音楽家が知るべき2種類の芸術
芸術
芸術には2種類あります。アポロン的芸術とデュオニュソス的芸術です。
この考え方は古代の音楽理論「エトス論」に基づきます。しかし、19世紀にはニーチェにより掘り返され、現代の音楽家の私達こそこの時代に考えるべきことです。
アポロン的芸術
エトス論の頃はアポロン的というのは静的であり、キタラ、つまりギターの元になった竪琴を弾いているようなイメージです。音階でいうとリディアンです。
ニーチェの主張では、アポロン的芸術は苦悩を覆い隠し、現実に対する不満を表し、諦観(本質を明らかに見て取ること)や観照(対象の本質を客観的に冷静にみつめること)を意味します。つまりは、生きていることってつらいよな、自分なんて無理だよな、社会には抗えないよなというあきらめモードの芸術です。これは「ルサンチマン」と言われます。デカダンス(退廃的な風潮や生活態度)とも考えられるでしょう。
早い話が客観的、受動的ということです。
デュオニュソス的芸術
エトス論の頃はデュオニュソス的というのは動的であり、アウロス、つまり縦笛を吹いているイメージです。音階でいうとドリアンです。
ニーチェの主張では、デュオニュソス的芸術は苦悩でも生を意欲し、現実の生に対する工程であり、陶酔や祝福を意味します。つまりは、自分の力で生命の感情を高揚させ、生への偉大な誘惑であり、肉体的なものです。
早い話が主体的、能動的という意味です。
選ぶべきは
お察しの通り選ぶべきは当然後者のデュオニュソス的芸術です。
注意として「ギター弾いている人は全員辞めて、笛を吹け」という意味ではありません。
私達音楽家は現在の置かれている立場を受け入れて、能動的にさらなる高みに登リ続けなくてはいけないのです。
20人しかお客様がいないなら「100人にする」と自分で決めるのです。
この自分で決めるということが私が30年近く世界中で叫んでいることです。
なぜならば、「自分なんて」「時代的に」「世間が」を前提に世界中の音楽家が考えているからです。イタリアでもロンドンでも中国でもロスでもボストンでも何人でも何歳でも全員この考え方なので「自分で決めろ!」と言っています。
自分で決めればその通りに「する」からです。
その通りに「なる」のではありません。
まとめ
もし、上記思想の根幹を知りたい方がいらっしゃるなら以下をお読みください。
しかし、私は世界中の音楽家を見てきて、読んでから自分の音楽人生に取り入れられる確率は1%以下だと経験則で知っています。
難しいことを考えずに以下の4冊にワークとしてまとめていますので、是非ご利用ください。
頑張って下さい! 日本の音楽家を応援しています! 音楽に携わっているだけでもう世界トップの勝ち組ですよ! 一緒に頑張りましょう!
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