見出し画像

言語化は万能じゃない?ネガティブ感情と言葉の付き合い方

けんすうさんがnoteで「なんでもかんでも言語化をしすぎるのはよくない」という記事を書かれていました。

それを読んで、「たしかに!」と思う部分がたくさんあったので、僕も少し掘り下げてみようと思います。特に、ネガティブな感情をどこまで言語化すべきかというテーマについて、けんすうさんから学んだことを交えながら、心理学の知見や実践的なコツを交えながら考えてみました。

ネガティブ感情、言語化しすぎると逆効果?


怒りや悲しみ、不安といった感情はエネルギーが強いですよね。この強い感情をむやみに分析したり、細かく言葉にすると、かえって感情が長引いたり、こじれてしまうことがあります。

たとえば、心理学者のブラッド・ブッシュマン氏は、「怒りの感情を外部に発散させるほどスッキリする」という“カタルシス説”は間違っている、と研究で示しています。むしろ、怒りを表出することで感情が強化され、長引くこともあるんです。

たとえば、「あー、ムカつくわ!」で済ませておけば忘れられることも、「なぜこんなに腹が立つんだろう?」と深掘りした瞬間、その怒りが自分の中で定着してしまう。結果、何度も思い出してはイライラし、周りに愚痴を言ってさらに感情がこじれる…という悪循環に陥ることも。

これは悲しみや不安といった感情でも同じ。心理学的には「思考の反芻(rumination)」と呼ばれ、考えすぎることでネガティブ感情が増幅される現象です。つまり、言語化は慎重に扱わないと、逆効果になりかねないわけです。

それでも言語化は必要?その判断基準


言語化をすることで気持ちが整理され、精神的に落ち着くという効果ももちろんあります。特に、心理学者ペネベーカー氏の「エクスプレッシブ・ライティング」という研究では、ネガティブな感情を書き出すことが長期的にメンタルヘルスに良い影響を与えるとされています。

でも、タイミングや方法を間違えると「考えすぎ」のスパイラルにハマってしまう危険もあります。そこで、以下の判断基準を参考にしてみてください。

1. 感情がピークのときは言語化を控える

ここから先は

689字

¥ 100

笑いで世界中の人々の人生を幸せにしたい。 2019年12月に1000人ライブを成功させます。 応援よろしくお願いします!