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私が植物療法士を目指す理由。


植物療法・・・

聞いたことがない方は

んんん??

って、きっと思うことでしょう。


でもね、食後にカモミールティーやミントティーといったハーブティーを飲んで、ふぅ〜と落ち着く。

幼い頃、冬至の日に柚子をいっぱい浮かべた、ゆず湯に入って、身体がいつもよりポカポカと温まった冬のひとときの記憶。

風邪を引きそうになると、寝る前に梅醤番茶を作ってもらい、翌朝元気になって、学校に行けた経験。


・・・植物療法って、根本はおばあちゃんの知恵なのです。

皆さんが幼い時に、

なぜ身体がいつもよりポカポカ温まるのか、
なぜ次の日元気で学校に行けたのか、

理由はよくわからなかったけれど、
おばあちゃんが言うから間違いない!
って思っていたこと。


植物って、自分で光合成をして、栄養を作り、成長し、紫外線や害虫からの攻撃を受けたり、病気になったりすると、地中から必要な栄養素を吸い上げて、病気の部分を治したり、治らない場合は、アポトーシスといって、その部分を切り落とすのです。


足があって動けるわけではないから、

「太陽が当たらないから、日当たりの良い、温かいところに移動しよう!」

ってことができない植物。

その場から動けないから、自分で自分のエネルギーを使って、自分のために薬を作って、自分で自分を治すのです。


一本のちっぽけな野草でも、

植物というのは、

「自分の持つ自然治癒力を使って、力強く生きている」


・・・心がキュン❤️としました。



私は山育ちなので、常に自然に囲まれた幼少期を送っていました。

自然が身近だったので、

学校帰りに、山桑の実を摘んで食べたこと、
いくら庭の草むしりをしても生えてくるスギナやドクダミに辟易したこと、
ヤマユリの根っこを食べる鹿が愛犬を怖がって近寄らなくなったこと、
梅の実をとって、母が梅ジュースや梅干しを作ってくれたこと、


などなど、植物との思い出はたくさんあります。


植物療法は、科学的にも裏付けされた、植物の持つフィトケミカルという化学成分を私たち人間にも生かす療法なのです。

ハーブ、アロマ処方は、植物療法の一部ということになりますね。

フィトケミカルが持つ、

・自然治癒力を高める
・抗酸化力を高める
・解毒力を高める

という働きを利用して、心や体の不調を回復させることを目的としています。


症状だけを見るのではなく、各々の体質や生活習慣も加味して、ハーブや精油を選ぶこと、

過去病気をした方には摂取できないハーブもあるので、的確なアドバイスをすることもとても大切な仕事となります。

また、植物の特性だけでなく、体の仕組みや栄養学も併せて学んでいく療法なのです。



植物療法は病気を治すものではありません。

風邪を引きそうだな、
クーラーが強くて、足元が冷えたな、
偏頭痛が酷くて辛い、
ストレスで眠れない・・・

そういうちょっとしたこと、いわゆる未病がゆくゆく大きな不調につながります。

植物療法とは、予防療法であり、大きな手術や病気をした方の回復期にも取り入れることのできる療法なのです。



本来、人も自然治癒力を持ち、元気で生きていく体の仕組みを持っています。

それが、ストレス、大気汚染、口にした添加物、自然から離れた生活・・・
といったものが私たちの身体を少しづつ蝕んでいき、知らず知らずに自分自身に負担をかけているのが現実です。

私も長年働いてきて、がん細胞が見つかり手術をしたり、摂食障害で苦しんだ経験があります。

働く上で、毎朝エネルギーに満ち溢れ、

「よっしゃー、今日もやるぞ!」

って思って目が覚めるなんて、ありえない・・・

よくわかります、わかります。


でも、植物療法は

本来の自分の元気の仕組みを取り戻そうよ!

