音楽家はお金の「知的基準」は押さえて!
あらゆる金融本、投資本、節約本が出回っている昨今です。本書で内容を詳しく説明するまでもありません。どの本でもしばしば語られる内容を「金融にコンシャスな人のスタンダード」と呼ぶことにします。今となっては説明不要な常識と考えていいでしょう。それらをこの章で一気に紹介します。
①収入の10%を貯蓄し、投資します。
②一攫千金の甘い話に乗らず、知らない投資商品に手を出さず、確実に理解できている投資をします。
③自分の人的資本に投資します。お金はなくなりますが自分の人的資本はなくなりません。
④意識の高い人の居る場所に住みます。人間は環境に染まる生き物です。
以上の4つは1926年出版ジョージ・クレイソン氏の名著「バビロンの大富豪」に詳しく書かれています。
⑤(収入-支出)+(資産+運用利回り)が資産形成の公式ですので、収入を増やし、支出を減らし、運用利回りを上げるという三つに焦点を当てます。
⑥収入から引かれる税金を減らすために、25万円で法人を作り、戦略的に赤字にして、年間7万円の税金にします。
⑦法人から自分へ給与を払い、給与所得控除の適用を受けます。個人で使った実際の経費は法
人の経費としますので控除が二重になります。
以上の三つは2017年出版の橘玲氏の「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」に詳しく書かれています。私自身は法人を作るのに1000万円必要であった20年前から、0円でアメリカに法人を作ることでこの方法を使っています。これは英語が話せる人だけが得するシステムだったのですが、今となっては日本で合法に誰でも可能です。先述の25万円は登記などの費用です。
⑧全ての人が長期的に安定収入があり、どのレベルの人も同じ割合で貯蓄できることを前提に、収入の10%や20%を貯蓄するという考えは間違いです。
⑨持ち家か賃貸かの議論は個人により異なるので、一般的な正解はありません。
⑩資産の4%で生活できれば資産を減らさずに生活できます。1億円あれば年間利回り4%の400万円の生活が死ぬまで続けられて、元本が減ることはありません。
以上の三つは2023年出版のニック・マジューリ氏の「Just Keep buying 自動的に富が増え続けるお金と時間の法則」に書かれています。
ここでお気付きの通り「収入の10%を貯蓄せよ」や「収入の10%を貯蓄するという考えは間違い」という矛盾点が、金融にコンシャスな人のスタンダードの中にもあるということが分かります。
基準に矛盾があると何を信じていいか分からなくなります。結論だけを知りたくなる気持ちも分かります。しかし、資産形成の方法のみならず、知見ですら日進月歩であることを覚えておいてください。つまり、「この本に書いてあったから、これが正しい」と思い込むのではなく、全ての知見を柔軟に捉えることが大切です。
来年どのような時代になっているかなんて誰にも分からないので、常に学習し続ける必要があるということがこの章で理解すべきことです。
まとめ
金融にコンシャスな(意識が高い)人のスタンダード(基準)ですらめまぐるしく変わる昨今です。常に学習し続けて自分が金融にコンシャスな人になってください。この記事で述べた10点が初耳であったり、不明点がある場合は指定書籍を読んでください。この記事も含めて基準、方法、知見が日進月歩であることを理解してください。
上記は『音楽家の資産形成術』の50章のうち第8章を簡略化しました。
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最後までお読み頂きありがとうございます。
津本幸司
こちらでお目にかかれることを心待ちにしています。