美しい彫刻と建築の街。憧れのチェコを3都市回ったよ【DAY106-110】|働きながら世界一周
世界一周旅行も19カ国目に突入!ウィーンからチェコに列車で向かう。
今回チェコはブルノというチェコ第二の都市と、プラハ、そして観光地として人気なチェスキークルムロフの3つの都市を回った。
もう移動しすぎて移動の記憶が、、、
チェコは前々からXでチェコ観光局をフォローしていて、美しい景色に憧れがあり、絶対行きたい!と思っていた国。
景色ももちろん美しくて感動したのだけど、ご飯もおいしかったし、物価もヨーロッパの中では比較的安い方で色々と過ごしやすかった。
そんなチェコ滞在記。
1.ウィーンからブルノという街へ
ウィーンとブルノは近く、ウィーンを15時過ぎの列車に乗ってブルノには17時前につくというスケジュール。
ブルノには1泊だけして、そこからプラハに向かう予定だ。
予定通りブルノに夕方ごろ着いてホテルに向かう。駅を出ると、ウィーンにいた時と、街にいる人の雰囲気もちょっと違う。ウィーンもいろんな人がいたけれど、どっちかというとドイツ系の人たちが多かった。チェコはなんだかヒゲや顔が濃いめな人が多かったり、ロシアや東欧、北欧にいる人たちの雰囲気が融合されている感じがした。
ブルノの駅前は、乞食らしき人もいて、あんまり治安がよくなさそうだと感じた。実際は何もなかったけど、少し急ぎ足で歩いた。
街自体はこじんまりしていて、だいたいの観光スポットは歩きかトラムで回ることができる。いろいろと調べて1番行きたかったのは、現代建築の基礎とも言われ、世界4大邸宅建築と言われるトゥーゲントハット邸という場所だったが、少し遠かったのと、そもそも事前に予約しないと中には入れないとのことで、今回行くのを諦めた。それ以外はメンデル記念舘やお城などもある。
ホテルから少し歩いて、旧市街と呼ばれる地域にゴシック様式の美しい教会があった。着いた日の夜に少し外に出かけてみて、ご飯を食べたあとに、その教会の周辺を歩いた。
あいにく時間が遅く、中には入れなかった。ただ教会の周辺を歩いているだけでもその教会の巨大さと美さにただただ圧倒され、高台からブルノの街を見渡すことができた。そしてちょうど日が落ち始め、教会の近くの広場では椅子に座り、お酒を飲みながら、友人と話したりチルな時間を過ごすチェコ人がたくさんいた。
私はただそこらへんをぶらぶら歩いただけだったけど、おしゃれなメガネ屋さんを通りがかったり、お酒は飲んでいないけれど、楽しい気分だった。
Woltの宅配ドライバーの人たちが街中をたくさん走っていた。驚いたのは、自転車だけでなく、キックボード、さらにはセグウェイの進化系みたいな二輪の乗り物など、移動手段の多様性だ。日本と違って、車がそこまで多くない道も多いからだろうか。
次の日は、シュピルベルク城と言われるブルノの観光スポットに行った。お城自体はブルノの街の高台に位置していて、要塞のような作りになっている。そして中は博物館になっている。正直博物館の展示はよくわからなかった(資料が多かった、、手錠や拷問に使った道具などの展示はあった)のだけど、このお城の地下に作られている牢獄がとても見応えがあった。暗くひんやりした空間で、正直霊とか出てきそうで怖かった。大体1部屋に10〜20人収容の仕様で、長い廊下が続く。
この牢獄は、かつてヨーロッパで最も恐ろしい牢獄と言われ、殺人や放火魔などの重犯罪者や、国家の反逆者なども収容されていた。結構偉い貴族でも国に背いて牢獄に入れられたりしていたらしい。あとは戦争の時、ドイツ軍の防空壕として使われたり、お城とはいえ、いろんな使われ方をしてきたみたい。
昔グリム童話で青髭という怖い話を読んで夜眠れなくなったのを思い出した。明るく素敵なヨーロッパだけじゃなく、暗く悲しいヨーロッパも感じることはなんとなく大事な気がした。
お城がある公園からはブルノの街が見渡すことができ、派手さはないものの綺麗だった。
2.憧れのプラハへ!!
