人生初のスパイスカレー体験
どんなに美味しいカレー屋さんのカレーでも、実家のカレーには敵わないと思っています。
我が家は、父・母・私の3人家族でした。私が幼い頃、カレールウは「バーモント」でしたが、父が割と辛いもの好きなので、その後は父の嗜好に合わせて「ジャワカレー」に代替わりしました。
約40年前、我が家のご近所に、日本人の奥さまとイタリア人の旦那さまのご夫婦が住んでいて、家族ぐるみで仲良くさせてもらっていました。
旦那さまはナポリの方で、幼稚園児(当時)の私に「いいかい、イタリアにナポリタンというパスタ料理はないんだぞ」と、衝撃的な事実を教えてくれた人です。また、故郷のマンマの味を再現した(日本人の舌には絶対合わせない、けど絶品)トマトソースやミートソース、それに手作りピッツァを食べさせてくれました(こちらも絶品)。
私が生まれて初めてアンチョビを食べたのは、恐らく4~5歳の頃。「こんな臭くて、苦くて、しょっぱいもの、、、どこが美味しいの?」と思っていましたが、今やアンチョビキャベツを肴にワインをグビグビ飲む、立派な飲兵衛に成長しました。
そんなこんなで、インポートの食べ物や文化に触れる機会が多く、もともとハイカラ気質だった母は、明治屋ストアーなどの輸入食材を扱うスーパーマーケットへ行くのを、生活の中のちょっとした楽しみにしていました。
私自身も見たことのない舶来のお菓子やジュースのパッケージを見るだけで、なんとなく気分が高揚したのを覚えています。だから、今も明治屋や成城石井、カルディに行くのは、訳もなくテンションが上がります。
さて、スパイスカレーの話、ですね。
その明治屋で、母がハマったカレーの本がありました。
その名も「カレーブック」。
今回、そのカレーブックを求めに、とある土曜の午後、日本橋まで行って来ました。
まずは日本橋高島屋の中にある明治屋 日本橋ストアーさんへ。
老舗百貨店の食料品売場内に併設された、やや小さめの店内をグルグル探し回りましたが、お目当ての物は一向に見当たりません。
まぁ諦めて、そこから徒歩圏内にある明治屋 京橋ストアーさんへ向かいました。
デーンッ!!!
貫禄のある建物です。
入口は、まるで美術館などのようなデザイン。
「ブルジョワジー」
「特権階級」
そんな単語が頭を駆け巡ります。ちょっと緊張感が走ります。
下町住まいのわたくし、この建物から受ける圧に負けないよう品行方正を保ちつつ、入口のアルコールで手を消毒してから足を踏み入れました。
スパイス売場、めっちゃ充実してる!これはカレーブックに出会えそうな予感!と、スパイス売場コーナーを、バターになってしまいそうなくらい、グルグルグルグルグルグルグルグルグルグル、、、店の人に怪しまれるんじゃないかくらいに探し回りましたが、ここでも見つかりません。
もはや大手の舶来スーパーマーケットで見つからなければ、小さな商店をしらみ潰しに探すしかな、、、いや、諦めよう。
で、諦めて、大人しくAmazonで購入したカレーブック(辛口)がコチラです↓
ふぅ、やっと出会えました。
昔から変わらないレトロなデザインのパッケージ。
玉ねぎ、セロリ、ミニトマト、、、など野菜を沢山買ってきたので、今から調理に取り掛かりますよ。
(つづく)