おまえは「HaritoraX」でVRの大地を踏みしめろ
よくきたな。おれはてふのフェイリンだ。迂闊にもタルサドゥームの罠に嵌ったおれはカプセルに閉じ込められ、電脳空間で奴隷バーをピコピコ回す日々を送っていた。だがある日、シュワルツェネガーがその鋼鉄の剣でカプセルを破り、おれを救出してくれた。そして奴はとあるガジェットをおれに手渡しこう言った。「Haritora・・・EKKUSU・・・・」奴はそれ以上何も言わなかったがおれは奴の眼差しを見てこれがタルサドゥームに反旗を翻す唯一の手掛かりだと確信した。今回おれはHaritoraXの答えを求めて荒野を彷徨うおまえにヒントメッセージを残すためにこの記事を書いた。
HaritoraXはメキシコのトラッカー
HaritoraXはシフトール社が世に解き放ったVR下半身トラッカーだ。いきなりそう言われておまえは「エッ?トラッカー?なんのこと?」と困惑するかもしれない。もしVRを知らなければ無理もない。ふつう、市販のVRHMDは頭のゴーグルと両手のコントローラーの3点だけを認識している。だが、そこから下・・・腰とか両脚とかは特別なセンサーがないとその動きを認識してくれない。それを補うのが下半身トラッカーだ。現状では市販のVRゲームを遊ぶだけなら下半身のトラッキングはほとんど必要ない。だがおれはいまゲームではなくバーチャルメキシコを生き残るための切迫した話をしている。例えばVRCはtとかだ。
おまえはマトリックスを見たことがあるか?キアヌリーブスがイナバウアーして弾を避けるシーンがあるだろ。あの時もしキアヌがザッカバーグみたいなフワフワした上半身メタバースだったらどうなってただろうか?おそらくイナバウアーの動きを感知できず、棒立ちのままエージェント・スミソの銃弾を大量に浴びて死んでいた。おれは今そういう世界の話をしている。そこにはNFちとかデジタル不動産とかが入り込む余地は一切ない。現実と地続きの危険なメキシコを生き残るためには下半身トラッカーが必要なのだ。
下半身トラッカーはいくつか種類がある。かつては10万円以上する超ハイエンド商品だった。PC用VRがギリギリ動くマシンが10万円して、HMDも4万円して、そのうえで追加の10万円だ・・・・。ばかげている。嗜好品もいいところだ。ところがこのHaritoraXはなんと3万円で買える。すごく庶民的な値段といえる。買わない手はない。それを聞いたおまえはすぐ公式サイトにアクセスしてカートボタンをポチろうとする。だがこのHaritoraXは品薄商品なのでそう簡単には手に入らない。もし本当に欲しければ公式アカウントをフォローするなりして入荷状況に目ざとく嗅覚を傾けろ。
そしてもしおまえが運よく注文できたのならばカートンが送られてくるのを待つだけだ。「いよいよぼくもキアヌになれるぞ!」おまえはそう期待を膨らませる。だが・・・待ってるのは過酷な現実だ。まず専用スーツを組み立てるのがむずかしい。次に装着がめんどくさい。そしてトラッキングは少しずつズレていく・・・。おまえは過酷な現実から目を逸らし、そっとクローゼットの奥にHaritoraXをしまう。やがておまえは「あの3万円をドリトスかコロナに使ってればなぁ」とか思いながらYoutubeザッピングとか始める。やがて家族を設けて年を取り、オレンジ農園で孫たちに看取られながら息を引き取る。
それはHaritoraXが安物だったからだろうか?ちがう。HaritoraXは創意工夫とDIYをこなした者だけが許される真の男のトラッカーだからだ。おれはそれを本能で分かっていたので発売直後の話題性BUZZとか狙わず情報をリサーチしたり実践したりしてノウハウを蓄積させることに集中していた。そしてこの記事の内容はあくまで一例なので過信するな。何か起きてもおれに責任をなすり付けるのもお門違いだ。最後はおまえ自身で考えて実行しろ。誰も信じるな。おれも信じるな。
おれがHaritoraXを使う上で当たった課題は以下の通りだ。
ここから大別できる問題は「付属スーツの問題」と「キャリブレーションの問題」だ。以下、順を追ってトラブルシューティングを書いていく。
マニアのためにゆっておくが、おれはViveトラッカーを持ってないから比較はできない。ただ、おれに言わせてみればちょくちょく修正しなきゃいけないとゆう点ではHaritoraのトラッキングが徐々にズレていくのとViveトラッカーが飛ぶのは同じ現象だ。もし完全にトラッキング飛びしないものがほしいならスーパーパーフェクトフルダイブマシンが発売されるまで寝ていろ。そんなのが出るかはおれは知らない。
付属のバンドは腰抜け
HaritoraX付属のバンド(スーツ)はなんか紐とかワイヤーが延びていててチョーかっこいい。それはまるでオール・ユー・ニード・イズ・キルめいた風貌であり、おまえに戦車用機関銃を携えられるほどのパワーを与え、エイリアンの群れを挽肉にせよと言わんばかりの風格を放っている。あるいは星飛雄馬の大リーガー養成ギップスとかそんな感じだ。だが・・・残念ながらこのスーツは腰抜けだ。装着がめんどくさいし裏地がツルツル滑るし、しかもグチャグチャに脱ぐとすぐにマジックベルトがからまってしまう。