ブルノ2日目の夕方に、プラハに移動する。こちらも列車で3時間くらい。
ついに憧れのプラハに着くと思うと胸が踊った。予定通り列車はプラハに着き、駅の中を歩く。プラハの駅は大きく、飲食店も多く充実していた。ホステルはそこから地下鉄で移動したところにあったので、3日間有効な交通チケット(バス、列車、トラム全部いける)を買って、地下鉄に乗る。
10分ほどして地下鉄の駅をおり、地上に出た瞬間、そこには美しい街並みが広がっていた。石畳に路面電車が走り、建物が並ぶ。空は赤く染まって、もうすぐ日が暮れる。
写真をとりながらホステルに向かう。
今回のホステルは、施設も新しく、キッチン施設やランドリー、バーなども充実したホステルだった。何よりシャワーや洗面所などの水回りが広く綺麗なのが居心地が良かった。それで1泊5000円ほど。ヨーロッパの中では比較的良い方なのではないか。オーストリアで高い宿泊料金を経験してきた私からしたら、そう思えた。
1日目はとりあえず着いて、ホステルの共用部にあるテーブルで仕事をして、ご飯に行くのも面倒だったので、woltで宅配を頼んだ。
違う共用部エリアでは、大きなモニターでオリンピックをやっていたり、テラスで宿泊者同士がお酒を飲みながら盛り上がっていた。
3.美しきプラハの街並み
プラハ2日目の朝、ホテルの近くのパン屋さんでクロワッサンとコーヒーを買った。店員さんは感じがよくて気持ちよかった。
その日は仕事をしたあと、体の疲れをメンテしにタイマッサージに行ったのと、プラハの天文時計を見に行った(プラハは安くないけど、結構マッサージ屋さんがたくさんある)。時計台前の広場は、彫刻やゴシック様式の建物がたくさんあって、360度見飽きない景色が広がっていた。ちょうど行った時に、時計台の前にたくさん人が集まっていて、なんだろうかと思ったら、時計が動く時間に遭遇することができた。なんだかおとぎ話のような世界観だった。
その後、時計台の塔に上った。あんまりちゃんと認識してなかったのだけど、上り方として、エレベーターで行くか、階段で行くか選べて、エレベーターで行く場合は料金が少し高いのだと思う。
階段の場合は、ひたすら長い螺旋階段を登る。傾斜は急ではないのだけど、とにかくゴールが遠い。少し息切れしながらなんとか塔の上の方に辿り着く。そこから片側通行の狭い階段(信号がついていた!)を上ると展望台に着く。
塔は360度どこからでも、プラハの美しい景色を眺めることができる。その日は快晴で最高だった。プラハの建物も、基本は屋根がオレンジ色だ。きっともしプラハ出身の人がいたら、これらの景色を見ると、故郷に帰ってきたと思うのだろうか。
展望台も混んできたので、10分もしないうちに、私はそそくさと退散した。さすが有名観光地、欧米人、中国人、インド人、韓国人、いろんな国籍の人がいる。
先ほど上ってきた螺旋階段を少し早足で降りる。
その後周辺をぶらぶらしたり、カフェでお茶をしたり、チェコ出身の作家カフカの像を見に行ったりした。
本家のカフカは読んだことないけど、カフカにインスパイアされた作品である、村上春樹の「海辺のカフカ」は読んだことがある。中学の図書室に置いてあって、当時は大人の内容すぎて意味がわからなかった。今なら読み返して面白いかもしれない。
このカフカの像、15分ずつ顔が動くと書いてあって今か今かと待ち構えていたら、本当に顔が少しずつ回転をした。でも結果本当に回転したのかわからない位置で落ち着いた。
その日にプラハ城まで行ってもよかったけど、無理しないと決め、トラムでホステルに戻った。
4.プラハ城と韓国人女性との出会い
次の日は、別のホステルを予約していたため、1回チェックアウトをして移動をした。
お昼すぎに新しいホステルに着いて、その後すぐにプラハ城に行く予定だったのだけど、なんだか体調もあまり良くなかった。時差により早起きして仕事をする毎日で、体的にも精神的にも疲れていたのが蓄積していた。
それでとにかく休もうとすこし休んで、夕方ごろから自分を奮い立たせて出かけた。
