バイオハザードRE4ざっくり感想
オリジナル版は履修済みだけどすげー楽しめた。たぶん完全初見だったらベストゲームの仲間入りしてたはず。
戦闘面
オリジナル版との大きな違いはL2エイムR2射撃になったこと、なによりエイム中も移動できるようになったことだろう。しかし移動速度は雀の涙程度なのであまり意味を成していない。むしろ敵の物量・速度・耐久力が大幅に上昇しているので、結果的に立ち止まりながら撃っていた時代とゲームスピードが(良い意味で)変わらない。初めてバイオを手に取った時のヒリヒリした戦闘感覚を味わうことができた。
特にリヘナラドールはマジで生命の危機を覚えるレベルで怖かった。昔はハアハア言いながらプルプルしてるキモカワマスコットだったのに。まず冷凍庫に特殊スコープが無かったところで絶望、次に2体同時に相手どらなきゃいけないところで絶望、さらに倒したと思ったらアイアンメイデンに変異したところで絶望した。
アクション要素が強かったオリジナル版に対し、操作をモダナイズしながら既プレイ民でもハラハラできるサバイバルホラーとしてキッチリ調整する手腕は見事としか言いようがない。
ストーリー面
こちらも戦闘面同様、娯楽アドベンチャーからシリアスなホラーに上手くアレンジされていた。大筋は変わらないのだが、キャラの思考や行動原理にメスが入っており、興味深いものがあった。セクハラ台詞も軒並み削除されているが、今作の雰囲気にそぐわないので正解だっただろう。
・レオン:ジョーク自体は過去作同様よく口走るが、どちらかというと自分を奮い立たせるために言っている感じが強かった。あと森川氏の死亡ボイスが吹替と思えないくらい迫真の断末魔。あううううんとは
・アシュリー:登場時こそ一般人と変わらないメンタルだったが、中盤から精神力がメキメキと驚異的に成長。終盤になると「見ててみぃ」と言わんばかりに率先して行動する。システム的には回復アイテムが不要になったのはありがたい。そもそもオリジナル版が場違いなほど能天気すぎた
・サラザール:コメディーリリーフ色が殆ど無くなった。「古い手」だの「右腕が取れる」だのと茶化す暇も与えずレオンを苦しめる立派な悪人になった。
・サドラー:世界征服じゃなくて本気でプラーガを世に解き放とうと考える人になってた。「プラーガによる思想統一と世界平和」という旧4解体真書のノベルにあった構想に言及しているのは興味深い。
・クラウザー:過去作では唐突に湧いて出たライバルキャラとして熱い展開を見せていたが、本作では(これまた唐突に上官だったことにされて)単に高圧的で嫌な奴に成り下がってしまった。本作の数少ない不満点。
日本語版のグロ解除について
わざわざ海外版を鍵屋で買わなくともMODを使えば日本語版でもグロを解除できる。海外版はDLCで不具合を起こす場合もあるのでこちらの方法を推奨する。詳細はここでは省く。
オリジナル「4」について
「スト2以来の黄金期」をスト6で、「バイオ4以来の絶頂期」をこのRE4で年内に同時召喚できたのはもはやゲーム界の奇跡と言っても良い。カプコンは世界のゲーム企業として完全復活を成し遂げた。今思えば10年代初頭の体たらくぶりが嘘みたいに思える。
ところでRE4が出た以上、オリジナル版はもはや過去の遺物になってしまったかといえばノーである。なぜならオリジナル版は長く遊ばれてきたが故に熟成され、競技性の高いスポーツシューティングとして現在も君臨しているからだ。立ち止まって撃つ必要があるものの、景気よくナイフやメレーを繰り出せたりと何やかんやでこちらの方が爽快感が強く調整されている。
ストーリーも明るいスパイアクション風味でこれまた味わい甲斐がある。
UI周りとか古臭い面もなくはないが、今なお遊んでも遅くない、未プレイのRE4勢にも是非手にとっていただきたい歴史的名作だ。
また、もし金銭的に余裕があったらQuest版バイオ4もオススメだ。こちらはプレイヤーの行動速度が大幅に強化されており、直感的なエイムも相まってよりスポーティーな仕上がりになっている。VRならではの「インチキ」を考えるのも一興だ。詳細なレビューはこちらに記している。
ところで聞いた話だとRE5も作る気らしいが、どこまで作るつもりなのだろうか?
今回はこの辺で。ではまた。