたいなのに出れることを目標にゆるっと続けられたらと思っている。
相変わらず多動的すぎて、自分の体力と精神力が持つかはよくわからないけど、自分がやれることを全力でがんばる!!!
ということでありがとう2024年。関わってくれて友達でいてくれたみんなも。2025年もどうぞ、よろしくお願いいたします。