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「無反応」のコミュニケーション

私は「無反応」が愛しい。
愛しき表現であることを蛇から学んでしまった。

我が家にはアオダイショウという蛇がいる。
彼とは5年以上の付き合いになる。
彼によって、私は知ったのだ。

一般的に蛇は懐かないと言われている。
実際にそうだと思う。
俗にいう「懐いている反応」を返さないからである。
少なくとも、犬猫で言う懐いている状態の定義からは外れている。

しかし、懐かないかもしれないが、
慣れはする(学習する)と言うことが一緒に生活する上でわかってきた。

初めの頃は「無反応」ということはあまり無かった。
私が近づけば、近づいてきたり
ケージを開ければこちらを見た。

最近の彼は、私に対してまるで反応しなくなった。
しかし他人が近づくと、あの頃の反応を見せるのである。

ああ….そういうことか。と。
こちらを見たり、近づいてくるなんて可愛いな〜と当初は思っていたが、
そうではないということに気付かされた。

あれは可愛いなどという言葉で解釈して良い反応ではなかった。
何が起こるのかをいち早く確認するための緊張状態であったのだ。

そして最近の彼が私に「無反応」なのは、私が慣れた相手だからなのだ。

そのことに気づいてからは、
「無反応」を「無反応という反応である」と受け取っている。

おはよう〜と言いながら激しく手を振ると「無反応」が返ってくる。
こんなに怪しい動きをしているのに?と思いながらニヤニヤしてしまう。

彼は私に慣れている。
自分に危害を与えない相手など気にする価値がないのである。
自然界において、カロリーの無駄遣いなのだ。

それでもたまに反応を返す時がある。
お腹が空いているか、脱皮直後など気が立っている時には、動き回ったり、尻尾を鳴らすなどの威嚇をしてくることが多い。
(甘えているようで私にとっては可愛いのだが…..)
つまり、最低限の意思表示だけは行うという状態なのである。
それだけで十分な関係なのだ。

実に愛しいでしょう?


無反応とは、何らかの刺激や要求に対して反応や応答がない状態を指します。これは、人や機械、システムなどさまざまな場面で起こることがあります。

例えば、人間の場合、無反応は意識の喪失や昏睡状態、または無関心や無感動な態度を表すこともあります。無反応の原因は、身体的な問題、心理的な問題、または環境や社会的な要因によるものが考えられます。重大な状況であれば、速やかに医療専門家に相談することをおすすめします。

また、機械やシステムの場合、無反応は故障や動作停止を意味することがあります。この場合は、電源の確認や接続の確認、設定の再確認などを行うことで問題を解決することができるかもしれません。

exaBase生成AI

AIに「無反応」について教えてもらったところ、一般的に「無反応」に良い印象はなさそうだ。

" 機械やシステムの場合、無反応は故障や動作停止を意味することがあります。"  とあるように、UIデザインにおいても反応を返すという工夫は常に求められている。
ボタンをタップするアクションの場合、正しく押せたというフィードバックをユーザーへ与えることで、押したことを認識させることができるからだ。

人間は自分の外側にあるものから反応を受け取ることで、コミュニケーションがあたかも成立していると認識または錯覚し、
言葉がなくても、その反応そのものをコミュニケーションと呼ぶのである。

社会性のある生き物である人間はコミュニケーションを求め、
反応が返ってくることで、コミュニケーションが取れていると刺激されるのである。

私自身を振り返ってみても、そうだと感じる。
幼い頃、動物園で消化に精を出していて怠そうに寝転んでいる動物が、こちらを見ないかと手を振ったりしたものだ。。。
それが今や「無反応」に満足し、さらに愛しく感じている。
これが成長なのか逸脱なのかはわからないが、少なくともUIデザインにおいてはタブーなのだと思う。

「無反応」なUIはいかがだろうか。
いや、「無反応」に愛しさを感じる体験をデザインした時、ユーザーはエラーを愛せるのだろうか。

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