Nervous Fairy-1
新刻 想。
と書いて、にいとき おもい。
高校1年生。
女。
実家暮らし。
父は3年前に他界した。
もともと母とは年が離れていて高齢だった。
結局の死因は肺炎だったのだけど、抗わなかったのは、母との不仲だろう。
二つ上の兄にばかり執心し、私を省みてくれることはなかったからからだろうが、父はあたしのことを溺愛してくれた。その人が亡くなった。そうするとさもせいせいしたように、あたしの部屋は母屋にはなくなり、離れとして、ものそこ少ない倉庫を与えられた。さすがに外に放り出すには世間体が悪かったのだろう。野良に放り出して、兄の経歴に兄妹の死などという汚点は絶対にあってはならない。そう考えたはず。
そしてあたしはその離れを改造して、自分の空間に作り変える。
禁止されてるバイトをコソコソとして、自らの空間を作り上げた。
食事と電気代、水道代は頼っているが、生命維持に必要な機能しか母屋にはない。
無駄に広い庭にあるその離れの周りには幸いなことに目隠しになるような木々が放置されて好き勝手に育っている。
そんな時から伸び続けた髪。
構っていられなかったから伸び続けただけの髪がうっとおしいけど、あたしはそれでも切ろうとしない。
これはこれで、生きている証であり、時が育ててくれた生きている証だ。正直外見で誰かのポイント稼ぎなんてする気もない。
そんな場違いな生活をしていても、当然高校生並みの知識も対人スキルも持っているつもりなのだ。これでもな。
兄に恨みがあるわけではないから、世間体くらいは保ってやる。
そして、その世間体の関係ないボロ小屋の中で、あたしは日々、それに打ち込んでいる。
父を、創り直すという、愚かな行為に。
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基本的に物語を作ることしか考えていないしがないアマチュアの文章書きです。(自分で小説書きとか作家とか言えません怖くて)どう届けたいという気持ちはもちろんありますけど、皆さんの受け取りたい形にフィットしてればいいなと。yogiboみたいにw