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第94回こんぼ亭「当事者が精神科医療の常識をかえる」に参加して

2024年4月27日、当事者視点で書かれた話題の本『私たちの精神疾患』をテーマにした講演会(横浜市教育会館)に参加した感想です。

演者・堀合研二郎さんは統合失調症当事者です。神奈川県大和市在住で市議会議員をつとめています。曰く、(1)自分をコントロールし、環境を調整するのがポイントであり、精神疾患から回復するためには、自分に必要な事柄を役立てて、自分に不要な事柄を使わないように心がけることが必要だ。(2)回復に必要な4つのエレメントは、食事・空気・水・ココロ。(3)この4つに医療と福祉が含まれていない理由は、支援のあり方によっては、自分では何も決められない生き方しかできなくなってしまうから。

<抽象的に考えて>
行政等を動かすには根拠となる法律をつくることが重要になるわけで、堀合さんが政治家を目指したのもそれが一因と思われる。当事者が立ち上がり、政治家になった実績を世に突きつけたインパクトは大きいなと思った。
<具体的に考えて>
あれもこれも試してみるのは悪手で、量的にもこなせない。そうこうしている間に歳をとってしまう。だから、不要な事項を削ぎ落としたことには理があるだろう。削ぎ落とすには自分の頭で考えざるを得ない。だって、自分の人生なんだから。そう感じた。

私のココロの琴線に触れた演者の発言
1、編みものの「たとえ」
   ほどく・ひも解く → 編み直し → ほどく・ひも解く
2、『あなたは精神疾患』とは医学の思いあがり
3、症状とは、異常な環境に対する、自分を守るための正常な反応である。
4、差別が単なる内言や印象にとどまらず、現に差別されているならば、
    差別するなと抵抗して、行政や政治を利用すべきだ。
5、世の中のことばがわたし用にデザインされていない。
    当事者のことばがなかなか理解されない。
    したがって、ますますしゃべらなくなる当事者たち
6、自立の反対は依存だが、リカバリーとの違いは?
   ・「自立してないじゃん」と言われると、なんか、悔しい気持ちが、、
    それは、なぜなんだろうか。
   ・一人で立っている人なんかいないんだから、自立はしなくても良い

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