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採用におけるリードタイムの重要性と短縮方法

※加筆※
2024/08/09現在、採用を担当していない人間が書いた過去の記事のため、あまり参考にならないかもしれません、ご注意ください。

株式会社プレックスの採用人事とマーケを担当している平井です。

先日、前職のナイル社主催のイベントにてライトニングトーク登壇させていただきました。その時のスライドは下記です。

そもそもATSで採用観点だけで部分最適するのではなく、事業成長を最高速度で最大化するために、事業と採用を取り巻く変数を認識することの重要性について話しました。

上記のテーマよりも採用のリードタイム短縮についてのほうがウケが良さそうだったので、リードタイムについてまとめてみました。


採用におけるリードタイムとは?

「リードタイムとは・意味|MBAのグロービス経営大学院」によると、リードタイムの定義は下記です。

リードタイムとは、発注から納品までに必要な時間。リードタイムは、開発リードタイム、調達リードタイム、生産リードタイム、配送リードタイムに分解される。 オペレーション品質を測定する4つの指標(スピード、正確性、コスト、継続性)のうちスピードを測る上での指標として使われる。
引用元: https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12043.html

これを採用に置き換えると、初回接触から入社(厳密には利益を出せるパフォーマンスを発揮できるまで)までにかかる時間といったところでしょうか。

※以降、リードタイムをLTと省略します。

なぜリードタイムが重要なのか

利益を生み出すパフォーマンスを持つ人が採用できると仮定すると、リードタイムを短縮することに下記のメリットがあります。

・ キャッシュインがxx日早くなると、その分事業や採用に投資が出来る(もしくは来季の予算が増える)
・採用における検証がxx日早くなると、採用目標を前倒しで進めやすくなる
・人材紹介会社や媒体のロジックによってはより紹介/応募が増える
・特定の日までに必要な採用目標に必要な、今日時点での中間KPI(応募数、1次面接数など)が低くなる
・(おそらく)承諾率が上がる

それぞれについて説明していきます。

キャッシュインがxx日早くなると、その分事業や採用に投資が出来る(もしくは来季の予算が増える)

利益を出すまでに必要なオンボーディング期間と、稼ぎ出す利益が変わってくるオンボーディングの内容が全く同じ場合、LTが短くなった分だけ利益が入ってくるタイミングも早くなります。

LTが2日短くなるだけでも、月末月初を跨ぐ場合だと1ヶ月入社及びキャッシュインが早くなる場合があり、決算期直前の場合は事業のコスト分配に大きな影響を及ぼす可能性もあります。(特にスタートアップの場合)

lead time

LTが短くなった営業職種の場合
※日数とかは適当です、概念の説明用です。

キャッシュフローが良くなることが経営に与えるメリットは大きいです。人材紹介を使うと、内定承諾の意思決定までのLTを短くするためのコミュニケーションを取ってくれる場合もあったりします。

人材紹介はコスト面で避けられがちではありますが、LTが短くなりやすい(エージェントの方がクロージングしてくれる、転職意向度が元から高い)ので、単純なコストだけで採用チャネルを判断すると意外なメリットを見逃しているかもしれません。

採用における検証がxx日早くなると、採用目標を前倒しで進めやすくなる

入社までのLTが短くなると、その分採用施策の効果検証が早くなります。採用施策の効果検証が早くなると、今後の採用の進捗が早くなります。

新たな選考フローや面接官のアサイン、採用広報の記事URLを送るオペレーションを入れるなど施策の効果検証は、一定回数の初回接触~入社(パフォーマンス発揮)を繰り返した先に得られます。

そのため、LTが短くなると、検証に必要な試行回数が溜まるまでの時間軸が早くなります。施策の検証が通り、有効な施策を使えば採用の進捗が早くなるため前倒しで進めることが出来るようになります。

人材紹介会社や媒体のロジックによってはより紹介/応募が増える

あまり本質的な内容ではありませんが、レスポンスが早いことで採用に積極的な会社と認識され、優先度が上がる可能性があります。

また、媒体によっては返信率や返信までの日数が上位表示や求人表示順のロジックになっていたりするケースもあるので、LT改善によりそもそもの紹介数や応募数が増えることがあります。

特定の日までに必要な採用目標に必要な、今日時点での中間KPI(応募数、1次面接数など)が低くなる

例えば3/31までに1名内定承諾がKPIの場合で、1次面接から内定承諾までのLTが20日だったとします。

その場合、3/11までに1次面接している人が採用目標に影響がある人になります。

しかし、内定承諾までのLTが10日の場合、3/21までに1次面接している人が採用目標に影響があり、10日分接触した人の猶予が生まれます。

応募数が多い企業の場合、10日分は大きなインパクトが有り採用目標の達成に大きく影響を与える可能性があります。

(おそらく)承諾率が上がる

ここは具体的に数字で判断はできていないですが、複数社を検討する前にグッドオファーを出せたり、早く意思決定するスピードに好感を持ち志望度が上がることも考えられます。

辞退者と承諾者でリードタイムを分析することで、一定の傾向は見られる可能性がありますが、弊社はまだ必要なだけの情報が集まっていないためあくまで憶測になります。

リードタイムを短くする具体的なTips

基本的に、採用に関わるオペレーションを最適化する施策は、大方採用LTの短縮に繋がります。もちろん、選考フローや採用チャネルによって変わりますが、具体的には下記の様な施策がLT短縮に繋がります。

・選考プロセスごとに「なんのためのプロセスなのか?」を振り返る。何を見極めるのか、何を魅力付けるためなのかなど(なんとなく不安だから社員座談会、会食しがち)
・書類選考で見極めるポイントを明確化し、工数を減らす(特に決めてないとなんとなく経歴書すべて読んだりしがち)
・選考結果のメール返信のテンプレートを用意したり、辞書登録などを行い連絡工数を下げる
・面接を通過した場合は、その面接の中で次回選考の日程調整をFIXする(エージェント経由の場合はエージェントに確認)
・面接を複数日に分けるのではなく、1日にまとめられないか日程調整する(ほぼ通過見込み高ければ2次と最終まとめて行うなど)
・面接にアサインする人数と役割分担を調整し、不要な選考回数を減らす(1回でジャッジしきれなかったから、同じ要件のジャッジの質問や面接二回するなど)
・評価者がATSに記入する項目の中で、不要な項目を削除する、もしくは記入の負担を減らすオペレーションや仕組み構築する
・面接の録画を許可を取って撮影し、録画を社内で見て判断することで選考回数を減らす

といったように、各オペレーションにおいてなぜそれをするのか?というところを明確にすると、「なんとなく不安だから」「自分が決定するのが怖いから」などの理由で、意味はないけどやっておいたほうが良さそうだからやるオペレーションはそこら中に転がっていたりするものです。

私自身、まだまだ改善できていないところも多くありますが、改善は永遠に続くものなので仮説検証を楽しみつつ、候補者・自社にとってよりよい採用を進めていきましょう。

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