2021年によく聴いた音楽・前編
今年も、昨年と同様新型コロナウィルスの影響で家に居る時間が多くて
音楽を聴くには良い環境だっただけにもう無っ茶苦茶聴きまくった...
しかもアーティストの方も制作に専念出来たのか、新譜の量も凄くて
一年通して変に忙しかった。なので今回は前編と後編に分けて紹介していくスタイルでいきます。
ではでは、今年によく聴いた音楽をまとめたので暇な時にでもどうぞ。
(今年からおすすめターゲットを追加しました。ぜひ参考までに...)
Nubiyan Twist / Freedom Fables
昨々年の記事でも紹介したロンドンの大所帯ビッグバンドNubiyan Twistの3rd。相も変わらず、メンバーの好きなジャンルのごちゃ混ぜ感が健在。
前作よりも洗練されていて全く良い。ギターとベースがもっと最高に。
T4の"Buckle Up"がオススメ。PVはホントイっちゃってる。
おすすめターゲット:Fela Cuti、Ezra Collective、Jordan Lakei
Kaidi Tatham / An Insight To All Minds
UKのエレクトロ・クロスオーバージャズのキーボーディスト兼プロデューサー。勝手に自分が師匠と崇めているEric Lau先生とちょくちょく共作している凄い御方。MPBやボッサを感じさせるパーカッションのリズム、メロディアスなキーボードやシンセの音色が心地よく踊らせてくれる最高のリズムメーカー。
T5の"Chungo"はUHMEERのラップとビートが無茶苦茶カッコ良い。
おすすめターゲット:DJ Jazzy Jeff、2000Black、Blue Lab Beats
ロンドン出身の新星ビートメイカー・デュオ。昨年に紹介した"Blue Note Re:imagined"にも参加してる程、着々とスキルとキャリアを伸ばしている。
自分としては、2017年に出たEP"Freedom"が無茶苦茶好きで今でもちょくちょく聴いてる。
おすすめはT2"Nights In Havana"。エレビとギターのメロが気持ち良い。
おすすめターゲット:Potatohead People、Butcher Brown、Bluestaeb
Devin Morrison / Nu Beginning feat. Amber Navran
フロリダのビートメイカー兼SSW。80年代後半〜90年代前半のR&Bの雰囲気も良いんだけど、作るビートが無茶苦茶良い。ベースがかなり渋い。
今回のはMoonchildのボーカルのAmber Navranが参加してるのがまた良い。
トラックもめっちゃタイプでもう最高なんですよ。
余談だけど、今年の夏ぐらいに子猫を迎えたらしく、たまにインスタのストーリーで出てくる度にどんどん大きくなってるのが最高なんですよね...
おすすめターゲット:Boyz II Men、Joyce Wrice、Emmavie
澤部渡によるソロプロジェクトのスカートとラッパー兼ビートメイカーのPUNPEEの両名による深夜アニメ"ODDTAXI"のOP曲。
ODDTAXIを見る度にOPの雰囲気とアニメの雰囲気がとても合ってて良い。
このODDTAXI、ホントよく出来たアニメで、伏線の張り方や登場人物の背景設定が秀逸なんだよね。まだ見てない人は騙されたと思って見てみてよ。
おすすめターゲット:PUNPEE、PSG、5lack
メルボルンのフューチャー・ソウル・バンド、Hiatus Kaiyoteによるアルバム3作目。今回はボーカルNai Palmの闘病を経ての作品ともあって個人的におかえり感が強かった。内容はそりゃ最高ですよね。言う事無いわ。
T9"Red Room"のベースラインとギターがめっちゃエロい。最高。
おすすめターゲット:Nai Palm、Jordan Lakei、30/70
アリゾナのインディーズレーベル"Mello Music Group"のコンピレーションアルバム。そもそも所属しているアーティストが自分の好みすぎる上にThe AlchemistやEric Lauらの豪華なビートメイカーが参加してくれて中々渋いコンピになっている。Boom Bap好きは必聴すべき一枚。
T17"Rap"はHomeboy SandmanとEric Lauのコラボ作。無茶苦茶渋い。
おすすめターゲット:Oddisee、Eric Lau、Apollo Brown
slowya.roll, elmo, anbuu, Goosetaf / Typhoon
ブリュッセルのプロデューサー兼アニメーターのslowya.rollを中心に、アムステルダムのプロデューサーelmo、パリのビートメイカーanbuu、シアトルのプロデューサーGoosetaf、というChillhop Essentialsの常連達の合作曲。
これだけ活動している場所がバラバラなのに、こういう秀逸な合作が生まれるってのはSNSの時代の恩恵だよね。サンキューSNS。
おすすめターゲット:Kiefer、Rob Aaujo、DJ Harrison
ノースカルフォルニアのピアニスト兼プロデューサーTelemakusによる初LP(多分1〜2作目はビートテープ的なEP?)。とにかく音が無茶苦茶カッコ良過ぎる。クロスオーバー・ジャズが好きな人には絶対刺さると思う。
参加しているメンツもCARRTOONS、Tane、Phønなどのグルーヴ職人が脇を固めてくれていてもう最高。
T2"You Ready"の前半と後半のそれぞれの雰囲気が両方ともかなりツボ。それぞれ楽器の掛け合いがホント絶妙。生で聴きたい。
おすすめターゲット:Robert Glasper、Kiefer、Ashley Henry
