Jリーグにじさんじコラボ(マリノス:レオス・ヴィンセント)をググる
(5/19ちょっと追記しました)
マリサポ仲間が増えるのであれば、自分にはよくわからないコラボであろうとウェルカムなのです。他チームの状況は知らんけど、マリノスでは若い人が盛り上がっていて良いね、、と遠くから眺めておりました。
でも、みるみるうちにスタジアム観戦のリピーターになり、その過程を自らSNSで発信していく人たち(被験者!?)を見て、少し興味を持ってググってみました。
最初のとっかかり
「にじさんじ」に所属するVtuber「レオス・ヴィンセント」がマリノスを担当する。そんなこと言われてもさっぱりわからない。
Vtuberという職業?があるのはおじさんも知っています。
「にじさんじ」には150人のVtuberが所属している。その中の1人で今回マリノスを担当するレオス氏は普段ゲーム実況をしているらしい。スタジアムに来ているのは被験者と呼ばれるレオス氏のファン。
Vtuberという存在とその人物設定はさておき、「ゲーム実況」という活動とそれを視聴するファンという関係は僕にとって以前から謎だった。隣の部屋にいる息子が四六時中Youtubeでゲーム実況を見ているのがどうしても理解できなかったので、この機会にそこから切り込むことにした。
「ゲーム実況動画って何が楽しいの?」
このキーワードでググるとかなり多くのページがヒットしました。世の中、同じ疑問を持つ人は多いのですね。いくつか読んでいくとあっさり答えがありました。
超絶テクニックを持つプロゲーマーのプレーを古舘伊知郎みたいな実況アナが盛り上げる形式を想像していたけど、どうやらそうではないらしい。(そういうのもなくはないのだろうけど)
ゲームに詳しい友達(=Vtuber)の部屋に行き、雑談しながら一緒にわいわいゲームをしている感じ、が一番近いようだ。
そう言われると、わからなくはない。気軽に外出しにくいご時世に若者はそうやって楽しんでいるのだなあとひとまず納得した。
思い起こせば自分も数十年前の学生時代には友達の部屋に集まって飲んだりゲームしたりしていたなあ。いや、よく考えるとスタジアムでサッカー観戦しながらビールを飲み、友人たちと雑談(野次ではないよ)している今の自分達とも同じだ。これは親和性ありそうね。
コラボレーションの目的は?
コラボするということは、Jリーグにも「にじさんじ」にも何らかの期待値があるはず。Jリーグ側のWILLは観客数の拡大、特に若い層へのリーチにあるのだろう。実際にこのコラボをきっかけにスタジアムに来た人がいるわけで、これが最適解なのかはわからないが、その手段のひとつとしては理にかなっている。
JリーグのWEBページには「Jリーグ30周年をにじさんじと盛り上げます。」と書いてあった。
一方で「にじさんじ」のWILLは何だろう。知名度を上げて視聴者を増やす、というあたりだろうか。僕はこのコラボで初めて存在を知りました。しかし、知ったからと言って動画を見たりチャンネル登録したりはしないからその周知に意味はない。Jリーグのスタジアムにいる若者達はそんな宣伝しなくても当たり前に知ってそう。
にじさんじのWEBページを見回しても「Jリーグ」なんてどこにも登場していない。NEWSページに過去(2022/3/2付)のプレスリリースだけ載っていました。ここは空振り。
(余談)150人のVtuberのタレント一覧は圧巻。この中からどうやってお気に入りのVtuberを見つけるのだろうか?各Vtuberも仕事としてやっているのだろうから、自分のチャンネル登録者数を増やすのはきっと最重要課題に違いない。
裏にいたANYCOLOR社
にじさんじのWEBページ下部に「会社概要」のリンクがあり、そこから運営母体と思われるANYCOLOR株式会社のページに飛んだ。
こちらは普通の企業サイトになっている。
このWEBサイトのNEWSページにも同じプレスリリースが掲載されていました。改めて読み直して見ると、なんとこのコラボは互恵関係ではなく、俺らが盛り上げてやるぜ、という書きっぷり。互恵の期待値があるはずというのは、僕の勝手な思い込みだった。
「J1クラブ」を「にじさんじ」が盛り上げてまいります!
そして「プロモーション」というページを見つけた。
「ファンの熱量の高さ」「タレントとファンの信頼関係により、エネルギッシュで高いコンバージョンを記録しています。」
なんとこれは自社の持つファン層そのものを売っている。うちのタレントが薦めれば、そこについているファンは従いますぜと。エグいなこれ。
つまり、JリーグがANYCOLOR社に若者層へのプロモーションを(有償で)委託し、ANY社は傘下のVtuberに指示して視聴者を扇動していく。
システマチックだなあ。。。
チャンネル登録の総数が5,000万人!マリノス担当のレオス師だけでも36万人。マリノスの昨シーズンのスタジアム来場者数がのべ34万人で、恐らくその半分近くは約1万人の年チケ保有者がリピートしていることを考えると動員規模の違いに驚く。圧倒的ににじさんじの方がデカい。
しかもVtuberの主戦場がオンラインだから、そのファンコミュニティのSNS発信も多様で影響力が大きい。これは二重三重に広がる可能性があるね。
ドライなビジネスだったが
今回新たにスタジアムに来てくれたマリサポ(予備軍)の皆さんの楽しい発信を見て、ゲームやらない、Vtuberも見ないおじさんが「にじさんじ」にお返しできることはないかと思ったのは全くお門違いだったようだ。
自分達の影響力が売り物になっていることを被験者さん達がどう思っているのか若干気になったが、今のところ目にするのは、そんな裏事情など全く気にせず、積極的に乗っかり楽しむツイートばかり。大規模な被験者軍団の中では、それでも一部の人なのだろうけども。
Jリーグが買ったこの機会に乗って日産スタジアムに来た「被験者さん」には勇猛果敢なマリノスのサッカーで熱狂を被験してもらいましょう。レオス師の盛り上げに期待してます!
スタジアムでは既存サポやお作法?に遠慮することなく自由に楽しんでもらいたい。あと、一部の戦術有識者達がやっているツイッターのスペースなんかは、Vtuberのゲーム実況と雑談にも近いんじゃないかな。戦術解説の人とレオス師のコラボ動画ができたら、おじさんも見るかもしれない。
日産スタジアムにレオスエリアを作って、被験者さん達のオフ交流の場にしたらどうだろう。まだまだ面白くなりそうですね。