2024年によく聴いた音楽・その1
2024年はグラフィックデザインも音楽も両方バランス良く出来た年だった。
その甲斐あってか、常に音楽に触れられている時間は持ててたし、ずっと良い音楽に恵まれていた気がする。例年の如く新譜も豊作でどれを入れるかめちゃくちゃ迷った。ということで早速、2024年によく聴いた音楽を厳選して無い語彙力でゆっるゆるで紹介していきます。
Knowsum / Surfin on your Waves
ドイツ・オッフェンバッハのビートメイカー"Knowsum"によるビートテープLP。渋い元ネタを活かしたチョップにミニマルなドラムで合わせローファイでシンプルなループに落とし込めたビートがどれも秀逸。
おすすめは、T1の"Love Was When"。どアタマからチョップが渋い。
Loyae / Presence
ニューヨーク・ブルックリンのギタリスト/プロデューサー"Loyae"による2023年の12月末にリリースされたEP。ギターの柔らかい質感とメロディ、ローファイなドラムとの組み合わせがツボ。癒しとノリの一枚。
おすすめは、T1の"Presence"。ギターとドラムの質感も良いけど歪んだピアノもまた良い。
Dage & charliecomehome / Fumero
ニューヨークのSSW"Dage"と同じくニューヨークのプロデューサー"charliecomehome"の両名によるデビューLP。Dageの深みのある甘い声とフロウ、charliecomehomeのバックトラックの相性が抜群。
おすすめは、T3"Worst Part"。ネオソウル好きにはハマると思う。
The Yussef Dayes Experience / Live From Malibu
ロンドンのマルチインストゥルメンタリスト"Yussef Dayes"率いる""The Yussef Dayes Experience"がマリブの山中で行われた野外ライブを収録したライブアルバム。このメンツで来日した際に、富士山の麓でライブ演奏した動画もむちゃくちゃカッコ良かった。
おすすめは、T1"Istanbul feat. Elijah Fox"。Key.のElijah FoxとSax.のVennaの掛け合いが最高。
OMA / Bread 'n' Butter
ロンドン・マンチェスターのGt、Ba、Dr、Key構成の4ピースバンド"OMA"によるデビューLP。ヒップホップの名曲をトリビュートする形でまとめた本作。ヒップホップ好きだったら「ハイハイこれね」と分かる秀逸な選曲群。ヒップホップを知らない人でも聴きやすい一枚。
おすすめは、T13"C.R.E.a.M."。思わず口ずさむ「ダラダラビルヨ〜」。
Sonny Miles / Gamma
ノースカロライナ・ウィンストンセーラムのソウル/R&Bシンガー"Sonny Miles"による2024年1月にリリースされたLP。2024年の個人ベスト9入り。
まぁとにかくカッコ良い。全部良い。バックトラックも良いし、彼の歌声のフローも良い。スキルも高い。アルバム全体の流れも良い。完全なるツボ。去年は作業中にずっと聴いてた気がする。
おすすめは、T7"Over & Over"。曲単体だったらコレが一番聴いてた気がする。それぐらい好き。
Iman Europe / Moneymorphosis
カリフォルニア・LAのシンガー/ラッパー"Iman Europe"がフロリダのトラックメイカー"Kaelin Ellis"をメインプロデューサーに迎えてリリースしたEP。ImanのフローがKaelinのトラックに映える映える。互いの良さを引き出し合ってて最高の出来。半分がInterludeなせいかちょっと物足りなさも感じる。LP規模を希望したい。
おすすめは、T4"Moneymorphosis."。両名の妖しさが光る一曲。
Asha Imuno / PINS & NEEDLES
カリフォルニア・モレノバレーのSSW/プロデューサー"Asha Imuno"によるデビューLP。2024年の個人ベスト9入り。とにかく内容が充実し過ぎてる。それぞれ曲の大まかなジャンルは違えど、スムースに進行していく流れも良い。そこにAshaのラップと歌がまた抜群に合う。リリックも内省的だけどちゃんと詩的になっていても味わい深い。まぁ最高。アルバム単位だったらこの一枚が一番聴いてた気がする。
おすすめは、T12"PUSHING BUTTONS"。ほら最高でしょ。
Nubiyan Twist / Find Your Flame
ロンドンの9人組アフロジャズ集団"Nubiyan Twist"による2024年リリースの新譜LP。またもや2024年の個人ベスト9入り。毎回アフリカンリズムにどっぷり浸してくれる彼等がまたもやってくれました。なんだコイツら、ずっと最高なんだが。なんかもうめちゃくちゃ踊れるよね。ジャズとかアフロとかその他諸々、ブラックミュージックの良い所をすべて集めて混ぜて出したらただただ最高になっちゃった。そんな感じ。はよ来日せえ。
おすすめは、T2"Lights Out"。Nile Rogersの参加によってより最高に。
Flwr Chyld, Grimm Lynn / Café Noir
アトランタのSSW/プロデューサー"Flwr Chyld"と同じくアトランタのSSW/プロデューサー"Grimm Lynn"の両名による2024年リリースの新譜LP。肩の力が抜けた浮遊感のあるボーカルと、音数こそ少ないけどグルーヴ感を感じるトラックの相性がとても心地良い。やっぱりFlwr Chyldはハズさない。
おすすめは、T3"Ms. Ebony Brown"。ボーカルの浮遊感がマシマシ。
Kiefer, Luke Titus, Pera Krstajic / Something For Real
LAのキーボーディスト/ビートメイカー"Kiefer"を中心に、シカゴのドラマーの"Luke Titus"、LAのベーシストの"Pera Krstajic"からなるトリオグループ"Kiefer Trio"としてリリースしたライブアルバム。Kieferが手掛けた曲はもちろん、往年の名曲であるMontaraなどのライブバージョンが聴ける。Kieferのプレイもそうだけど、LukeのドラムテクとPeraのベースラインがまぁカッコ良すぎる。攻めすぎず、かといってシンプルすぎず、絶妙なバランス。