Khruangbin / Mordechai Remixes
ヒューストンのスリーピース・タイファンク・バンドKhruangbinが2020年にリリースした5作目"Mordechai"を、様々なアーティストの手によって生まれ変わらせたリミックス集。Khruangbinの曲がこんなにダンスミュージックと親和性があるなんて...と色々な発見があった作品。
中でもKnxwledgeのRemixであるT3"Dearest Alfred (MyJoy)"は元曲より好きかも。抜け方や音の質感がホントヤバい。
おすすめターゲット:Knxwledge、Mndsgn、MXXWLL
Zo! & Tall Black Guy / Abstractions
デトロイトのプロデューサー兼キーボーディストのZo!と同じくデトロイトのビートメイカーのTall Black Guy、両名による共作アルバム。Elzhi、Black Milkといった同じデトロイト出身ラッパーを始め、PhonteやMuhsinahなど、実力派が揃っていてこの作品のクオリティをさらに底上げしてくれている。
T6"Hold My Hands"は超おしゃれ。PhonteとMuhsinahがホント歌が上手い。これはズルすぎる。
おすすめターゲット:The Foreign Exchange、Phonte、Karriem Riggins
LAのキーボーディスト兼ビートメイカーKieferの3作目LP。ここではもうお馴染みとなった推し。毎回間違いない。もれなく最高。
T2"Superhero"もそうだけど、今回は全体的に1作目"Kicknit Alone"の雰囲気が出てて個人的に好み。Mason Londonのアニメーション相変わらず良い。
Kiefer / When There's Love Around
さらに続いてKieferの4作目LP。1年にLP2枚以上出すってどれだけアイデア湧き出てくるのよと。しかも普通に最高。こっちはどちらかといえば2作目なんかに近い雰囲気でジャズ寄りな印象。
T12"i love my friends"のノリが無茶苦茶渋い。Mndsgnとプライベートで遊んでいるのをインスタのストーリーでよく見かけるせいかMndsgnの顔が浮かぶ。
おすすめターゲット:Mndsgn、Rob Araujo、Tane
Delvon Lamarr Organ Trio / I Told You So
シアトルのファンキー・ソウル・ジャズ・トリオDelvon Lamarr Organ Trioの2作目LP。いやぁカッコ良い。DJやブレイクダンサーにもってこいのキレッキレの高純度ファンク。Rare Groove好きのビートメイカーにも刺さると思う。
T1"Hole In One"は、初っ端から完全に掴みに来てるぐらいキャッチーな曲。
おすすめターゲット:Richard Holmes、O'donel Levy、Charles Kynard
Little Simz / Sometimes I Might Be Introvert
UKの女性ラッパーLittle Simzの6枚目LP。最近のラップアルバムの流れか、映画サントラのような曲構成で通して聴き終わった時に達成感のような清々しさ残る一枚。彼女を知るきっかけはコレ。22歳でこの落ち着きとスキルに完全にやられたよホント。
T2"Woman"は、様々な人種の女性への賛美と彼女らが抱えている問題を上手くリリックに落とし込めてて流石の一言。
おすすめターゲット:Kendrick Lamer、Sampa The Great、Oddisee
ご存知宇多田ヒカルの今年6月にリリースされたシングル曲。TVアニメ"不滅のあなたへ"のOPに使用されているんだけど、このアニメが中々に良くて毎週OPで流れる度にアニメと共にどんどん好きになった一曲。
余談だけど、宇多田ヒカルが地上波TVアニメの主題歌をやるのは今まで無かったらしい。意外。
おすすめターゲット:Frank Ocean、小袋成彬
Stones ThrowのフロントマンとしてLAシーンを牽引するMndsgnによる12枚目LP。ってかこんなに出してるのか。気持ち4〜5枚目の感じだと思ってた。今回はいつもの実験的サンプリング丸出しな感じではなく、チルアウトな出来になっていて無茶苦茶聴きやすい。逆にどうしたんだよって感じ。もちろん良い意味で。
特にT6"Slowdance"は超おしゃれ。めっちゃしっとり。最高。
ちなみにKieferとよく遊ぶと先ほど言ってたけど、他にもDevin Morrison、Swarvyなんかともめちゃくちゃ仲が良い。交友関係広すぎ。
おすすめターゲット:Kiefer、Ivan Eve、Swarvy
Retro Jungle x Good Society / THE HEIST
フランス・リヨンのレーベルRetro Jungle RecordsとLAのレーベルGood Societyによる共同コンピアルバム。The Kount、slowya.roll、Rob Araujo、Kaelin Ellis、L'indécisと参加しているアーティストのチョイスが中々渋い。
T8のフロリダのマルチプレイヤーなプロデューサーKaelin Ellisによる"Noise"が超良い。アフロコームがトレードマークなのも良い。
おすすめターゲット:The Kount、Rob Araujo、Kaelin Ellis
ということで、今回はここまで。
続きは後編にて。
ではでは。
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