空は飛ぶためにある 見上げるためじゃない
12月も残り半分。そして、2021年も残りあとわずか。
僕がアイドルを好きになるきっかけだった、生田絵梨花さんの卒業コンサート。その時が近づいていた。
卒業コンサートという鬼の倍率確定のコンサート。壮絶なチケット争奪戦になんとか勝利することが出来た喜びと、残念ながらチケットを手にすることの出来なかった人たちの分の魂を胸に、人生初の横浜アリーナに降り立った。
かつては乃木坂のイベントには足繁く通い、その度に仲間たちと会うのがとても楽しみだった。
それがこのようなご時世になって、イベントは尽くオンラインに振り返られ、結果として皆で集まる機会は激減してしまった。
いつかまた皆で、と思っていたのだが。まさかそれが卒業コンサートになるとは夢にも思っていなかった。
1日目は会場にてライブを鑑賞することが出来た。
2曲目の「僕がいる場所」で感情が死んでしまった(?)が、「ダンケシェーン」、「会いたかったかもしれない」の後に、まさかの4期とWセンターの「I see…」に、卒業した大園桃子の代わりにセンターを務めた「三番目の風」。
忙しいはずなのにどこで振り入れしたんだろう。相変わらずのストイックぶりに、思わず笑みがこぼれた。
そして最後には、「最後のTight hug」、そして「歳月の轍」という、彼女の卒業に際して作られた楽曲を、初めてフルバージョンで、しかも生で聞くことが出来た。
卒業するんだなぁ、と改めて実感してしまった。
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最初にステージに出た彼女を見た時、
「あれ?あんなに小さかったかな」
率直にそう思った。
偉大で、完璧で、美人で、大きすぎると思っていた背中が、思っていたよりも小さく思えた。
彼女も一人の女性であり、決して屈強ではないのにそれでも努力を重ねてきた、一人の人間だった。
そう気付かされた気がした。
加入当初は30人ほどもいた1期生も、10年経てばその人数は1桁になっていて。
こんなに長い間よく続けてくれたなぁ、という感謝と、1期生も少なくなったなぁ、という寂しさをしみじみと感じた。
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2日目は配信ライブを、仲間たちと見ることが出来た。
泣かないと思っていたけど、最後の「君の名は希望」で涙腺が限界を迎えてしまった。
もう乃木坂としての彼女が見れない寂しさと、その機会に生で立ち会えなかった悔しさ。今にして思うとその両方があった気がする。
でも、最後にアイドルとして輝く彼女の姿をこの目に焼きつけることが出来て、本当に幸せだったと思う。
アンコール前に、彼女はこう言っていた。
「乃木坂に入ってよかった、と思います。皆さんとの出会いに感謝です。」
いやいや、こちらこそですよ、と。
1人ではなく、同じように彼女に魅了された仲間たちと出会えたこと。そして、今までもこれからも、ずっと友人として付き合えることに感謝。
生田絵梨花という、唯一無二の存在、至高の天才、そんな人に出会えたこと、ずっとアイドルとしての姿を応援し続けることができたことに感謝。
たくさんの思い出と出会いをくれたこと、本当に感謝。
これからの活躍も、楽しみに待っています。