おすすめは、T4"Fast One"。特にLuke Titusのソロパートが痺れる。
Grandmaster / Grandmaster
テキサス・オースティンから突如出現した新興宗教"Grandmaster"によるデビュー経典。ジャケを見たら分かる通り某EW&Fの匂いのするビッグバンド形式のソウルファンクグループ。活動記録が中々のヤバさを表してるけど、曲自体は70年代後半〜80年代前中期の良い時代を思わせるソウルファンク、ジャズフュージョンな感じ。普通に良い。宗教理念に好感が持てたのなら入信してみてはいかがだろうか。
おすすめは、T8"Testament"。ビジュアルの強さとのギャップよ。
BADBADNOTGOOD / Mid Spiral
トロントの3人組インストバンド"BADBADNOTGOOD"による2024年リリースされた3枚のEPをまとめた新譜LP。現代のジャズファンク、フュージョンの担い手な立ち位置。何十年後かのヒップホップの定番ネタになってそう。EP3枚分だから聴き応え十分。
おすすめは、1枚目T6"Your Soul & Mine"。この時代にこういうど直球にレアグルーヴ系の曲を出してくるあたりが渋い。
Oddisee / And Yet Still
ブルックリンのラッパー/プロデューサー"Oddisee"による2024年リリースの新譜EP。相も変わらず安定の最高っぷり。ここまでブレずにこのスタイルを突き通す姿に惚れる。そろそろ再来日してくれませんかね。
おすすめは、T5"Give Away"。なにこのハネるようなポップ感、好き。盟友であるOlivier St.Louisのバックギターとコーラスがもう最高なんよ。
Otis McDonald / Immersed
サンフランシスコのマルチインストゥルメンタリスト/プロデューサーの"Otis McDonald"が2024年にリリースした新譜LP。毎回曲を作るペースが異常すぎてドン引きさせられる。しかも、どの曲もちゃんとカッコ良い。なんなのこの人。まぁ、そのおかげでインスタのToday's Tuneに困ったら、とりあえず彼の曲を上げられるから結果的に助かってはいるんだけども。
おすすめは、T3"Involved"。Mani Draperのラップがまた良く合う。客演系でまとめたLPでも出してくれないかな。
mynameisntjmack / mynameinst
LAのラッパー/プロデューサー"mynameisntjmack"による2024年にリリースされた新譜LP。どの曲もバックビートが劇渋なのに、そこに負けず劣らずのjmackの小気味の良いラップが絶妙に合う。緊張感のある暗めのビートに畳み掛ける感じのラップの組み合わせ、自分好きすぎるな。すぐ好きになっちゃう。
おすすめは、T3"proper vertigo"。シンプルなピアノサンプリングのビートにjmackとSol ChYldの重心の低いラップがまた良い。カッコ良すぎる。
Lord Knows / Lord Knows
Mandrin Dreamというレーベルから突如現れた7人組ネオソウルバンド"Lord Knows"が2024年にリリースしたデビューEP。曲の雰囲気がまぁ良い。めちゃくちゃオシャレ。ただ色々情報を探ってはみてるもののあまり出てこないのが謎。オーストラリア出身と色々なところで触れられているけど、バンドがレコーディングした場所がUKのスタジオで、ボーカルがオーストラリアで収録とはこれ如何に。もしかしたら多国籍バンドなのかも。今後の動きが気になるところ。
おすすめは、T5"Sk Spiders"。この哀愁漂うスローなグルーヴがたまらないのよね。
Erin Buku / Self Titled
オーストラリア・アデレードのSSW/プロデューサー"Erin Buku"による2024年にリリースされた新譜LP。基礎軸はHiatus KaiyoteやThe Internetみたいな感じだけど、よりヒップホップやR&Bの要素を強く出したような雰囲気。オーストラリアの土地柄なのか分からないけど、様々なジャンルをミックスさせたような上質でバラエティに富んだネオソウルがよく生まれる。有難い。
おすすめは、T1"Hey Mumma"。ど頭のビート感から惹かれるよねコレ。
NxWorries / Why Lawd?
カリフォルニア・オックスナードのSSW/ドラマー"Anderson .Paak"とLAの変態ビートメイカー"Knxwledge"の最強タッグチーム"NxWorries"による2024年にリリースされた新譜LP。前作の"Yes Lawd!"から8年、相も変わらずKnxのシンプルながらも独特なグルーヴを産み出すビートに、Andyのソウルフルな歌声とラップがよくマッチする。今回は前半は割と聴かせる感じかなと思わせといて、後半の振り切れ様が逆にギャップを感じさせて自分的には最高だった。あぁ、Knxの音〜ってなる。
おすすめは、T10"FallThru"。この辺りで「あれ流れが変わったぞ」ってなる。その辺も今作の面白いところ。
Catpack / Catpack
LAのキーボーディスト"Jacob Mann"、同じくLAのSSW/マルチ奏者"Amber Navran"、これまた同じくLAのプロデューサー"Phil Beaudreau"の3人組バンド"Catpack"によるセルフタイトルLP。まぁ、この3人が揃ったら良い音出るに決まってるよね。雰囲気や質感がMoonchild寄りだからMoonchildが好きな人だったらハマる事間違いなし。しかしながら、猫好きにはたまらないジャケ。多分、3人とも猫が好きなんだろうね。
おすすめは、T4"The Top"。MV(?)が猫の面白動画集なのがまた良い。猫ミーム感ある。
といった感じで、その1はここまで。
その2はコチラ。
ではでは。