プラハ城はこれまた少し坂を登った丘の上にあって、トラムで途中まで移動した後にひたすら階段をのぼった。その丘の上からもプラハの街並みや川を見渡すことができた。
一言でプラハ城と言っても、お城の敷地にいろんな建物がある。1番インパクトがあり、かつ有名なのが、ゴシック様式で建てられた聖ヴィート大聖堂だ。
ただこの大聖堂の入館はめちゃくちゃ混む上に、17時までとなっている。私が行ったときはすでに閉館していて中には入れなかった。この大聖堂の中にはミュシャの絵が描かれたスタンドグラスがあって必見とのことだった。うーん、大聖堂だけ明日行くか。
周辺をうろうろして雰囲気を楽しんだのち、プラハ城の近くにあるスタバに行った。世界のおしゃれなスタバトップ10に入るんじゃないかくらいの好立地で、このスタバからもプラハの街並みを眺めることができる。
その日はあいにく天気が悪く、大雨がふったあとに曇天が続いていた。そのせいだからか、時間が遅かったからか、店内は全然混み合ってなくてゆっくりすることができた。窓際で、抹茶ラテを飲みながら、ゆっくりしていたら、隣に座っていたアジア人の女性に話しかけられた。
「Are you chinese?」
「No,Japanese. And you?」
「Korean」
その女性も1人旅行でチェコに来て、プラハの夕日を見に来たようで、あいにくの曇りですごく残念がっていた。次の日は、チェスキークルムロフという場所に移動するし、その後ウィーンに移動してしまうから、その日しかプラハの夕日を見るチャンスがないとのこと。
私も前日は晴天だったのにも関わらずお城には行かず、今日は曇りで残念だなと思っていたので気持ちは共感できた。
それをきっかけに、お互いの話をしたり旅行の話をして、気づけば1時間くらい喋っていた。彼女は名前はリーと言い、韓国で小学校の英語の先生しているとのこと。「教育分野はやり甲斐がありそうだね」と言ったら、「確かにそうだけど、リモートワークもできないし結構ハードワークだし、お金を貯めて旅行するためにやっている」と言っていた。どこの国も先生って大変なんだな。
あとはお互いの国の文化の違いを話したり、英語教育の話をしたり、楽しかった。
「プラハやウィーンは韓国の人が多いのはなんで?」って言ったら、韓国にはない美しい景色が見られるということで、ヨーロッパの旅行先としても特に人気があるとのこと。
スタバを出て、プラハ城からカレル橋という有名な橋まで、美しい街並みを眺めながら一緒に歩いた。
ちょうどカレル橋にさしかかったときに、少し空が赤く染まり始めた。それまでずっと曇りだった空だったが、ほんのりと赤く染まっていてとても美しかった。これにはリーも、テンションが上がっていた。カレル橋には柱ごとに見事な彫刻があって、ずっと見惚れていた。橋の上では、楽器弾きのおじさんが陽気な音楽を奏でていた。
その日は金曜の夜で、街は賑やかだった。途中、キリスト教徒の若者がダンスを踊って「神の声を聞こうぜ」と訴えていた。日本ではなかなか見られないパフォーマンスに少しだけ釘付けになった。
その後、リーと一緒にチェコ料理を食べた。彼女はあんまり食に興味がないようで、チェコ料理は食べたいけどまだ食べていないと言っていた。だから近くの美味しそうなお店に行って、彼女はグヤーシュを、私はポークステーキのようなものを食べた。
久しぶりに人と一緒にご飯を食べて、人と一緒にご飯を食べるって美味しいなって思った(笑)
結局出会ってから4,5時間くらい一緒にいた後、お別れをした。
楽しい金曜日の夜だった。
5.洗濯とプラハ城の戦い
プラハ最終日、その日のお昼にはプラハを出て、チェスキークルムロフという中世の街並が広がるチェコの美しい街にいく予定だ。
それでも前日に、聖ヴィート大聖堂の中に入れなかった悔しさを晴らしたいと思っていた。ただ、それと同時に、プラハ滞在中に溜まった洗濯物をどうしても洗濯したいという気持ちもあった。
泊まっているホステルの洗濯機は朝9時からしか使えなくて、普通に考えて洗濯と乾燥までしてから、プラハ城に行っては、お昼のバスに間に合わない。どちらを諦めるか、、否、私はどちらも諦めないぞ!
