デザイン内製化への挑戦で感じた変化
はじめまして。UIUXデザインチームの福田と申します。
"デザインチーム"に所属していますが、もともとデザインの経験があったわけではありません。むしろ1年ちょっと前までは、デザイン業務は自分とは無縁のものだと思っていました。
まだデザイナーと名乗るにはスキル不足ではありますが、デザインの経験が無い一社員がどのようにデザインチームで仕事をしているのか、内製開発に取り組んでみて感じていることをご紹介したいと思います。
経歴
新卒で入社後、社用ガラケーから社用スマートフォンへの全社移行PJや、働き方改革推進のための社内チャット・ビデオ会議などITツールの整備・社内広報活動に携わりました。
その後異動となり、弊社の個人のお客さま向けサイトであるmyTOKYOGASの運営を担当しています。2021年に内製開発のためのナレッジトランスファーを受けたことをきっかけに、UIUXデザインチームの一員として内製化に取り組むこととなりました。(内製化を始めた理由やナレッジトランスファーについては、こちらのエントリをご参照ください。)
UIUXデザインチームの役割
デザイナーとして中途入社した社員1名・既存社員6名の計7名のチームです。時によってはビジネスも兼務するような形で、myTOKYOGASを中心に企画・画面デザインを担当しています。
企画
日々いただくお客さまからのお問い合わせやご要望・アクセス状況をもとに、使いにくくなってしまっている点を整理し、改善方法を検討します。また、弊社が行うキャンペーン等に合わせて新しく特設ページを用意することも。例えば直近では、冬の節電キャンペーンに合わせて結果確認ページのリリースを予定しています。
必要な機能を決めたら、受け入れ条件として整理し、エンジニアチームへ連携します。実装の難易度を踏まえてエンジニアチームから受け入れ条件変更の提案をいただくこともあるので、会話しながら最終的な受け入れ条件をすり合わせます。
画面デザイン
企画と並行してFigmaにて画面のデザインを作成し、チームのレビューを受けながら最終的なデザインを決定します。ナレッジトランスファーのタイミングで整備したデザインシステムには、カラーパターンやフォントスタイル、ボタンなどのコンポーネントとその基本的な使い方が定義されているので、初心者である私たちでも、ある程度統一感を持ったわかりやすい画面を作ることが出来るようになっています。スキルが不足しているデザインシステム追加やデザインフィニッシュ作業などは、業務委託先のデザイン会社さんに協力いただくことで補っています。
お客さまへの影響が大きい機能については、実装に入る前にオンラインインタビューを行い、Figmaで作成したプロトタイプをユーザの方にテストしていただくこともあります。オンラインインタビューのスクリーナー作成やインタビューアーの役割もデザインチームのメンバーが担当しています。
内製化に取り組んで変わったこと
UIUXデザインチームの一員として内製化に取り組んで1年ちょっと経ったところですが、手探りながらも少しずつ前進できているという手応えを感じています。以前を振り返って大きく変わったことは以下の通りです。
デザインに対する意識
冒頭に記載の通り、元々デザインは自分には縁のないものと思っていましたが、実際に取り組んでみるとデザインの原則を学んだり事例を調査することで、スキルを身につけて取り組んでいけると思うようになりました。
というのも、myTOKYOGASに求められているのは、「他にはない、美しい画面」ではなく、「多くの人にとってわかりやすい、使いやすい画面」だと思うからです。「分かりやすい、使いやすい画面」を目指すにあたって、コンポーネントの使い方などが示されているデザインシステムという拠り所があったのも、初心者の私たちにとってはとても心強いことでした。
様々な検討をしていくうちに、デザインシステムに記載のない内容に当たることもありますが、そんな時は”普段の体験”をフックに検討を進めることができています。私たちは日々たくさんのサービスを活用しながら暮らしていますが、それぞれの体験は、同業種で比較されるだけではなく、他の全てのサービスも含めた”普段の体験”と比較されていると思います。日々、自分が”普段の体験”をした時や、逆に”普段の体験”ができなかった時にどのような画面デザインになっているのかを観察し、積み重ねていくことで、少しずつではありますが、より良いデザインが作れるようになっていくのではないかと考えています。
とはいえ、デザインの良し悪しに関する感性は人それぞれだなあと思うことも多く、良いデザインってなんだろう?と悩むこともしばしばです(笑)
アイディアを形にする速さ
内製化を始める前、サービスの改修を行うためには、発注先に見積もりをとって発注して・・というやりとりが必要で、リリースまでに最低1ヶ月はかかる状況でした。現在は2週間を1Sprintとしたサイクルの中で、各案件の優先度を調整しながら素早くリリースをすることができます。
また、画面のデザインを起こす際も、誰か一人が操作しながらエクセルやパワーポイントで図形を組み合わせ無理やりイメージを作っていくのとは違い、チームのメンバーとFigmaで同時編集をしながら、これはどう?こんなのは?という具合で、会話しながらどんどん修正を加えて良いものを目指していくことができます。
責任感とやりがい
以前は、要件定義も発注先のサポートを受けながら実施し、画面デザインや実装はほぼお任せで、最後にテスト結果を確認して受け入れという具合でした。発注以降は、ある意味少し受け身になっていても、発注先が手厚くサポートしてくれる状況にありました。
現在は、要件の整理→デザイン作成→テストケース検討→エンジニアチームに連携と、自分が主導して進めていく必要があり、前のめりで仕事に取り組むようになりました。今までよりも責任を持って自分が関わることができる範囲が増えたからこそ、リリースしてお客さまの手に触れ、反響をいただけるのはとてもやりがいに感じています。
さいごに
本エントリでは、UIUXデザインチームの役割や、内製化を取り組むことで感じた変化をご紹介しました。少しでも参考になったら幸いです。
まだまだ駆け出しで課題も山積みですが、お客さまにより良い体験をお届けできるように、チーム一同努力していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。