おれはこの現実に何度も直面し、付けるのを躊躇い、その度にトラッカーが本当に欲しかったのかマジで疑わしくなっていた。おれがいろいろ模索した結果、S.E.R.I.A.の炭サポーターにマジックテープ面をくっつけるとゆう発見をした。これならばいちいち着脱時にベリベリ締めたりしなくていいし、付属品よりずり落ちにくくなった。サポーターはマジックがくっつきそうななんでもいい。もしズボン越しに通したいなら一回り大きいサイズを買うといい。
あと、胴体の胸バンドもそのままだとやはりずり下がっていく。これは胸トラッカー本体を本来と上下逆向きに付け、バンドから飛び出た紐をエプロンみたいに肩に通すことでホールド感が圧倒的に増す。スパルタ兵の鍛え上げられた大胸筋をガッチリと締め付ける黄金の鎧のようにだ。たったこれだけの工夫で胸トラッカーの問題は解決した。しかも0円でだ。
これで最初の課題は解決した。着脱はサポーターをスポっと通すだけでいいし、胸トラッカーも肩に紐を通すだけですぐズリ落ちなくなった。しかも脱いでもマジックテープが絡まない。すなわちユーザビリティが圧倒的に向上したのだ。これだけでHaritoraXの問題を8割解決したに等しい。装着の簡単さがガジェットの継続使用にかかわることがM.I.T.とかの論文で完全に証明されている。装着感を向上させたおまえはキアヌリーブスに向けて大きく躍進した。さあ、あとはキャリブレーションをさっさと済ませてスミッソンたちに立ち向かうだけだ。
キャリブレーション時のコツ
ところがおまえは次の問題に引っかかる。キャリブレーションだ。おれはHaritoraアプリの指示通り「気を付け」の姿勢で立ったりしゃがんだりし、VRCで白玉をホットなアバターに合わせてキャリブレーションした。だが・・・足がどうしてもズレるのだ。写真撮影でそれっぽいポーズを撮れても普段使いでズレていては、シンクロ率は上半身オンリーのときと大して変わりない。
しばらくして一つの結論に至った。まず、Haritoraアプリでキャリブレーションする際、足は厳密にピッチリさせるより拳一つ分間隔を開けた方がよいということだ。次に、VRC側で合わせるとき、画面の白玉ではなく実際の足の位置を意識した方がよいということだ。あと身長設定はアプリもVRCもおまえの身長に合わせた方がトラッキング精度がよくなる。
こうしておまえは脚のズレをクリアした。残る問題はあと一つ・・・。アバターの胸が反りかえる問題だ。おれがこの問題に気付いたのはつい最近だった。グーグルとかYahoo知恵袋とか調べても出てこなかったのでサルーンでコロナに溺れ、「チクショウ!」とカウンターを拳で叩きつけた。その時、隣にいたベイブは俺のそんな様子を見かねてこう告げた。「胸を張って生きなさい・・・」おれはこの一言で一筋の閃きを得た。それは、キャリブレーションする際にあらかじめ実際に若干胸を反らせてキャリブレートすることで、元に戻したときに胸も普通の位置に戻るという寸法だ。「若干」がどのくらいの度合いかはおまえが確かめろ。15度か、30度か、それともキアヌみたいにイナバウアーするくらいか・・・。そうゆうアナログの感覚を肌で持っていなければ人のぬくもりとかベーゴマの回し方とか忘れてしまう。それはV・Rなら尚更だ。じゃないとおまえはバーチャルでSNS地鶏とかしてる時に背後の殺人ダニートレホAIに気付かずに刺されてしまう。
そしてお前は第二の問題であるキャリブレーションのズレも解決した。戦う準備はもうできた。
HaritoraXのパワーを解き放て
こうしておまえは俺やほかのガンスリンガーたちのメッセージを頼りにHaritoraXをカスタマイズし、使いこなすことができた。おまえはあふれる想像力をフルに働かせてキアヌリーブスになれたのだ。そしておまえはアバターの下半身を自由に動かせることのありがたみを噛みしめることだろう。ゴーゴーダンスをしたりホットなベイブとモーテルで熱い一夜を過ごせるだけでなく、さりげない自撮り写真やコミュニケーションの際にもニュアンスの幅が広がることを知るはずだ。
無論、Haritoraエッコソをマスターしたおまえをタルサドゥームが見逃すはずがない。さあ、今にもエージェントスミスの大群がおまえの元に押し寄せて来るぞ!おまえが思う最強の真の男の姿になれ。バンデラスか?シュワルツェネガーか?いっそのことマスターチーフとかサムスみたいなフィクションのキャラでもいい。戦いのときは近い。いますぐHaritoraXを身に纏い、来るべき電子メキシコ決戦に備えろ。今すぐにだ!
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