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【インタビュー】南海放送株式会社様

今回は、愛媛県を放送対象地域とし、ラジオ・テレビ兼営で放送事業を展開する南海放送株式会社様に、弊社のWebアプリ(WELL-BEING CHECK Plus)と研修プログラム(ウェルビーイング & ワーク・エンゲイジメントについて)をトライアル導入した背景や取り組みの感想についてお話を伺いました。

南海放送株式会社 人事担当の皆様にご協力いただきました。 
苅山晃典 様(経営戦略局局次長)
岡田和久 様(経営戦略局マネージャー)
堀川彩 様(経営戦略局チーフ 兼 サステナブル事務局HRM担当)

左から堀川様、苅山様、岡田様

プログラム試行の理由や背景についてお聞かせください。

― 苅山様
当社は2016年から、健康経営の概念に基づいた働き方改革に取り組んでいます。これまで、長時間労働の是正や休暇の取得促進、活き活きと働ける職場づくりを進めてきました。職場環境の改善には、社員一人ひとりのウェルビーイングやワーク・エンゲイジメントが重要であることは理解していましたが、人事として具体的に何をすれば良いかが分からず悩んでいました。
 
これまでの経験から、全社向けの社内セミナーでは参加者の当事者意識が生まれにくく、その場限りで内容が頭に残らなかったり、継続的な研修が必要な場合は業務の負担になったりする恐れがあったため、なかなか踏み出せずにいました。
 
今回(株式会社スリーフィールズ・リサーチ)のプログラムでは、WELL-BEING CHECK Plus(Webアプリ)を活用した具体的な取り組みについてレクチャーがあることや、プログラム参加者の負担が少ないと考えられたことが決め手となり、施行することにしました。そして、着実に施策を進めていくために、まずは社内で職場改善のキーマンとなる人材(社員から相談を受ける業務に携わる人事担当者、健康経営・SDGs推進担当者、安心安全対策チーム担当者)に参加してもらいました。

ウェルビーイングに関するプログラムを実際に体験してみていかがでしたか?

― 堀川様
アセスメントを受ける(しあわせのタイプを把握する)ことで、『自分はこういうことにしあわせを感じるのだな』ということを認識することができましたし、心を安定させる方法を知ることに繋がりました。
 
ほかにも、自分のタイプとは異なるタイプがあることや、一般的な「幸福」だけでなく「非不幸」という考え方があることを理解することで、自分が実感できるしあわせの範囲を広げることができると感じました。自分の感じ方とは異なる幅広いしあわせの感じ方があるということを学べたことは、社内メンバーの気持ちを理解する上でも大変役立つ体験だったと思います。
 
今回のプログラムでレクチャーしていただいたように、感受性の間口を広げることでしあわせの実感(QOL)を高めるという取り組みは、とても前向きな試みですし、日々のモチベショーンを上げることに大きく貢献すると感じています。
 
また、今回のプログラムを受けることで、自分のしあわせについてあまり分かっていなかったことを痛感しました。私個人としては、日々子育てに奮闘していることもあり、「子どもが喜ぶこと」や「子どもが欲しい物」はすぐに思いつくのですが、私自身に置き換えた時に「行ってみたい場所」、「欲しい物」、「感動した映画」など、今の自分のしあわせに繋がる事柄について答えられないことに気づきました。子どもは親の表情に敏感です。親の楽しそうな姿が、子どもの成長にとって大事であると最近学んだところでしたので、WELL-BEING CHECK Plus(Webアプリ)を活用した取り組みは、そのような点でも自分を見直す機会になりました。

ワーク・エンゲイジメントに関するプログラムで印象に残っている点をお聞かせください。

― 岡田様
「仕事の要求」、「仕事の資源」、「個人の資源」のバランスを調整することがワーク・エンゲイジメントにアプローチする上で重要であると理解することができました。要求と資源の扱い方についても、漠然とした内容ではなく、各項目の数値化やスコア評価を通じて分析する方法をレクチャーしていただいたことで、今後の仕事への取り組み方や目標設定の仕方が明確になると感じました。
 
ワーク・エンゲイジメントを高めるための具体的なアプローチ方法を学べたことで、自分のエンゲイジメントが何によって高まるのかを把握することができましたし、人事として同僚や部下との関わり方を見直すきっかけになりました。普段の仕事においてストレスや負荷があっても、対話を通じてポジティブな要素に着目することでバランスを取るという取り組みは、困難な状況への対応策として効果的だと思いますし、今後も取り入れていきたいと感じています。

ワーク・エンゲイジメントに関するプログラムに参加された従業員の皆さまの声(反応)はいかがでしたか?

― 堀川様
参加者の反応としては、研修の中で行われた「対話ワーク」や「対話促進テキスト」の使用感に関する声が多く寄せられました。

研修プログラムの様子

具体的には…
 
〇社員の面談をする機会が多い中で、心身ともに疲弊した社員にどのような声かけや働きかけができるのか、悩む時がありました。その答えが研修の中にあったと思います。個人的には良いタイミングで研修を受けることができて助かりました。
 
〇1on1で話すことがないと思っていましたが、テキストの内容を実行していくと逆に時間が足りなくなるくらいだと感じました。フレームワークを利用することの便利さと大切さを実感できました。
 
〇テキストを参考にしながら実施した「対話ワーク」が良い体験だったと感じています。今回の研修の経験を踏まえて、反復練習を積み重ねることで少しずつ上達していきたいと思います。
 
〇個人の資源は、仕事というよりは日常・プライベートの領域ですが、だからといって別物として考えるのではなく、要求と資源のバランスを検討する上で重要な要素であることに気づかされました。個人的なことを話してもらうためにも、ヒアリングする側は、やはり"信頼できる”というイメージを持ってもらうことが大事だと改めて感じました。
 
〇"個人の資源の開発"という意味でも、心が疲弊している方にWELL-BEING CHECK Plus(Webアプリ)を使ってもらえたら、小さな出来事にも感謝や喜びを感じることができるようになり、良い刺激を与えられると思いました。
 
といった内容の反応・感想がありました。ワーク・エンゲイジメントとウェルビーイングの結びつきを、多くの従業員が研修を通して実践的に学ぶことができたのではないかと思います。

ウェルビーイングやエンゲイジメントに関して、御社がこれから大切にしていきたいことについてお聞かせください。

― 苅山様
南海放送は、「私たちは、愛媛主義」をキャッチフレーズに、愛媛に根ざした放送局であり続けることを目標としています。面白い番組やイベントを作り県民の皆さまに届けることが会社としての使命であり、仕事のやりがいであると考えています。
 
そのためには従業員一人ひとりの創造性が大事ですが、クリエイティブな発想は良い職場環境から生まれます。自由に意見が言える職場、チャレンジできる職場の実現のためにウェルビーイングやワーク・エンゲイジメントを活用していきたいと考えています。
そのような取り組みを積み重ねる中で、愛媛県全体のウェルビーイング向上に向けて地域全体で協力していきたいと考えています。

(インタビューは2024年12月23日に実施しました)