音楽家が食事外交で学ぶこと
イラン
私は中学三年生の1989年までイランイラク戦争中、イランに住んでいました。そこには外交官と新聞記者と商社の人達でパーティ三昧の毎日でした。
○●新聞の記者の新任の方がいらっしゃり、その方の娘さん2人が彼女だったのです(任期計算すると個人が特定されるので○●新聞にしておきます)が、その人の前任の方がかの西川恵氏です。(これでどうせバレるけど)
この人が以下の本を書いています。これは私のバイブルです。恐らくフレンチの料理人やソムリエでこの本を読んでいない人はいないのではないでしょうか・・・どちらかと言うとこの本を読んでない人は一発で分かるので二度と行かないという感じです。
ほぼ暗記していますが、最も面白い部分を紹介します。
殺意が涙に変わります。
エリザベス女王とミッテラン大統領
1992年6月9日 エリザベス女王+ミッテラン 国賓
〈料理〉
フォアグラ、ソーテルヌ風味のゼリー添え
仔羊の骨付き背肉のロティ、イチジクとクルージェット添え
ポテトのパセリ風味
チーズ
デザート
〈ワイン〉
シャトー・ディケム1981
シャトー・ラトゥール1978
クリュッグ マグナム
1994年5月6日 ミッテラン+エリザベス女王 ドーバートンネル
〈料理〉
ドーバーのしたびらめのテリーヌとフォアグラ、海峡トンネル風
鴨のフィレのマリネ、蜂蜜ソース風味
チーズ
スフレの冷製、ゴーフル添え
〈ワイン〉
コルトン・シャルルマーニュ1990ブシャール・ペール&フィス
シャトー・ラトゥール マグナム1971
ドン・ペリニオン1986
この時点でなるほどとは思います。
殺意が芽生えるのは次です。
天皇陛下+ミッテラン大統領
1994年10月3日 天皇陛下+ミッテラン 国賓
〈料理〉
ホタテのソテー、温製の牡蠣添え
仔鴨の胸肉のポワレ、蜂蜜風味、いちじく添え
野菜のシャルトルーズ仕立て
チーズ
イチゴのパイ包み
〈ワイン〉
シャサーニュ・モンラッシェ1985マルキ・ド・ラギッシュ、ドルーアン
シャトー・ラトゥール1978
ドン・ペリニオン1985
このページは最初に読んだとき叫びました
「ふざけんなよ!なんでクリュッグださね〜んだ!」
そして、
1994年10月6日 天皇陛下+ミッテラン 3人だけの晩餐
〈料理〉
ブルターニュのオマール海老の野菜添え
仔羊の腿のパイ包み
ふかしポテトのパセリ風味
チーズ
ヌガーのアイスクリーム、蜂蜜風味
〈ワイン〉
ル・モンラッシェ1985ブシャール・ペール&フィス
シャトー・ムートン・ロートシルト1966
クリュッグ・マグナム
これで泣きました。
そ〜だよね、ミッテランさん、立場あるもんね、西側と公には差を付けなきゃいけないんだよね、でも、公式の三日後に個人的にこんなおもてなししてくれるなんて、ホントは西側諸国より好きでいてくれたんだね。
まとめ
この本を読んでる人のレストランに行ってください。おもてなしのレベルが違います。
あ、お会計の桁も一つ違います。
おしまい♫
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