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音楽家がベートーヴェンから学ぶこと5選!

はじめに

音楽史というのは「史実を正確に学ぶ」ことが目的ではありません。史実とされていることを受けて自分の音楽人生にどのように反映させるかが大切です。私達藝大生は複数の歴史書を暗記していますが、有名歴史書同士でそう反する内容もあるものです。ここを議論する人達は歴史好きであり、私達音楽家が議論する相手ではありません。

音楽家の皆さん、歴史をご自身の音楽人生に取り入れてください。

以下は拙著からの抜粋です。この記事が気に入って頂けましたら是非本書を手に取ってお読み頂けますと嬉しいです。最下段にリンクをご用意します

ベートーヴェンから学ぶことの一つ目は「フリーの音楽家としての活動」です。

フリーの音楽家としての活動を始めたのがベートーヴェンです。それまでの音楽家は教会や宮廷に仕えるサラリーマンでした。家族のために楽器のレッスンで稼ぐ、演奏会で稼ぐ、自分の曲を自費出版して販売するという、まるで下北沢の売れないバンドマンのような生活スタイルはベートーヴェンが始めてくれたのです。私は売れない音楽家を応援する時に必ずベートーヴェン
を例に出します。ベートーヴェンですら通った道です。私達も売れない時期を乗り越えようではありませんか。

ベートーヴェンから学ぶことの二つ目は「文学との融合」です。

影響を受け、すばらしい文学をどのように音楽に取り入れるかを考えたのです。交響曲というのは器楽、つまり楽器だけで演奏する曲です。それに文学を融合させるために合唱を取り入れたのが画期的な部分です。読者の方も既存の型式に捕らわれずに新しい融合を試みてください。

ベートーヴェンから学ぶことの三つ目は「次の時代を見る力」です。

今でこそ当たり前のように楽曲にはタイトルが付いていますが、ベートーヴェン以前の音楽は「絶対音楽」として「音楽は音楽以外の何物でもない」という考え方でした。《交響曲第一番》や《ピアノソナタ第五番》のように題名が型式と番号だけであるのはそのためです。タイトルを付けて音楽で何かを表現したのはベートーヴェンの《交響曲第六番》が先駆けと言われています。サブタイトルとして『田園』と名付けられ、各楽章にも「小川のほとりの情景」などの標題が付いています。この標題を付けて音楽で何かを表現する「標題音楽」は、ベートーヴェンの没後、音楽界で大流行するのです。読者の方も次の時代にどのような音楽が流行するのかを考えてみてはいかがでしょうか。

ベートーヴェンから学ぶことの四つ目は「恋愛の力」です。

ベートーヴェンは30代の頃、17歳のピアノの生徒に恋をして《ピアノソナタ十四番》を捧げました。他には《エリーゼのため》なども有名です。ダイレクトな歌ではなく、ピアノだけの楽曲を捧げているのが音楽哲学的に見習う部分ではないでしょうか。

ベートーヴェンから学ぶことの五つ目は「心の反映」です。

音楽や文学には少なからず音楽家の心が反映されています。過去の経験、社会情勢への思い、自分の置かれている立場、さらには総合的な音楽人生までもが音楽に反映されています。ベートーヴェンの音楽が全体的に悲劇的な暗さであるのはなぜかを考えてください。そして、自分の心を音楽に反映させるとどのようになるかも考えてください。

まとめ

この記事が皆さんの音楽人生を変えるきっかけになれば嬉しいです。

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津本幸司
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