ってことなのです。 

未病は生活習慣が原因です。

なので、体調に問題があるときは、症状だけでなく、生活習慣を見直すことがとても重要です。


私が植物療法の存在を知った時、

植物の持つ凄まじい生命力やフィトケミカルの存在だけでなく、

自分の体に負担をかけ、無理やり治療するのではなく、自分の心や身体や生活環境や生き方、自分を取り巻くすべてを見直して、きちんとバランスを整えること、

そうやって、37兆個の細胞一つ一つを生まれ変わらせること、

自分の体の不調を書き出し、
その症状に沿うハーブや精油を試し、
それら植物がどう自分に作用したか
丁寧に観察するというプロセスを実践すること。

長年、自分の心身の声を全く聞かず、
むしろ内側からの声を抑え込む生き方をしてきた私には、その植物療法の丁寧なプロセスと自分の持って生まれた体質を理解して、自分の弱い部分も共存して生きていけるように丸ごと自分自身を受け入れること、

弱いところがあるなら、強いところをより強くして、弱いところをカバーしてあげられるようにバランスをとってあげようよ!

っていう、とっても優しいアプローチに心が奪われました。


バリバリに働くことが一種麻薬のように私をハイにし、カフェイン強めのコーヒーで寝ぼけた頭を無理やり起こし、自分の心身を痛めつけて生きることがある種快感のような生き方をしてきた私。

植物療法を自分自身と真正面から向き合うことへのきっかけにしたいと、心から思いました。

西洋医学を否定しているわけではありません。
痛みがあってどうしようもない時、注射や薬がピタッと痛みを止めてくれて、支障なく仕事ができることって、とてもありがたいもの。

ただ、植物療法では、もし注射や薬をとったら、その後ちゃんと植物で自分の体をケアするようにと教えていただきます。

私自身の症状からみて、その場しのぎの治療ではなく、根本的に変えることが今後の私の人生にとってとても大切だと判断し、あれよあれよと導かれるように植物療法への学びを開始しました。

こんな田舎は嫌だと思い、大学入学で上京できることが嬉しかったけれど、東京・シンガポールで働き、周り回って数十年後に改めて植物・自然の力にこんなに心が奪われるとは・・・

身近にありすぎて、当たり前すぎて、見えていなかったのです。

自然はいつも無条件に私たちを受け入れてくれるってつくづく思います。

辛くても、笑顔でも、怒っていても、どんな私たちでも・・・ね。


幼少期はそんな両手を広げて、いつも受け入れてくれていた自然の存在を当然だと思っていましたが、木々の緑も風のささやきも鳥のさえずりも私が知らない間に、私の心を癒してくれていたのだなと。

今、キャンプやグランピングが人気なのも、理解できます。

寝っ転がって、目の前に広がる空の大きさにうぉ〜って圧倒されること、
緑の香りを含む、澄んだ空気を吸い込めるだけ、吸い込みたくなること、
焚き火の魔力が作用して、思わず本音をしゃべってしまいたくなること、
夕暮れ時のひぐらしの声が無性に切なくて、自分の内側に問いかけたくなること、

自然に身を置くだけで自分の体に備わっている機能が正常に働き始める、そんな感覚が湧いてきますよね。

私が働いている時に、あのストレスで心身ともにぐちゃぐちゃで、イライラしてどうしようもなかった時に、植物療法に出会いたかった。

そうしたら、どれだけ生きやすかったかなと思うけれど、退職して出会ったことにも何か意味があるのでしょう。

植物療法は机上の勉強だけでなく、それを自分自身を使って臨床実験し、この植物を摂取するとどういう効果があったかをきちんと記録していくことで、確実に自分の物にできるので、現在は地道に実験中です。

まずは私が元気になり、そして、家族も元気にする。同じようにつらい思いをしている方がいらっしゃるなら、力になりたい。


私は、植物・自然の力をお借りして、

植物のように

自分自身で元気に生きる

そんな生き方を本気で目指します。


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