ということで、朝9時から洗濯をとりあえず回して、50分後に洗濯が終わって、乾燥機に洗濯物をぶちこんでから、荷物をホステルに預けて、プラハ城に向かった。本当はチケットを買うと、大聖堂だけではなく、いろんな建物を見学できるのだけど、そんな時間もないので、ただただ聖ヴィート大聖堂の中を見学するためにプラハ城に向かった。
ホステルから歩いてトラムに乗って、プラハ城に早足で向かう。土曜日だったので、プラハ城は人でごった返していた。人をかきわけ、やっと大聖堂についたのだけど、入り方がわからない。事前に公式サイトからオンラインでチケットは買っていたのだけど、どこかで引き換えが必要らしい。時間もないし、大聖堂のエントランスは行列ができている。
チケットオフィスにとりあえず行くと、ここで引き換えではないと言われ、青と白の傘を持った人を探せと言われる。なんだその謎解きみたいな。
なんとかその人たちを見つけ、チケットを交換してもらった。本当はオーディオガイドとかもあったようだけど、そんな余裕もないので、とりあえず大急ぎで大聖堂のエントランスの行列に並んだ。
やっと大聖堂の中に入れたのは良かったけど、中も人でごった返していて、自分のペースで進むのも難しかった。たしかにステンドグラスは美しいし、ゴシック様式の高い天井も立派だった。だけど、その時の私は心の余裕がなく、なんだかあんまり楽しめなかった。なんだかタスクをこなすように見に行く観光ほど、精神的によくないものはない。結局ミュシャのステンドグラスもきちんと探すことができなかった。もったいないけれど、しょうがない。
さらっと大聖堂の中を一周して、時刻は11時前。そこから周りをわき目もふらず、急いでホステルに戻った。
それで、乾燥機にある洗濯物を回収し、荷物をまとめて、バスステーションに向かう地下鉄にやっとの思いで乗った。はあ。
そして、12時発のチェスキークロムロフ行きのバスにも間に合い、怒涛のプラハ滞在が終わった。
6.チェスキークルムロフへの小旅行
プラハからチェスキークルムロフという街までは、バスで3時間ほどかかる。結構長い。
駅のキオスクみたいなところで買ったサンドイッチを食べながら、バスに揺られる。ちょくちょくバスは停留所で泊まって、15時くらいに目的地に着いた。
チェスキークルムロフにもお城があって、その周辺に美しい街並みが広がっている。なんでも世界一美しい街と言われているらしい。そういう「世界一なんとか、、!」みたいな代名詞はやたら多いと感じるけれど(笑)
世界一かはわからなかったけれど、街の中に川が流れ、中世の雰囲気が漂うオレンジ色の屋根の建物が立ち並び、その中に教会や城壁、塔などもある。かわいいカフェやレストランもたくさんある。
お城は高台にあるので、大きなバックパックを持って坂を登らないといけなかった。それでも頑張って登って、高い塔から美しい街並みを眺めた。
それから、チェコのお菓子の代表である、シナモンロール「トゥルデルニーク」をカフェで食べたり、川沿いのお店でゆっくりしたりした。
人にもよるけど、私は滞在時間3時間で十分だと感じた(笑)
でもゆっくりしたいなら泊まる方がより楽しめると思う。
その後バスの時間まで時間を持て余し、またもや仕事をするためのカフェ探し@観光地に苦労することとなった。感じの良いCafe&barのようなものを見つけて、そこでアイスコーヒーを飲みながらパソコンをカタカタした。
7.チェコご飯について
さて、ここまで触れてこなかったチェコでのごはん事情。
ブルノにもプラハにも、チェコ料理屋さんはたくさんあって、今回プラハで2回ほど、そしてチェスキークルムロフでも一応チェコ料理屋さんに行った。
チェコ料理は、オーストリアやハンガリー料理と似ている部分が多いのだけど、特徴的なのは「クネドリーキ」と言われる茹でパンが添えられていることだ。このパンは、小麦で作られていたりじゃがいもで作られていたりもする。
オーストリアでもそうだったのだけど、このパンが美味しい。
そして、グヤーシュと言われる牛肉の煮込みもオーストリアやクロアチアで食べてきたけれど、今回チェコで食べたやつが1番美味しく感じた。何が違うのかは少し言語化できない。
全体的にチェコで食べるごはんは美味しかった!正直西洋料理に飽き始めている自分でも美味しく感じたのだから、本当に美味しかったのだろう。
そして、チェコといえばビールも有名だ。代表銘柄といえばピルスナー。
お店で出されるビールはジョッキがでかい。
なんかチェコのビールは甘く感じた。私みたいな子供舌でも比較的飲みやすいかも。
チェコ滞在中は、色々異国の料理も食べた。ブルノでインドカレー屋さんの匂いに釣られてカレーを食べたり、プラハで夜Woltの宅配を頼んだときはメキシコのブリトーやタイのガパオを食べた。あとはジョージア料理屋さんがあって、そこでハルチョーと呼ばれるジョージアを代表するスープも飲んだ。ウィーンのときのように日本食は食べてない(お店はあった
)。いろんな多様な味が食べられることはありがたいことだな。
この後、スイスに向かうため、チェスキークルムロフからオーストリアのザルツブルグに向かう夜21時発のバスに乗る。
まだまだ旅は続くよ!!